【第4回】設計前に押さえておきたい「小児歯科選びの決め手」について考える

小児歯科

保護者が「子どもの通う歯科施設」を選ぶ3つの決め手

●評判やクチコミ、通いやすさ、Webや建物の印象が決め手に

これから長い付き合いになるであろうわが子の「かかりつけ歯科医」を決める際、保護者はとても慎重になります。治療の質はもちろん、スタッフの対応は親切か?子どもが嫌がらずに通院してくれそうか?子どもや付きそう自分にとって負担が少ないか?など、いくつものチェック項目がある中、多くの保護者は評判やクチコミ、通いやすさ、Webや建物の印象で選ぶ傾向があるようです。

●3割強の保護者が「評判・クチコミ」で選んでいる

子どもが通う歯科施設を選んだ理由についてDAIKENが独自調査を行ったところ、未就学児の保護者のうち34.2%の方が「地元での評判が良かったから」、33.3%の方が「友人・知人に勧められたから」と回答しています。そして「ネットのクチコミ評価」を20.7%の方が参考にしていることもわかりました。

◎お子さんが通ったことがある歯科施設の中で、一番多く通っている施設についてお聞きします。その歯科施設を選んだきっかけを教えてください

小児歯科

また、一番の決め手になった情報としては「友人・知人に勧められた」が最も多く、27.5%の方が参考にしていたことがわかりました。次いで「自宅や職場から通いやすい」が23.5%で、アクセスのしやすさも重要な判断材料となっていることがわかります。

◎選んだきっかけの中で「一番の決め手となったもの」を教えてください

小児歯科

●Webの印象、外観・インテリアも選ぶきっかけになっている

注目すべきは、25.2%の保護者は「Webサイトの印象」、そして15.3%の保護者は「子どもが気に入ってくれそうな外観・インテリア」を選ぶきっかけとして挙げている点です。

友人・知人・ネットからクチコミを集め、アクセス面などの条件をクリアした候補の中から「この先生にわが子を診てもらいたい」と思えるクリニックを決める際、丁寧に作られたWebサイトや通いたくなるような施設デザインは大きな決め手となります。「不安を感じている方に安心して来院して欲しい」という施設側のホスピタリティが、保護者の心を大きく動かすのでしょう。

【設備面での備えの例】
近年、患者さんが好ましく思う医療施設のデザインとして「木質化」の傾向が見られます。木材にはリラックスや癒しの効果があり、心地よさや落ち着き感を高めるといった心理的効果も期待できることもあり、医療施設での利用も増加。その意匠性の高さから、近隣の歯科クリニックとの差別化を図ることも可能でしょう。

・リラックス効果のある木目調インテリア

医療施設や福祉施設などの木質化が進んだきっかけのひとつが、平成22年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が制定されたことがあります。そして令和3年には「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」に改正され、対象が一般建築物にも広がったことから、国内の建築物における木質化はますます進むことが予想されます。

歯科クリニック経営にも競争力が求められます。地域のお子さんの“かかりつけ医”として選ばれるために、質の高い医療はもちろん、患者さんとの関係性やホスピタリティ、さらには建物の意匠性や居心地の良さなどにも気を配ることが必要になってきます。

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