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筋力低下の予防に! 高齢者の全身運動に適したポールウォーキング

加齢により全身の筋力低下はどうしても生じてしまうものです。しかし、できる限り筋力低下を予防することで、日常生活を制限されることなく過ごせる期間「健康寿命」を伸ばせる可能性があります。そのために、特に大切なのは適切な食事と運動です。
高齢者になると筋力は必ず低下するのかといえば、そうではありません。確かに20歳代などの筋力をいつまでも保つのは難しいものの、適切な食事・運動をすることにより筋力低下の予防が可能です。
筋力低下を抑えることにより、転倒・寝たきりの危険性が少なくなるため、食事・運動を中心に対策を行い、筋力の維持・改善に努めることが大切です。

そこで今回は筋力低下を予防するための食事のポイントや、安全に全身運動ができるポールウォーキングについてご紹介します。

筋力低下の予防にはまず適切な食事を

ポールウォーキング

筋力低下対策で特に重要なのは、食事と運動です。
まず、高齢者の筋力低下に対する理解を深めるとともに、筋力低下の予防で重要な食事のポイントについて紹介します。

・筋力低下を予防するための食事のポイント

筋力低下を予防するには食事は非常に重要です。
どのような食事が良いかというと、エネルギー源になる糖質・脂質・たんぱく質の3大栄養素をバランスよく、朝・昼・晩の3食しっかり摂取することはもちろんですが、その中でも高齢者はたんぱく質が不足しがちです。

特にたんぱく質が不足すると、筋肉の量・質が低下してしまいます。
筋力低下を予防するためには、65歳以上の高齢者は、たんぱく質を1日に体重×1.0g以上摂取することが望ましいといわれています。高齢になると、たんぱく質を含めた栄養素の消化吸収効率が下がるためにしっかりと摂取することが重要です。
たんぱく質は、魚介類・肉類・豆類・卵・乳製品などから摂ることができます。プロテインやサプリでたんぱく質不足を補うのもおすすめです。

運動効果を高めるポールウォーキング

ポールウォーキング

筋力低下を予防するためには、食事だけでなく運動も同じくらい重要です。

ここでは、運動が苦手な人・高齢者でも簡単・安全にできるポールウォーキングについて解説します。

・ポールウォーキングとは

ポールウォーキングは、杖のような形をした2本のポールを持ってウォーキングを行うことです。
ウォーキングは、負荷の少ない有酸素運動で足の筋肉だけでなく、腕・体幹などの筋肉も鍛えることができる全身運動です。ウォーキングは簡単にでき、非常に効果が高い運動ですが、姿勢が悪いと効果が減少します。しかし、ウォーキングポールを使用すれば、きれいな姿勢でウォーキングしやすくなるだけでなく、転倒の予防効果も期待できるなど多くのメリットがあります。
ウォーキング用のポールは、全国のスポーツ用品店・百貨店・介護用品専門店などで購入することができます。

・スタイルの違い(ポールウォーキングとノルディックウォーキングの違い)

ポールを使ったウォーキングは主に「ポールウォーキング」「ノルディックウォーキング」と2種類のスタイルにわかれます。

ポールウォーキングは、整形外科医によって考案されたウォーキング方法で、ポールを体の前に付く「前方スタイル」でウォーキングします。
前方にポールを付くため、自然と背筋が伸び、正しい姿勢になります。また足腰の負担を軽減しながら転倒の予防も可能です。

一方ノルディックウォーキングは、クロスカントリースキーの夏場のトレーニングとして誕生した方法で、ポールを体の後ろに付く「後方スタイル」でウォーキングします。元々、トレーニング手法として誕生したため、非常に早く歩けるとともに、身体に負荷をかけることができるため、高い運動効果を目指す場合におすすめのウォーキングスタイルです。

高齢者・初心者の方には、足腰への負担が少ないポールウォーキングから始めることをおすすめします。

 

ポールウォーキングをする際には、交通ルール・マナーを守り、周りの歩行者などの迷惑にならないように用心する必要があります。また、こまめな水分補給も忘れず、少しでも体調に異変を感じたら、すぐに休憩をとるようにしましょう。
また、ポールウォーキングを終えて自宅や施設に戻ったときに注意したいのは、運動した後で疲労しているので、靴を脱ぐ際に転倒しないようにすることです。できれば玄関に、高齢者が安心して靴を脱ぎ履きできるサポート設備があると良いですね。

玄関には、靴の脱ぎ履きをサポートするベンチを

ポールウォーキング

これまで紹介したように、高齢者にとって食事・運動は非常に重要ですが、それ以外にも転倒によるケガなどで身体機能を低下させないことも大切です。
特に高齢者が集まる施設などでは、玄関で靴を脱ぎ履きする際に転倒の可能性があるので注意が必要です。

・高齢者が安全に靴の脱ぎ履きをするための注意点

高齢者が安全に靴の脱ぎ履きをするためには、靴自体を選ぶだけでなく、どのような姿勢で行うかも重要です。一般的には立って靴の脱ぎ履きをする場合が多いと思いますが、高齢者は筋力・バランス能力が低下しているため、立って行うと転倒する可能性があります。そのため、安全に靴の脱ぎ履きをする際には椅子などに座って行うことを推奨します。

・背もたれつきの椅子がおすすめ

高齢者の負担を減らすためには、玄関にベンチを置いてはどうでしょうか。その際、できるだけ背もたれつきのものを選びたいところです。
なぜ背もたれつきが良いのかというと、靴の脱ぎ履きをする際に片方の足を上げると、後方にバランスを崩す恐れがあるからです。高齢者の安全のためにも、背もたれ付きのベンチを用意できるとベストです。

・下駄箱は収納力が高く、靴を出し入れしやすいものを

脱いだ靴を玄関の土間に置いたままにするのも、高齢者の転倒の原因となりますので、収納力が高い下駄箱を用意したいところです。ベンチに座りながら靴の出し入れができる高さのものを選ぶと便利です。

高齢者の筋力低下を予防するためには、日頃からバランスの良い食事と運動を続けるのに加えて、転倒によるケガなどにも気をつけたいところです。特に高齢者施設においては、利用者の利便性・安全性をサポートできる設備導入を心がけましょう。

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