子どものケガが起きるのはどんな時? 保育施設の思わぬ危険スポット

老朽化

保護者の方々の大切な子どもを預かる保育園や幼稚園などの保育施設。まだ歩くこともできない小さな子どもも過ごす保育施設は、他の施設以上にケガには注意が必要です。

しかし、どれだけ注意して見ていても、予想外の行動で思わぬケガをしてしまうのが子どもというもの。想像だけでは対策が難しいものです。

そこで、今回は現役保育士・幼稚園教諭の皆さんに、子どものケガにまつわる質問を行いました。実際に子どもと向き合っている皆さんの意見をぜひご参考ください。

危ない!子どものケガが心配だと思うタイミングは?

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※保育士681人に実施したインターネット調査より。(調査期間:2022年6月1日~6月8日)

現役の保育士の皆さんに、子どものケガが心配になるタイミングを聞いた結果がこちら。
最も多い票を集めたのは、子どもが活発に動き回る「遊んでいる時」。場所は園庭が1位、室内の保育室が2位となっています。
3位にお散歩中などの外出時が挙げられ、4位には道具を扱う図画工作の時間、5位には食事中という意見もありました。

なぜ心配?保育士の語るケガ発生の原因とは?

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では、どうしてこのようなタイミングで不安を感じてしまうのでしょうか?
実際に保育士さんから集まった意見を見ると、子どもの想定外の動きを不安に思っている人が多い印象でした。そして、なかでも活動量が多くなる「遊んでいる時」には思いがけないケガが起こってしまった経験があるようでした。

・遊びに夢中になると、周りが見えなくなり、ケガをしてしまうことが多くなるから
・あちこち子どもが散らばって目が行き届きにくくなる
・ケガしやすいものが近くにあるから

その他にも、比較的広めの場所に出た際は、目が行き届かなくなりやすいので、注意が必要という意見もありました。特に遊具や道具などケガしやすいものが近くにある時は緊張するようです。

心配な理由には、こんな原因も…

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子どものケガは、子どもをたくさん預かる保育施設にとっては非常に重要な問題です。
それだけに、遊具で遊ぶ際には一つの遊具に職員が一人つく、という意見が出るほど保育士さんは慎重を期しています。しかし、そうした注意だけではフォローしきれない問題を抱えている場合もあります。

そのひとつが、保育施設自体が抱える問題。
床や壁のへこみ、段差、塗装の剥がれなど、施設の老朽化によって引き起こされるケガもあるようなのです。

・古いのでささくれが出ていたり朽ちていたりする場所がある
・床が少しめくれているので、子どもたちのケガが心配
・水道の蛇口が固くて回しづらく、園児が自分で水道を出せなかったり、最後まで閉めづらかったりする

このように、現場の意見として施設の設備や建具の問題や、老朽化でケガが引き起こされるのではないかと危惧している声が多く見られました。
もちろん危険箇所はあらかじめチェックされているようですが、チェックする場所が増えれば増えるほど、保育士さんの負担は増え、目が行き届きにくくなります。
施設の老朽化問題を放置すると、結果的にケガや事故につながりかねません。

施設の見直しで子どものケガを防ぐ

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先にお伝えしたように、施設の老朽化は大切な子どもたちのケガにつながります。また、注意をするべき点が増えたままの状態は、保育士さんたちの疲弊を招き、モチベーションの低下にもつながってしまいます。

毎日のチェックも大切ですが、まずは施設全体の見直しを進めてみることも、子どものケガを防ぐためには必要でしょう。

保育所の場合、整備に関しては「保育所等整備交付金」や「保育環境改善等事業」など、国や自治体からの補助もあります。こうした制度をしっかりと活用し、施設の改善に着手してみてはいかがでしょうか。

子どもたちの健全な成長のために、できるところから検討を進めていきましょう。

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