畳の外し方とは?
必要な道具や手順を紹介 畳の張り替えタイミングはいつ?

畳の外し方とは? 必要な道具や手順を紹介 畳の張り替えタイミングはいつ?

日本の伝統的な床材である畳。長く使い続けるためには、何年かおきに裏返しや表替え、新調(畳替え)といったメンテナンスが必要とされています。しかし、より快適な状態で長持ちさせるためには、定期的に外してお手入れするのが良いということをご存知でしょうか?定期的に外して行うメンテナンスは畳を良好な状態に保ち、快適な空間を保ち続けるためには大変重要なことです。この記事では畳を外すことの必要性とその理由、そのために必要な道具や手順について詳しく解説します。また、耐久性の高い素材を使った新しいタイプの畳も紹介しますので、畳のお手入れや新調を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

畳は定期的に外さないといけない?

畳は定期的に外さないといけない?

畳を長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。畳の主なメンテナンスには「裏返し」と「表替え」、そして「新調」という3つの方法があります。それぞれのメンテナンス方法は次の通りです。

【裏返し】
購入後3~5年が経過したイ草の畳に推奨される「裏返し」は、畳表(畳の表面で、肌に直接触れる部分)を裏返して再利用し、畳縁(畳の縁についている布の部分)を新しいものに変える作業です。色あせが気になり始めるこの時期に裏返しを行えば、畳表の色褪せや汚れが目立たなくなり、見た目の新鮮な印象を保つことができます。裏返しは畳表を再利用するため、メンテナンスの費用を抑えることができるメリットもあります。
【表替え】
表替えは畳床(畳の芯材)をそのまま使用し、畳表と畳縁を新しいものに交換します。表替えは購入から約7~10年後に検討が必要となります。目安は裏返しをしてから約4~5年後です。畳は表替えを行うことで、新品同様の状態になります。畳表がほつれたり、汚れがひどくなったりしたら、表替えをするのが適切な選択です。
【新調】
畳の新調というのは古いものを処分して新しいものに交換することです。畳の耐用年数は購入からおよそ20年とされていて、20年ほど使用していると劣化や隙間を生じることがあります。新調はこのような時に推奨されます。新調ということになれば畳全体が新しくなるため、素材や色、サイズなどを変えて部屋の雰囲気を一新することも可能です。

畳を長持ちさせるためには適切なタイミングでこれらのメンテナンスを行うことが重要です。また、定期的に畳を外して風通しを良くするなどの簡単なお手入れも良好な状態を保つのに効果的です。

畳を外すことの必要性とその理由

畳を外すことの必要性とその理由

畳を長持ちさせるためにメンテナンスを行うことは必須ですが、機能を維持しながら快適さを保つためには適切なお手入れが必要です。表面だけでなく裏側の掃除を定期的に行うことや、畳を一度取り外して天日干しをすることが推奨されています。

天日干しする最大のメリットは、畳が持つ調湿効果を維持し、ダニやカビの繁殖を防げる点にあります。畳の材料となる「イ草」には湿気を吸収する性質があり、これが適切な湿度を維持するのに役立ちます。しかし、多湿な状態が続くと、畳の内部に水分が溜まり、カビやダニが繁殖しやすくなります。畳を外してしっかりと乾燥させることは、これらの問題を予防して寿命を延ばす結果を生むのです。
また、畳を外すと状態を細かくチェックできるので、必要に応じて表替えや新調のタイミングを見極めることもできます。

天日干しは畳の機能を維持するために重要な役割を果たしますが、いつ、どの頻度のペースで行えば良いのでしょうか。
畳は湿度が低く晴れた日の日中に4~5時間程度の天日干しを行うのが効果的です。特に湿度が比較的低く畳を乾燥させる条件が揃いやすい春と秋の年2回が推奨されています。ただし、畳を干す時は直射日光を極力避けましょう。畳表が日に焼けて劣化を早める原因となります。また、土や草の上で畳を干す際は、湿気を避けるため土や草に触れないようにすることをおすすめします。

畳の痛みがひどい場合やカビ、ダニの問題が未解決の場合は、表替えや新調を検討してみましょう。

畳を外してみよう 必要なものと手順

畳を外してみよう 必要なものと手順

ここまでは畳を外して行うメンテナンスを紹介してきましたが、外し方が分からない!という人も多いのではないでしょうか。ここからは畳を外す時のポイントと手順を紹介します。
まず、畳を外す際は次の道具を準備しましょう。

  • タオル、マスク、ゴム手袋(軍手でも可)
  • 手かぎ(マイナスドライバーでも可)
  • 掃除機

作業は汚れてもよい服装で行いましょう。

【畳を外す手順】

①マスクと手袋をつける
作業を開始する前に、マスクとゴム手袋、もしくは軍手を装着します。こうすることで畳の下に溜まったホコリやダニから自分を守ることができます。軍手は滑り止めがついているものを選びましょう。
②畳縁と畳表の隙間を探す
畳縁(畳の縁についている布の部分)と畳表(畳の表面)の間にある隙間を探します。この隙間が畳を持ち上げる際に必要となります。
③手かぎやマイナスドライバーを隙間の奥まで押し込む
見つけた隙間の奥までしっかりと手かぎやマイナスドライバーを押し込みます。この時、畳や床を傷つけないよう注意しましょう。
④畳をゆっくりと押し上げる
手かぎやマイナスドライバーを差し込んだ後、畳をゆっくりと持ち上げます。この作業には少し力が必要ですが、急に力を入れると畳を傷める可能性があるため、慎重に行います。
⑤畳に手をかけて持ち上げる
畳が少し持ち上がったら、直接手をかけて持ち上げます。畳の重さに注意しながら、安全に作業を行ってください。
⑥畳を外した後のお手入れ
畳を外したら目に沿って掃除機をかけ、乾いた布で汚れを拭き取ります。はたきで叩いてホコリを出し、風通しの良い場所に干しましょう。

畳は20㎏以上のものもありますので、安全な作業を心がけましょう。
定期的に外してメンテナンスを行うと畳の寿命が延び、快適な和室空間を保つことも可能となります。

畳を長持ちさせるにはこまめなお手入れが基本

畳を長持ちさせるにはこまめなお手入れが基本

畳を長持ちさせるためには、裏返しや表替えに加え、都度日干しを行うなど、定期的にお手入れすることが非常に重要です。
畳の状態を見て新調を検討する場合は、汚れやカビ、ダニに強く、耐久性の高い和紙畳がおすすめです。和紙畳はメンテナンスが容易なので、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。
ダイケンの和紙畳はデザインが豊富なため、様々なスタイルの畳空間を実現することが可能です。畳を新調する際はメンテナンスが容易でデザインも豊富な和紙畳を取り入れて新しい畳空間を演出してみてはいかがでしょうか。

※機械すき和紙を使用しています。コウゾ、ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。

※ここに掲載されている情報は2024年2月26日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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