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眼科に求められるホスピタリティ 癒しと安全性を両立した施設設計

地域住民にとって、眼科の病院・クリニックは、高齢化が進む中で健康寿命を伸ばしつつ生活の質を保つために必要不可欠な存在です。地域医療に根ざした選ばれる眼科に必要なポスピタリティとはどのようなものなのでしょうか。

今回の記事では、癒しと安全性を両立した施設の設計について、とりわけ眼科に必要な配慮とともにご紹介します。

目が見えにくい状態にある人の利用が前提

当然のことですが眼科を受診される方は、ほとんどが目に何かしらの症状を抱えています。症状の内容は「目が見えにくい」だけではありません。

・視野が狭い
・色の判断ができない
・まぶたが痛い
・二重に見える
・ゆがんで見える など

このような症状が重なっている患者様の来院を前提とした施設設計が求められます。

●眼科を利用するのはどのような人か?

白内障や緑内障を代表とする眼疾患の多くは「加齢」が原因で発症します。そのため、眼科には高齢の患者様が数多く来院されます。
また、視機能が発達段階にある子どもも眼科を受診する機会が多いので、眼科の患者様は高齢者と子どもの割合が多いという特徴があります。
眼科を受診する頻度が高い高齢者と子どもの患者様は付き添いを必要とするため、複数人で来院しての受診が多くなる傾向にあります。

●目が見えにくい人への配慮が必要

眼科には特有の検査や診察の方法があるので、施設設計はそれらをスムーズに行えることが前提となります。

・施設内の案内表示:目の見えにくい方にも分かりやすい色や大きさにする必要がある。
・検査室:眼科の検査には光を遮断した暗室の設置が必須です。また、水道と鏡を備えたコンタクトレンズのフィッティングルームは視力検査室の近くに設置すると良いでしょう。
・診察室:暗闇で目に光を当てて診察できる環境をつくる必要がある。

目が見えにくいことに加えて筋力が衰えがちな高齢の患者様には特に配慮が必要です。

眼科の施設設計が配慮無しに成立することは難しいでしょう。例えば、照明が容易に切り替えられることは重要なポイントです。医師や検査をする人の手元に照明のコントロールパネルを設置することは、医療事故の防止にもつながります。

設計段階からホスピタリティの精神を

眼科

眼科におけるホスピタリティの精神は施設の設計段階から組み込んでいきたいところです。
特に患者様がほとんどの時間を過ごす待合室の設計には配慮が必要です。

【待合室におけるホスピタリティ】

・診察までの長い時間をリラックスして過ごせる待合室
眼科は検査の項目が多いので、どうしても待ち時間が長くなる傾向があります。目が見えにくい患者様が、付き添う家族の方とリラックスして過ごすことができる待合室を作ることは重要なポイントとなります。

・リカバリールームの設置
眼科で日常的に行われている白内障手術は日帰りです。レーザーの処置や眼内注射なども患者様にとっては非日常の出来事でしょう。手術前後のストレスを緩和するために、リカバリールームの導入はおすすめです。

・バリアフリー設計
施設内の段差はできるだけ少なくする必要があります。段差を作る際には目の見えにくい患者様にも分かりやすい目印が必須です。また、待合室の車いすスペースは移動しやすく、他の患者様の迷惑にならない場所が良いでしょう。

眼科を利用する人の安全を考えた設備導入

眼科

眼科の設備は安全性に配慮する必要があります。

●眼科に導入するドアの安全性について

ドアは目の見えにくい患者様が万が一ぶつかってしまった時、衝撃が緩和されるものであると良いでしょう。また、開閉に大きな力を必要としないこと、開いた状態に保てることは、スムーズな介助を可能にしてくれます。

●眼科に導入する床材に求められる特徴

段差のない場所でもつまずく可能性があるので、転倒時にケガのリスクを軽減させる床材を導入するのが良いでしょう。子どもが走り回って転んでしまっても怪我のリスクを軽減するので、親御様にも安心です。

これらの配慮は、来院される患者様に伝わってこそ意味があります。スマホの普及によって眼科を選択する際にほとんどの方がWEBサイトを閲覧するため、配慮の有無が集客を左右するといっても良いでしょう。患者様に寄り添った施設設計、設備を導入している眼科であることを表現したWEBサイトの作成をおすすめします。
そして、常に癒しと安全性を両立することを心がけることで、地域の方に選ばれ続ける眼科を目指しましょう。

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