【第1回】高齢者施設の安全について考える 高齢者特有の危険が潜む室内ドア

室内ドア

高齢者特有の危険が潜む室内ドア

●日常のリスクから高齢者の健康を守る

高齢者施設の室内ドアには、指はさみや衝突、転倒、さらにはウイルス感染など多くの危険が潜んでいます。これらのリスクは利用者さんの健康を脅かしかねないため、高齢者施設の設備にはさまざまな視点からの配慮が必要です。

●室内ドアが招くリスクは多種多様

室内ドアに潜む危険性について、現役の高齢者施設スタッフへDAIKENが独自調査を行ったところ、扉へ指をはさむことを筆頭に、取っ手からのウイルス感染、扉や人との衝突などを「危ない」と感じていることが分かりました。

◎室内ドアについて、これまで「危ない」と感じたことを教えてください

室内ドア

「その他」への自由回答には、「扉を開け閉めする時に転ぶ」「左右に開くドアで、ドアにもって行かれて転倒」「扉が重く、開け閉めでバランスを崩し転倒しそうになる」など、利用者さんの転倒リスクについても声が寄せられました。

●4割強が室内ドアに関するアクシデントの経験あり

上記質問で「危ない」と感じていた方へ、実際に何らかのアクシデントへとつながった経験の有無について聞くと、46.1%の方が「経験がある」と回答しています。

◎「危ない」と感じたことが、アクシデントへとつながった経験はありますか

室内ドア

半数近くの方がアクシデントへつながった経験があるという結果は、利用者さんの健康を守り、スタッフの働く環境を整える立場としてしっかり心に留めておくべき事態です。加えて、ゆっくり閉まる機能や抗ウイルス機能のついたドアを選ぶなど設備面からリスクへ備えておくことも、事故を未然に防ぐ効果が期待できるでしょう。

【設備面での備えの例】
事故の予防や出入りのしやすさ、介助のしやすさなど、高齢者施設特有の機能が備わったドアが求められます。

・指はさみによるケガのリスクを抑える
・ぶつかった時の衝撃を緩和する
・よく手が触れるハンドルには抗ウイルス機能を
・少しの力でも扉が閉まる機能
・勢いよく閉めてもバタンと閉じない機能
・車イスでも、立ったままでも出入りがしやすい

室内ドアによるトラブルで利用者さんの生活の質を下げることは、出来る限り避けたいもの。高齢者施設では、他の施設以上に何重もの対策を講じるよう心がけましょう。

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