畳の染み抜きってどうすればいい?
染みの原因と対策を知っておこう
うっかり畳に何かをこぼしてしまったら、あわてずすぐに拭き取るなど、早めの対策が必要です。とはいえ、染み抜きの方法がよく分からないという方もいらっしゃるでしょう。 今回の記事では畳の染みについて、種類別の特徴や対処方法をお伝えします。 ぜひ、きれいな畳で快適に過ごすための参考にしてみてください。
目次
畳の染みは早急に対策を
畳の染みは、気づいたら一刻も早く対処することが大切です。その理由は、畳の素材となる「イ草」に、水分を取り込みやすいという性質があるためです。
染みになりやすい畳の性質
一般的な畳は「イ草」からできています。イ草には下記のような特徴があります。
- 【イ草の特徴】
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- 調湿効果がある
- 空気浄化作用がある
- 水分を取り込みやすく、染みになりやすい
イ草には天然素材ならではの調湿作用があり、部屋の湿度が高くなり過ぎた時などは湿気を吸収し、乾燥してくると水分を放出するというメリットがあります。
しかし、一方では液体をこぼすとすぐに染み込んでしまい、染みになりやすいというデメリットもあります。
染みの主な原因は色のついた液体
畳の染みで主な原因となるのは、醤油やジュースのように色のついた液体です。
染みはイ草がこれらの液体を吸収することで生じるため、飲み物などをうっかりこぼしてしまったら、染み込んでしまわないうちに素早く対処することが大切です。
水で濡れたまま放置すると染み・カビの原因に
染みを抜くための水拭きをした時は、拭いた場所を濡れたまま放置してしまうと、カビの原因になることがあります。
カビは汚れ(養分)と湿度、温度を合せた3つの条件が揃うと生じやすくなります。
カビを発生させないためにも、染み抜きした後は水分をよく拭き取って乾燥させましょう。ドライヤーで乾かすのも有効な方法です。
染みを放置すると畳の寿命を縮めることに
染みは放置したままにすると、畳の寿命を縮めることになりかねません。
畳は芯材となる畳床と、表面の畳表、畳縁の3つでできています。
染みによる変色や汚れを放置しておくと、畳表や畳床を傷めることになってしまい、畳自体の寿命を短くしてしまう原因となります。
染みの原因になるものをこぼしたら、とにかくすぐに対処する
万が一、染みの原因になるものをこぼしてしまったら、すぐに対処することが最大のポイントです。
まずは応急処置として、キッチンペーパーやタオルなどで水分を吸い取りましょう。その後は、染みの原因に適したお手入れが必要となります。
畳の染み抜きをする時のコツ
畳に染みの原因となるものをこぼしてしまった場合に対応する時のコツを3つご紹介します。
早めの対応としっかりした乾燥
畳の染み抜きはどんなものをこぼした場合でも、とにかく早く対応するようにしましょう。
染みが新しいうちに対応すれば、染みこんでしまう前に取り除けます。
また、湿らせた布や洗剤を使用した時は、その後に風通しの良い場所でしっかりと乾燥させることが重要です。
畳を湿ったままで放置するとカビや臭いの元になってしまいます。
中性洗剤と柔らかい布を使う
染みの原因にもよりますが、畳の染みを取り除く際には、中性洗剤を使うのがおすすめです。
強い薬剤やアルカリ性の洗剤を使用すると、畳が傷んだり色褪せたりする可能性があるからです。
また、畳に対する摩擦が強過ぎても傷むことが考えられるため、柔らかい布を使うようにしましょう。
畳専用の染み抜き剤を使う
市販されている畳専用の染み抜き剤を使うと、より大きな効果が期待できます。
製品に合わせ製品説明などをよく読み、ご自宅の畳に合った製品を使うようにしましょう。
また、初めて使用する時は、畳の目立たない部分で洗剤の効果を試すのがおすすめです。
畳の染み抜きと注意点(畳表がイ草の場合)
染みの原因別に、お手入れの手順や注意点をまとめました。
こぼしたもの(染みの原因)によって対応が異なる
畳の染み抜きは、こぼしたもの(染みの原因)によって対応が異なります。
染みの主な原因とその対応方法は次の通りです。
【液体の染み】
染みの原因となるもの | 醤油、お茶、ジュース、ペットのおしっこ |
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用意する物 | 雑巾、歯ブラシ、スポンジ、小麦粉、ベビーパウダーなど |
