ファミリークローゼットとは?メリット・デメリットや間取り例を紹介
家族の衣類や小物をまとめて収納できるため、人気の高いファミリークローゼット。設置する際には間取りや広さなど迷うことがたくさんあるでしょう。本記事では、ファミリークローゼットのタイプや配置型、設置場所のアイデア、後悔しないために知っておきたいポイントやファミリークローゼットにおすすすめの内部ユニットについてご紹介します。
ファミリークローゼットとは?
ファミリークローゼットとは、共用スペースからアクセスでき、家族全員の衣類や荷物をまとめて収納できるクローゼットのことです。衣類だけを収納するケースもありますが、帽子やバッグ、小物類などを収納する場合もあります。また、ファミリークローゼットは別名「ファミリークローク」とも呼ばれます。
ファミリークローゼットのタイプと主な配置型
ファミリークローゼットには、大きく2つのタイプがあります。それぞれに特徴があり、さらに4つの棚の配置型があるため、詳しく解説します。
ウォークインタイプ
ウォークインタイプは、出入り口が1カ所のタイプで、クローゼットを1つの部屋として使用します。出入口のドアを鍵付きにすることで、着替え場所としても使用可能です。別名「ウォークインクローゼット」と呼ばれることもあります。
主な棚の配置型は下記の通り4種類で、必要とするスペースや収納可能な量が異なります。
ウォークスルータイプ
ウォークスルータイプは出入り口が2カ所あり、クローゼット内部を通路のように通り抜けられます。通り抜け可能にすることで、生活動線を短くできるメリットもあり、出入口にはドアを付けないこともあります。
主な配置型はウォークインクローゼットと同様の4種類です。
ファミリークローゼットのメリット
家族の衣類や小物類などを、まとめて収納できるファミリークローゼットには、メリットがたくさんあります。ここでは、5つのメリットについてご紹介します。
家事動線を短縮できる
ファミリークローゼットがあれば、衣類を洗濯して収納する際に各部屋に周る必要がなく、1カ所で作業を済ませることができます。ランドリールームにつながるようにファミリークローゼットを配置すれば、毎日行う「洗う・乾燥させる(干す)・アイロンがけする・たたむ・収納する」という洗濯の一連の作業が、短い動線で完結します。家事の負担を軽くできるのは大きなメリットでしょう。
タイプによっては生活動線を短縮できる
出入口が2カ所あり、通り抜けが可能なウォークスルータイプであれば、家事動線だけでなく生活動線も短縮できます。リビングからファミリークローゼット、そして玄関へとつながっている間取りの場合には、リビングで食事をしてからファミリークローゼットで着替えて、そのまま外出することが可能です。とくに、朝の忙しい時間帯などは重宝するでしょう。
また、ウォークインタイプの場合も、リビングの真横にファミリークローゼットを設ければ、食後にわざわざ自分の部屋に戻らなくても、着替えてすぐに出かけられます。
各部屋の収納スペースを小さくできる
家族それぞれの部屋に衣類や小物類を収納するスタイルでは、各部屋に収納スペースが必要です。一方で、ファミリークローゼットがあれば、衣類はファミリークローゼットに、それ以外のモノを家族それぞれの部屋に収納するなどして、各部屋の収納スペースを縮小できます。余ったスペースを広々使えることも、ファミリークローゼットのメリットです。
ほかの部屋が衣類で散らかりにくい
朝の慌ただしい時間は、とくに着替えや衣類などで部屋やリビングが散らかりがち。片付ける時間もなく、それぞれの部屋が散らかったまま外出すると、後から片付ける必要もあります。しかし、ファミリークローゼットがあれば着替える場所を1カ所に集約でき、リビングや個室で衣類や荷物が散らかりにくく、家全体がすっきり片付きます。
内装を思い切り楽しめる
ファミリークローゼットは外からあまり内装が見えません。また、お客さまを通すところでもないため、ほかの部屋にはできないような個性的な壁紙や好みのインテリアを楽しむことができます。家全体の雰囲気やカラーなどを統一されているご家庭も多いでしょうが、「リビングにはちょっと…」と思うような勇気のいる内装も、ファミリークローゼットでは試せます。遊び心いっぱいに、ファミリークローゼットで楽しんでみるのもおすすめです。
