【第1回】自営業のヘアサロンオーナー108名に聞いた「内装工事の発注先」

美容院 内装業者

2022.11.16

自営業のヘアサロンオーナーが内装工事業者に求めているものは?

ヘアサロンの内装は、オーナーのセンスやこだわりを表現する重要な要素です。だからこそオーナーは、魅力的な空間作りを実現してくれる内装工事業者を選びたいですし、請け負う業者には、オーナーが何を求めているかを理解しておくことが求められます。
そこでDAIKENは、自営業で美容院・理容院・ヘアサロンを営む方108名に、「ヘアサロンオープン時の内装工事を発注する業者をどのようにして決めたのか」を独自調査しました。

まずアンケート対象者へ、ヘアサロンのオープン時期や延べ床面積を聞きました。

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約半数のオーナーが「紹介された」業者に内装工事を発注している

まずは、内装工事を発注する業者を探す際に何を利用したかを質問したところ、約半数のヘアサロンオーナーが「紹介」と答えました。約1/4のオーナーは「探していない」と回答しており、周りの知人などに発注するケースが含まれると考えられます。

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なお上記回答で、インターネット(15.7%)やクチコミ(13.9%)の回答を少なく感じる方がいるかもしれません。インターネット、とりわけスマートフォンが爆発的に普及したのは2005年以降※であり、今回のアンケートに答えてくださったヘアサロンオーナーの6割が2010年より前にお店をオープンされています。開店当時は現代よりもインターネットの利用頻度が少なかったことが、この回答結果へ影響していることも考えられます。

※参照:
令和4年情報通信白書

1社しか見積もりを取らなかったオーナーは約5割、見積もりを取らなかったケースも約2割

次に、内装工事を発注する業者を選定するにあたり、何社に費用の見積もりを取ったかを聞きました。

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1社だけに見積もりを取ったヘアサロンオーナーは約5割、事前に見積もりを取らなかった方は約2割でした。2社以上から見積もりを取って比較検討した方は3割ほどという結果に。回答してくださったオーナーの半数が「紹介」で業者を知ったということも影響しているかもしれません。
なお、「内装工事業者を決める際に複数業者から相見積もりを取っていない」という傾向は、飲食店オーナーにも見られます。※

【第1回】自営業の飲食店オーナー104名に聞いた「内装工事の発注先」

最終的に選ばれた事業者は「施工業者」が最も多く、設計デザイン事務所を選んだオーナーも多い

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「最終的にどのような事業者に内装工事を発注したか」の問いへは、回答が多いものから「施工業者」32.4%、「内装業者」26.9%、「設計デザイン事務所」22.2%の順でした。
飲食店オーナーへ同様の質問をした際の回答※と比べると、設計デザイン事務所を選ぶヘアサロンオーナーが多く、またDIYで内装を手掛けた方はごく少数(2.8%)です。

【第1回】自営業の飲食店オーナー104名に聞いた「内装工事の発注先」

お店の延べ床面積が「10坪」を超えると設計デザイン事務所を選ぶ割合が高くなっている

次に、お店の延べ床面積別に発注した事業者の割合を比べたグラフを見てみましょう。延べ床面積が10坪以下と11坪~20坪では、設計デザイン事務所の割合が倍近くに伸びています。一方で、施工業者の割合は4割減っています。

11坪以上になると、設計デザイン事務所、内装業者、施工業者の3つがほぼ同じ割合で並んでいます。なお50坪以上では、設計デザイン事務所(1名)、内装業者(2名)との回答がありました。

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この傾向はヘアサロンならではであり、飲食店オーナーに比べて、ヘアサロンオーナーは設計デザイン事務所を選ぶ割合が高い傾向が見られました。

4割強のオーナーが予算(金額面)で内装工事を発注する事業者を決定し、デザイン性も重視している

ヘアサロンのオーナーに選ばれている主な事業者は、設計デザイン事務所、内装業者、施工業者の3つです。最終的にその業者を選んだ決め手を聞きました。

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約半数のオーナーは「予算(金額面)」と答えました。次いで多かった回答が「デザイン性」です。ヘアサロンという美的センスが求められる業態だけに、内装のデザインに強いこだわりを持つオーナーが多いことが伺えます。

オーナーのコンセプトやこだわりを理解し、理想を実現できる提案力が求められる

今回の調査では、知り合いの紹介などで内装工事の発注先を見つけるケースが多く見られましたが、これからヘアサロンをオープンするオーナーは、SNSで検索して発注先を探したり、インターネットの比較サービスを使って複数社から見積もりを取ったりするケースが増えるかもしれません。

内装はヘアサロンのコンセプトをビジュアルで分かりやすく表現でき、SNSやインターネットを通じた新規顧客の獲得にも重要な要素です。
オーナーのコンセプトイメージやこだわりを理解し、それを実現できる提案力が求められるでしょう。