公共・商業施設の設計に役立つヒントを発信しています

質の良い睡眠が求められる時代 光と音に配慮した癒し・リラックス効果のある客室づくり

近年、睡眠不足の蓄積による睡眠負債が問題視され、いかに質の良い睡眠をとるかが大きな課題となっています。慢性的な睡眠不足は自分でも気づかないうちに仕事のパフォーマンスを低下させたり、心身を疲弊させて深刻な病気のリスクを高めたりと、様々な悪影響を及ぼします。今、質の良い睡眠を得られる室内環境が求められているのはそうした背景があるためです。中でも出張や旅行で滞在するホテルなどの宿泊施設では、ぐっすりと眠れる客室の空間づくりが重要視されています。

今回は、睡眠の質がいかに重要かという観点から、癒しやリラックス効果の高い客室づくりのコツをご紹介します。

質の良い睡眠とは

質の良い睡眠

質の良い睡眠、すなわち快眠と感じるための条件は3つあります。

「ベッドや布団に入ればすぐに寝つける」
「朝までぐっすり眠れる」
「すっきりと起きられる」

つまり、長時間眠れることが快眠ではなく、脳も体も十分に休まって目に見えない疲労が取り除かれた状態が、質のいい睡眠が取れたということになるのです。

快眠できると、疲れをとること以外にも次のようなメリットが得られます。

・脳や精神面の疲労が回復して不安感やストレスの解消につながる
・自律神経が整い、免疫力が向上する
・ホルモンバランスが整って生活習慣病や肥満のリスク低下
・仕事の集中力が高まって業務の効率が上がる
・感情をコントロールしやすくなる

このように、質の良い睡眠を得ることで毎日を快適に過ごしやすくなります。

睡眠の質が大事なのは、なぜ?

質の良い睡眠

日本は世界でワースト3位に入るほど人々の睡眠時間が短い国です。大きな睡眠負債を抱えていても、集中力や作業効率の低下には案外気づきにくいので、自覚のないまま体調が徐々に悪化していく状態に陥りやすくなってしまいます。その結果、「糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスク増加」「仕事のパフォーマンス低下」「交通事故発生率の上昇」「ヒューマンエラーの多発」などを引き起こしてしまう可能性が高まります。

睡眠の質を高めて健康な体をつくることは、日々の生活を充実させ仕事の効率を上げるためにも、とても大事なことなのです。

快眠できる環境を整えるには

質の良い睡眠

ストレスの多い現代社会において睡眠の重要性には年々注目度が高まり、「快眠」を付加価値として客室づくりをするホテルや宿泊施設が増えてきました。宿泊客の快眠を促す客室をつくるためには、眠りにつきにくい要因を取り除き、光、音、湿度、室温、寝具などに配慮した環境を整えることが重要です。

快眠を促す客室づくりのポイントは5つあります。
1. 快適な室温と湿度を保つ
2. 間接照明で癒しの空間を演出する
3. リラックス効果の高い香りを取り入れる
4. 寝具の色はコントラストの強いものを避けて穏やかな中間色でまとめる
5. 床材に配慮して下階へ足音が伝わらないようにする

中でも、光と音への配慮は良質な睡眠をとるうえで重要なポイントとなります。

照明は、温かみがあり眠りを誘いやすい電球色を選びましょう。間接照明を取り入れるとよりリラックスムードが高まり、心身の緊張がゆるやかに解けて眠りにつきやすくなります。また、間接照明に合わせる壁材選びも重要です。光の効果で穏やかな表情を演出してくれる立体感のある素材を合わせると、陰影が美しく浮かび上がり、室内が癒しの空間に仕上がります。

さらに、快眠には防音対策をすることも重要です。特に客室は足音で睡眠を妨げないように、土足対応でかつ防音性にすぐれた床材を選ぶことがポイントです。例えば、木質系の土足用防音フローリングを採用すれば、下階へ音が伝わりにくくなると共に空間に木の温もりもプラスされ、音への配慮と上質な空間づくりの両方を実現できます。

客室という空間がもたらす体験は、ホテルにおける顧客満足度に直結します。宿泊客に快適な滞在を提供することができれば、リピートや口コミで広がって新規の顧客を得られる効果も高まります。光と音に配慮された快眠できる客室空間を演出することは、利用客の増加を促進させる結果を生み、持続的な経営につなげるための鍵となるでしょう。

おすすめ製品

おすすめ記事