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お店の空間はお客様とともに作っていく ~みんなで作っていく空間へ~ vol.03 2017.07.19 くらしの声 お店の空間はお客様とともに作っていく
~みんなで作っていく空間へ~ vol.03

CHAPTER:03 みんなで作っていく空間へ

カフェケシパールはどこから作り始めたんですか?

達也さん:ベンチと机です。

初めてのDIYだったんですよね。大変だったことはありますか?

達也さん:高さが分からなくて。「どれくらいの高さのベンチにしよう、じゃあ机は?」と、適切な寸法を教えてくれる人はいないので、苦労しました(笑)。飲食店に行き、テーブルを見たり、椅子に座ったりして研究を重ねて。「お客様にとって座り心地がいい」という感覚を探るのに苦労しました。

ご自身の座った感覚を大切にされたのですね?

達也さん:そうですね。カフェケシパールは女性のお客様が多いので、自分の感覚よりも少しテーブルを低くはしました。名都子に座ってもらい「もう2,3cm低く」って言われながら微調整しました(笑)。

名都子さん:「違和感を覚えない」のがポイントですね。違和感って、「くつろぐ」うえですごく邪魔になってしまうと思うので。

「ひとときの休息」というコンセプトを通しておられるのですね。

達也さん:はい、そうですね。ちなみに、ベンチのクッションにも長く座っても疲れないウレタンスポンジの種類と厚みを選定するところからこだわっています。生地には「モケット」っていう布を選んで作りました。阪急電車の椅子でも使われている、耐久性がある生地です。とても気に入っていて、その時のハギレでメニューブックの表紙も作りました(笑)。

素敵ですね。オープン当初から、今のようなお客様の層を想定しておられたのですか?

名都子さん:いいえ。むしろ当初は全く違って、ランチがメインな感じで、ふんわりしたコンセプトでスタートしました。オフィス街ということもあってOLさんが多く、ランチタイムには毎日嵐のように多くの方が訪れ、嵐のように帰っていかれる。

今のように、チーズケーキとコーヒー一筋でストイック(笑)になったきっかけは、ランチにデザートセットを作ったことでした。いつもチーズケーキを頼んでくれるお客様がチラホラおられたんですが、その方たちが、友達を誘って来てくれるようになり。そこから、友達が友達を呼んで来てくれるかんじで、いつしか会員制みたいになっていました(笑)。

  • コンセプトは「ゆったりする時間」

口コミで、広がっていったんですね。

名都子さん:見つけにくい場所にあるというのも理由だと思うのですが、初期の常連様はワイワイするよりも、静かにゆったりされることが好きな方が多くて。カフェ時間に、「ここなら静かに過ごせる」と楽しみに来店くださるのを見ているなかで、「私達がやりたいのは、こっちだ!」と、ゆったりする時間をコンセプトにするようになりました。売上げは激減しましたけどね(笑)。

お話を聞いていると、時間とともに、空間のコンセプトも雰囲気も成熟していったという感じでしょうか。

達也さん:本当にそうですね。最初は、全くこんな形を思い浮かべていなかったので。想定できるほど、準備できていませんでしたし(笑)。自分たちの気に入ったものを提供してきた日々の積み重ねの結果、今があるかなと思っています。

他に変わっていったものなどはありますか?

名都子さん:あとは器ですね。開店当時は、お金をあまりかけられず、今とは違う食器を使っていました。でも気に入ったものを見つけたくて、開業してからもずっと探し続けていました。

ある日、「これだ!」と、すごくピンとくる器を見つけて。でも手に入れるのも一苦労で、大阪に関西で唯一その方の作品を置いているうつわ屋さんがあると分かり、なんとかマグカップをひとつだけ手に入れることができました。そうすると「やっぱりこれじゃないといや!」と思うようになりましたが、自分一人では調べる力が及ばず。主人に相談したら作家の窯元さんの住所を割り出してくれて、「手紙を出したら?」と言われ、ラブレターを書く気持ちで送って(笑)。

すると作家さんから電話を頂き、すぐに意気投合しました。「気に入ってどうしても使いたいので焼いてくれませんか?」とお願いして、オリジナルの大きさで作ってもらった器を今は使っています。

ほんわかした店内の雰囲気と、食器のデザインが良く合っていますね。