漆喰・珪藻土で理想の天井に!
素材の特徴と施工方法、4つのメリットを徹底解説

漆喰・珪藻土で理想の天井に!素材の特徴と施工方法、4つのメリットを徹底解説

近年のエコ意識や健康ブームの影響で、漆喰・珪藻土で仕上げた壁や天井が注目されています。

漆喰・珪藻土の壁や天井は仕上がりの美しさはもちろん、環境にやさしく、何より機能性が高いのが魅力です。

この記事では、漆喰と珪藻土のメリット、特徴、及び施工方法についてお伝えします。
なお、天井には、他にも壁紙と同じ布やビニール製の天井用クロスを用いることもあります。

天井材に使えるクロスの種類や特徴は、別途こちらにまとめていますので、あわせてご覧ください。

【プロ直伝】失敗しない!天井用クロスの種類と選び方のポイント3選

目次

漆喰・珪藻土を使用した天井のメリット

漆喰・珪藻土を使用した天井のメリット

まずはじめに、漆喰・珪藻土を使用した天井のメリットを4つ紹介します。

  • ①:ホルムアルデヒドを放出しない
  • ②:部屋の調湿・消臭効果が高まる
  • ③:内装にオリジナリティが出せる
  • ④:経年劣化が起きても塗り直しが可能

それぞれ解説します。

①:ホルムアルデヒドを放出しない

漆喰・珪藻土は、ホルムアルデヒドを放出しない上に、他の建材から出たホルムアルデヒドなど水溶性の化学物質を、水蒸気と共に吸着分解する効果があるものもあります。

ホルムアルデヒドの影響も踏まえて、放出の有無を確認して天井材を選ぶと良いでしょう。

②:部屋の調湿・消臭効果が高まる

通常、天井には湿った空気がこもりやすく、カビやにおいの原因になります。

漆喰・珪藻土は調湿性に優れているため、天井に使うことで湿気によるカビの発生を防ぎ、部屋を清潔に保つことが可能です。

さらに漆喰・珪藻土は、素材自体がにおいも吸着してくれるので、消臭効果が期待できます。

においが気になるトイレや玄関はもちろん、ペットがいる場合はリビングや寝室にも漆喰・珪藻土の天井を取り入れると良いでしょう。

③:内装にオリジナリティが出せる

漆喰・珪藻土を天井に使うときは、「湿式工法」と呼ばれる工法が用いられます。

湿式工法とは、職人がハケやコテで塗布するもので、職人の高度な技術と経験が必要です。

そのため仕上がりまでに時間がかかりますが、職人のテクニックで「オリジナルな仕上がり」と「他にはないデザイン性」を楽しめるのも漆喰・珪藻土の天井のメリットです。

④:経年劣化が起きても塗り直しが可能

漆喰・珪藻土は、劣化した際には部分的な塗り直しが可能なこともメリットです。クロスとは違い、汚れやめくれに伴うクロス全体の張り替えの必要がありません。

また、自然素材のみを利用している場合は、日焼けしにくいというメリットもあります。一方で、漆喰・珪藻土は物理的な衝撃には弱く、ぶつけたり引っかいたりすると表面が傷つきやすいというデメリットもあります。

例えば、天井と床の縦方向で固定するような突っ張り棒を取り付ける場合や、子どもやペットが家の中でボール遊びをする場合は注意しましょう。

漆喰・珪藻土の特徴

漆喰・珪藻土の特徴

「漆喰・珪藻土という言葉は聞いたことがあるが、具体的には分からない」という方もいるのではないでしょうか。

まずは漆喰・珪藻土の原料や特徴をそれぞれ解説します。

漆喰:調湿性と耐火性に優れた素材

漆喰は、自然素材である消石灰を主原料とし、それに水・のり・繊維などを混ぜ合わせてできた塗り壁材のことをいいます。伝統的な建材として、古くから城の外壁などにも使用されています。