手順 |
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【インクの染み】
染みの原因となるもの | インク |
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用意する物 | ペーパータオル、雑巾、酸素系漂白剤 |
手順 |
※漂白剤の濃度は、染みの様子をみて最初は薄いものから試していきましょう。 |
【クレヨンの染み】
染みの原因となるもの | クレヨン |
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用意する物 | 雑巾、歯ブラシ、住居用洗剤 |
手順 |
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畳の染み抜きは、使う道具や手順が種類によって異なります。また、畳の染みは時間経過とともに、落とすことが難しくなります。
とっさの時に慌てないよう、染み抜きのコツをおさえておくと安心ですね。
時間が経った畳の染みはどうする
畳についた染みには、染み抜きを試しても落としきれないものがあります。特に時間が経っている場合は、染みを落とすのが難しくなります。
そんな時は畳の表替えや交換を検討するのも一つの方法です。
畳の表替えというのは、畳の芯材となる畳床を再利用して、畳の表面と畳の縁を交換することです。表替えは7年くらいを目安に何度か繰り返すことができますが、畳床そのものが傷んだ場合は畳自体を交換することになります。畳の交換は10~20年が目安ですが、染みや汚れなどで畳床が傷んでいる場合もあるので、状況を見て検討しましょう。
もし、畳を新調するなら染みがつきにくく、お手入れが簡単なものを選びたいですね。
染みになりにくくお手入れが簡単な畳ってあるの?
せっかく畳を新調するなら、なるべくお手入れが簡単なものにしたいですね。
イ草の畳は香りや肌触りには優れているものの、水分を吸収しやすいという性質上、染みになりやすく、どうしてもメンテナンスに手間がかかってしまいます。
では、イ草以外の素材を使用した畳はあるのでしょうか。
近年はイ草以外の材料を畳表に使った畳もある
最近は、イ草以外の素材でできた畳も数多く販売されています。
中でも畳表に和紙やポリプロピレンを使用した化学表の畳は特に注目を集めています。
化学表の畳はイ草を使ったものに変わる機能性とデザイン性を兼ね備えた新しい畳として認知度が上昇中です。
防汚加工を施した和紙の畳なら、お手入れもカンタン
畳の新しい素材では「和紙」も人気を集めています。
畳表に和紙を使った畳のメリットには、次のようなものが挙げられます。
- 【和紙畳のメリット】
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- 色褪せしにくい
- 水に強い
- 耐久性が高い
- ダニやカビが発生しにくい
- 色やデザインが豊富
- 肌触りが優しい
和紙畳は和紙を樹脂でコーティングした防汚加工が施してあるので、褪色や水、汚れに強いというメリットがあります。
染みになりやすいというイ草のデメリットを解消した和紙畳は、お手入れのしやすさが人気を集めています。
また、和紙は自由に着色ができるため、イ草のような緑色だけでなく、カラーバリエーションが豊富なことも魅力です。
お好みのインテリアに合わせることもできるので、色を選ぶ楽しみが増えますね。
リフォームするなら、お手入れカンタンな和紙の畳がおすすめ
畳の交換やリフォームを検討するなら、機能性とデザイン性を兼ね備えたダイケンの「和紙畳※」がおすすめです。和紙畳なら色や割り付けなどのデザインも楽しめます。最近は一畳だけでなく半畳の畳も人気です。
和紙畳で和モダンな空間を演出したり、小上がり風のコーナーを作ったりと、お住まいをもっと素敵に変えてみませんか。染みになりにくく、日々のメンテナンスも簡単なので、ぜひ一度ご検討ください。
※ダイケンの和紙畳は機械すき和紙を使用しています。コウゾ、ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。
※ここに掲載されている情報は2024年2月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。