ファミリークローゼットのデメリット
動線がスムーズになり、家事が楽になるなどメリットが多いファミリークローゼットですが、デメリットもあります。知っておきたいデメリットについてご紹介します。
まとまったスペースが必要
ファミリークローゼットには、家族全員分の衣類や小物を収納します。そのため、ある程度の広さが必要です。各部屋にそれぞれ収納していたモノを1カ所にまとめると、思ったよりも量が多く、収納できるのか心配になることもあるでしょう。
また、動線を考えると、リビングやダイニングなどの居室と同じ階に設置することが多く、スペースの確保に頭を悩ませることも。ファミリークローゼットの広さを確保しようとすると、リビングが狭くなってしまうなど、スペースの兼ね合いを検討する必要があります。
朝は混雑しやすい
外出前の忙しい時間は、家族同士で着替えるタイミングが重なることがあります。とくに朝の通勤前・通学前の時間帯はファミリークローゼットが混雑しやすいでしょう。そのため、ファミリークローゼットで着替えも行う想定で設置する場合には、その分の広さも確保しましょう。広さが取れないのであれば、スムーズに着替えられるよう、収納場所を人別に分けて取り出しやすくするなどの工夫が必要です。
家族同士のプライバシーが確保しにくい
ファミリークローゼットには、家族全員分の衣類や小物類を収納します。自分の衣類や小物などが、ほかの家族に見えてしまうため、プライバシーを守りたい思春期の子どもは嫌がるかもしれません。また、そのような子どもたちは、家族と同じ場所で着替えることも嫌がり、結局自分の部屋で着替えることになる可能性もあります。
湿気対策や臭い対策が必要
ファミリークローゼットに限ったことではありませんが、クローゼットは湿気や臭いがこもりやすい場所です。湿気がこもった状態のまま放置するとカビが生え、衣類がダメージを受けてしまうことも。さらに、そこで過ごす家族の健康を害する危険性もあります。
また、頻繁に洗ったりクリーニングに出したりできないアウターや小物類は、臭いが発生しやすく、ほかの衣類にうつしてしまうこともあります。このような問題を避けるために、調湿建材の使用や、換気扇の設置をおすすめします。また、小まめに窓を開け、空気の循環を行いましょう。
【間取り】ファミリークローゼットの設置場所のアイデア
ファミリークローゼットは、設置する場所が重要です。どのような場所に設置するのがよいのか、3つのアイデアをご紹介します。
ランドリールーム・洗面脱衣室の隣に設置する
洗面脱衣室で脱いで洗濯した衣類を洗濯し、干して取り込んで、ファミリークローゼットにしまう、という洗濯の一連の流れをスムーズにするためには、洗面脱衣室やランドリールームの隣にファミリークローゼットを設置しましょう。毎日の洗濯が楽になり、家事の時短化や負担軽減に大いに役立ちます。
リビングの隣に設置する
リビング横にファミリークローゼットを設置すると、外出への動線がスムーズになります。通常は、食事をした後に着替えのために各自の部屋に戻って準備しますが、隣にファミリークローゼットがあれば、リビングで過ごした後に着替えをして、そのまま玄関へ向かうことが可能です。忙しい時間帯も余裕を持って過ごせるでしょう。
シューズクローク・玄関の隣に設置する
シューズクロークや玄関の隣にファミリークローゼットを設置すると、着替えから外出までの動線がかなりスムーズになります。また、「出かけるときに帽子を部屋に忘れた」「思ったよりも寒くてコートが必要になった」といった経験をした方もいるでしょう。帽子やコートをファミリークローゼットに収納しておけば、玄関で必要なモノをすぐに取り出せます。
また、帰宅時に玄関の隣のファミリークローゼットで着替えれば、居室の中に花粉やホコリ、ウイルスを持ち込むことも防げます。
ファミリークローゼットで後悔しないためのポイント
ファミリークローゼットを設けるときに後悔しないよう、知っておきたいポイントについてご紹介します。
