安心安全な高齢者施設を考える。建材で菌から守る空間づくり

高齢者施設

家具や繊維製品、建材などについているSEKマークや、SIAAマークをご存じですか?これらのマークは、公的機関から抗菌性能があることを認められた商品だけにつけられるものです。 どちらのマークも長い実績があり、多くの製品に用いられています。 人が集まる場所は接触感染のリスクも高まります。特に抵抗力の弱っている高齢者が集まる高齢者施設では、十分な対策が求められます。今回は、高齢者施設における安全対策として、抗菌性能のある建材の役割について考えてみます。

SEKマークとは?公的機関に認められた抗菌性能

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SEKマークとは、一般社団法人繊維評価技術協議会(JTETC)が実施する認証制度のこと。抗菌、防臭機能を有した繊維製品に対して評価を行い、一定の基準を満たした製品にこのマークを付与しています。 SEKとは「Sen-i Evaluation Kino」の略称であるとともに、Sが“清潔”、Eが“衛生”、Kが“快適”の頭文字である、というふうにもPRされています。

SEKマークには、「抗菌防臭加工」「制菌加工」「抗カビ加工」「光触媒抗菌加工」「抗ウイルス加工」などさまざまな種類があり、それぞれに対してマークのカラーを分けて区別しています。この規格は日本で生まれたものですが、現在では国際標準化機構(ISO)にも認められており、国際的な規格として認知されています。

同じような規格としては、SIAAマークがあります。 こちらは抗菌製品技術評議会(SIAA)という、抗菌剤や抗菌加工製品のメーカー、試験機関が集まってできた団体が認定しているマーク。SEKマークの対象が繊維製品であることに対し、SIAAマークは家電製品や家具など、より幅広い製品が対象となっています。

内装建材の選び方にも変化が?抗菌性能を持った建材とは建材も抗菌する時代?認証されている建材とは

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SEKマークやSIAAマークなど、抗菌性能を第三者機関に認められた製品は数多くあります。人が暮らす空間を作るさまざまな製品も例外ではありません。

例えば、ソファやテーブルなどの家具はもちろん、家の中で最も大きな面積を占める床や壁、さらにはドアやドアハンドル、手すりなど、人が手を触れる機会の多い場所に使われる建材にも、抗菌加工を施されているものが多く存在します。とりわけ衛生面が心配なトイレや浴室などに用いられる設備や建材も抗菌性能を持ったものがたくさんあります。建材選びはデザインや使い勝手だけでなく、「安全性」も意識して選ぶと利用者の安心につながるでしょう。

また、横になったり座ったり、体の多くが接する「畳」も衛生面が気になることがないでしょうか?実は、抗菌加工を施された「畳」があり、更にそれが高齢者施設におすすめの建材なのです。

裸足で歩くことで脳が活性化?高齢者施設に畳がおすすめな理由とは

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畳というと、日本の伝統的な建材として誰もが一度は親しんだことがあるのではないでしょうか?しかし、生活の欧米化に伴い、だんだんとその姿を見る機会が少なくなってきています。ご高齢の方が集まる高齢者施設であっても、フローリングが使用されているほうが多いのではないでしょうか。 そんな日の目を見る機会が少なくなってきている畳ですが、特に高齢者の方には、良い効果があるといわれています。

畳が脳を活性化?部屋の中で裸足になれる空間

その理由が、畳の上は裸足で歩くことが多いということ。現代のフローリング中心の生活では、家の中でもスリッパや靴下を履いて歩くことが多いと思いますが、数ある床材の中でも畳は、裸足で歩くことが多い床材なのです。

足の裏には人体の中でも多くの神経が通っており、裸足で歩くことで副交換神経が刺激されるといいます。これが脳への良い刺激となり、高齢者に良い影響を与えると考えられています。この理論を取り入れた裸足健康法は数多く見られ、子どもに対して裸足保育を行うという事例も見られます。

また、万が一転倒しても畳は畳床にクッション性のある材料を使用している場合が多く安心です。

高齢者の方の場合、和式の暮らしを好む人も多く、畳を恋しいと思う人も多いもの。 さまざまなメリットのある畳ですが、唯一気になるのは、裸足で歩くことによる雑菌の繁殖です。 だからこそ、SEKマークを取得した抗菌防臭性能を備えている畳は、高齢者施設でも安心してお使いいただくことが可能です。 畳を導入して、高齢者施設の安心安全な憩いの空間づくりを実現してみてはいかがですか?

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