マインドフルネスで保育士に心の余裕を! 幼保施設が選ばれる理由は「先生の雰囲気」?

マインドフルネス

大切な子ども預ける幼稚園・保育所は少しでも環境の良いところを選びたい。これは親として当然の思いでしょう。幼稚園・保育所では、選ばれるための環境づくりが求められます。
ママ・パパを対象にしたアンケートでは、約4割の人が保育園・幼稚園選びの際に「先生の雰囲気」を重視していることがわかりました。しかし、保育士はストレスを抱えやすい職業でもあります。保護者へのアピール、そして日々の保育の質を上げるためにも保育士の心に余裕ができる環境づくりはとても重要です。
今回は保育士の心をケアする方法の1つとして、マインドフルネス瞑想を紹介します。

保育士の仕事はストレスが多い?

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まずは、ミキハウス子育て総研がママ・パパを対象に実施した、幼稚園・保育所選びで重視する(した)点へのアンケート結果を見てみましょう。

Q.幼稚園・保育園選びで重視する(した)ものは?

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注目したいのは「先生(保育士)の雰囲気」という回答です。幼稚園選びでは3位に、保育所選びでは2位という高い順位にランクインしました。割合を見ると4割以上の方が先生や保育士の雰囲気を気にしていることが分かります。保育士が心地よく働ける園を作ることが、保護者へのアピールにもつながるのです。

一方で保育士という職業はストレス要素が多い事でも知られています。
保育士は子どもたちの命を預かるという責任重大な仕事です。その上で連絡帳や日報の記入、食事や排せつの後始末、行事の準備など膨大な仕事量を日々こなす必要があります。心に余裕がない状態で仕事をすれば、疲れが表情や仕草に出てしまうかもしれません。保護者がそれを敏感に感じ取れば、候補園から外れてしまう可能性もあるでしょう。

●保育士が考える現在の職場への改善希望事項

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出典:東京都福祉保健局「東京都保育士実態調査報告書 調査結果の概要」(平成30年より)

余裕のない保育は、子どもたちの安全面にも影響があります。業務に追われて心が一杯になっていると、確認不足や伝達ミスを引き起こしやすくなります。子どもの数を間違ったり安全点検が疎かになったりすることが、子どもたちの安全をどれだけ脅かすかは簡単に想像できるでしょう。
先生が心の健康を保つことは、保護者の園選びのみならず子どもたちの安全に対しても大きな意味があることなのです。

マインドフルネスで心に余裕を

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保育士に心の余裕をもってもらうために、「マインドフルネス」を導入している施設もあります。
マインドフルネス(mindfulness)とは、「過去や未来ではなく、今という瞬間の自分」に意識を向け、判断や評価をせず、あるがままに受け止めている状態のことをいいます。この状態を達成する手法そのものをマインドフルネスと呼ぶこともあります。

仕事の中では様々な悩みを抱えてしまうものですが、それは過去や未来に執着しているせいではないでしょうか。「過去にあんな失敗をした自分はダメな人間だ」「未来はこんな悪いことが起こるかもしれないと思うと不安だ」といったように、人間は今の時間軸以外で物事を考え、それらをネガティブな方向に独断してはストレスを抱えていくものです。
マインドフルネスでは、このような判断をせずに今起こっている事柄だけを見つめていきます。マインドフルネスを達成する具体的な方法には、瞑想があります。ただ目をつぶって何も考えずに静かにしているわけではありません。現在の体の状態や行動に対し、意図的に意識を持っていくようにします。
例えば、呼吸に意識を持っていく瞑想方法があります。まずは椅子に座り、目を閉じて「呼吸をしている自分」を意識します。鼻を通る空気の感覚など、1点に意思を集中すると取り組みやすいでしょう。この時ネガティブな気持ちや雑念が入ってきても無理に打ち消さないのがポイントです。ただ思考が流れるに任せて、また呼吸に意識を持っていくようにするのです。
マインドフルネス瞑想には、ストレスを軽減したり、集中力が高めることで生産性を向上するといった効果が期待できます。不安、悲しみ、怒りなどの感情がコントロールできる様になることで、心の安定も得やすくなります。朝の業務前や空き時間に少し時間をとるなどして実践してみてはいかがでしょうか。

施設設備で保育士の負担を軽減

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保育士自身が心の健康に気を配ることも大事ですが、施設側からも保育士の負担を軽減する取り組みを考えてみてはいかがでしょうか。
例えば、ドアなどの施設設備を保育施設にふさわしいものにするという方法があります。保育士はドアの開け閉めにも気を使わなくてはなりません。ドアの周辺に子どもがいると手指や足挟みのリスクがあるからです。戸先にクッション素材がついているドアなら万が一、指を挟んでもケガのリスクを抑えられます。また、扉と床の隙間を狭くすることで足挟みの防止につながります。子どもが安全に使用できる設備や建材を導入することで、保育士の業務の助けになるでしょう。
また、保育所の壁はキズや落書きなどで汚れやすいものです。掃除は保育士の負担となる雑務の1つです。汚れや傷に強い壁材を取り入れることは、保育士の掃除時間を削減することに繋がります。
このように設備や建材面から保育士の仕事をバックアップすることも検討してみてください。

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