別名「呼吸する壁」とも呼ばれ、余分な湿気を吸い取り、湿度が低くなると湿気を放出する調湿機能をもちます。

また、漆喰は建築基準法で「不燃材料」としても認定されています。

壁や天井に漆喰を使用すると、万が一火災が起きても燃え広がりを遅らせたり、有毒ガスの発生を抑えたりすることができます。

珪藻土:調湿性と断熱性に優れた素材

珪藻土は、「珪藻」という海に生息する植物性プランクトンの化石を主原料に作られた土で、壁材にも使われています。

珪藻土には「多孔質(たこうしつ)」と呼ばれるたくさんの細かい穴があり、水蒸気を吸って放出し、また熱を伝えにくい性質があります。

そのため調湿性や消臭性はもちろん、断熱性も高いのが特徴です。

近年ではその特性を活かし、珪藻土のコースターやマット製品も出ており、より身近な素材になっています。

漆喰・珪藻土天井の施工の流れ

漆喰・珪藻土天井の施工の流れ

それぞれの素材の特性を知った上で、漆喰・珪藻土を天井に使うときの施工の流れやポイントを紹介します。

施工の基本的な流れは、以下の6段階です。

  • ①:事前準備
  • ②:下地処理
  • ③:混合
  • ④:塗布
  • ⑤:仕上げ
  • ⑥:乾燥・固化

①:事前準備

まずは天井の面積を測り、天井をどのような仕上がりにしたいかを確認して、漆喰や珪藻土の使用量を決めます。

施工時にはフローリングや壁、家具を汚さないように、シートやテープなどの養生用の保護資材も忘れずに用意しておきます。

②:下地処理

漆喰や珪藻土を塗布する天井部分の下地の確認と清掃を行います。

下地部分に汚れや破損やカビがあると、素材が密着せず、もちが悪くなります。

天井材の破損やひび割れ、崩落を防ぐためにも、下地処理は大切な作業です。

③:混合

漆喰・珪藻土にその他の材料を加えてよく混ぜ、下地に塗りやすいペースト状にします。

ここで材料の配合を調整することで天井の仕上がりが変わってきます。

理想の仕上がりイメージがあるときは、あらかじめ担当者や職人に伝えておきましょう。

④:塗布

職人がブラシやローラー・コテなどを使って、下地に素材を塗布します。

塗布作業は、好みの模様をつけながら、素材の厚みが均一になるよう、細かく調整するデリケートな作業です。

⑤:仕上げ

塗布後、時間が経つにつれて、素材は表面から乾燥し固まっていきます。

完全に固まる前に、最終的な仕上がりや厚みの偏りを確認し、必要に応じて表面を削って形を整える「サンディング」という作業をします。

サンディングが済んだら、最後に仕上げ層を塗って、完成形にします。

漆喰はツルっとしたなめらかな仕上がり、珪藻土はザラっとした独特の質感の仕上がりになります。

⑥:乾燥・固化

ここからは時間をかけて、素材を完全に乾燥・固化させます。

乾燥の途中段階で天井に触れると、模様が崩れたり、表面に触った跡が付いたまま仕上がってしまったりするので注意が必要です。

このような作業工程を経験豊富な職人が1つ1つ丁寧に進めることで、漆喰・珪藻土の特徴を活かした仕上がりにすることができます。

もちろん、同様の工程を踏めば、漆喰や珪藻土はDIYでも施工が可能です。

しかし、DIYで施工した場合は、専門家によるデザインのアドバイス、アフターケアは無いので、完成後の品質が落ちる可能性があります。

「DIYスキルに自信がある」「コストをギリギリまで削減したい」ということでなければ、安全面や品質保証の観点から、職人による施工をおすすめします。

漆喰・珪藻土の特徴やメリットを知って、天井に取り入れよう

漆喰・珪藻土の特徴やメリットを知って、天井に取り入れよう

漆喰・珪藻土の特徴や施工方法、両素材を使った天井のメリットについて解説しました。

漆喰・珪藻土は調湿機能や消臭機能を持ち合わせていることが1つのメリットですが、漆喰・珪藻土以外にも調湿機能や消臭機能をもった天井材があります。DAIKENの天井材は、調湿機能・消臭機能・吸音機能を持ち合わせた『クリアトーン12SⅡ』や、キッチン周りやペットのにおいを吸着、消臭する『クリアトーン9プラス』、気になるトイレの臭いを吸着し、消臭するお手洗い専用天井材『クリアトーン12SⅡ トイレ天井』など、様々なタイプを用意しています。

漆喰・珪藻土のように調湿性、消臭性の高い天井材を使ってみたいあなたは、ぜひ下記よりニーズやテイストに合ったものを探してみてください。

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