収納するモノの量に合わせてスペースを決める
ファミリークローゼットを設ける際には、まず収納するモノの種類を決めましょう。衣類のみにするご家庭もありますが、小物類やスーツケースなどを含める場合もあります。
種類を決めてから、収納するモノの量を確認してみましょう。「せっかくファミリークローゼットを設けたのに収納しきれない」という事態が起きないよう、量に合わせた適切な広さを事前に知っておくことがポイントです。また、家族が増える可能性がある場合には、その分も考慮することをおすすめします。
希望の動線に合わせて間取りを決める
何のためにファミリークローゼットを設けるのか、明確にしましょう。外出や帰宅をスムーズにしたい、洗濯を楽にしたいなど、ファミリークローゼットに求めるモノはご家庭ごとに異なります。
生活動線や家事動線で優先することが分かっていれば、どの部屋につながる場所にファミリークローゼットを設けるべきかが分かり、間取りが決まりやすいでしょう。
ファミリークローゼットのタイプと配置型を決める
ファミリークローゼットには、ウォークインタイプとウォークスルータイプの2種類のタイプがあります。1つの部屋として使用したいのであればウォークインタイプ、通り抜けしたいのであれば、ウォークスルータイプを選ぶとよいでしょう。
将来的な使い方も考慮する
ファミリークローゼットを設ける際には、現在だけではなく、将来的な使い方も考えておきましょう。子どもが増える予定であれば、その量も見越して広さを確保します。反対に、子どもが進学や就職などで家を出る場合には、ファミリークローゼットが必要なくなる可能性もあります。
そういったケースを考慮して、クローゼットではなく別の用途の部屋に変更しやすいよう、汎用性の高いつくりにしておくと安心です。事前に計画を立てておき、大きな部屋が余って困ることがないように計画しましょう。
ファミリークローゼットにおすすめ!「FiTIO」の内部ユニット
ファミリークローゼットは、ぴったりの内部ユニットを選ぶことで、収納量が増え、使い勝手がよくなります。ファミリークローゼットにおすすめのDAIKENの「FiTIO」の内部ユニットをご紹介します。
使いやすいL型内部ユニット
L型のウォークインタイプ・ウォークスルータイプにぴったりの内部ユニットです。コーナー部分を上手に活用し、スーツケースや小物類もすっきりと収納することができます。ハンガーパイプ も2カ所あり、丈の長いアウターやワンピースとシャツ類を分けて収納できます。
デスク付きでちょっとした作業もできる
Ⅱ型タイプの内部ユニットです。ウォークインタイプはもちろん、ウォークスルータイプにも使用できます。デスク付きで、ちょっとした作業や在宅勤務にも対応できます。画像のAのほうには仕事関係の書類を、Bのほうには衣類や小物類を収納できるよう棚の奥行きを変えています。
大容量のファミリークローゼット
大容量のⅡ型の内部ユニットです。画像の棚のように左右の棚で収納するモノの種類を使い分けることで使い勝手がアップするでしょう。シンプルなつくりなので、使い方はさまざま。アイデアによって使い方を広げることができます。
シューズインクローゼットとしても使用できる
I型の内部ユニットです。ファミリークローゼットだけでなく、シューズインクローゼットにも適していて、可動棚の高さを調整することで、ブーツや傘、レインコートなど室内に持ち込みたくないモノを適切に収納できます。外で使用する子ども用のボール類や非常用持出袋なども置くとよいでしょう。
玄関の隣に設置して外出が楽に
I型の内部ユニットを玄関の隣に設置したプランです。画像のように靴をたくさん収納できます。高さは3タイプありますので、用途や収納量に合わせて、ぴったりの内部ユニットを選びましょう。
家族の趣味を詰め込んだファミリークローゼット
玄関の隣に設置したI型の内部ユニットには、アウトドア用品などを収納するのもおすすめです。棚板は、木製・樹脂・アルミの3タイプから選べ、オプションでハンガーパイプも付けられます。使用用途と収納したいモノに合わせて、自由に選べる内部ユニットです。
理想的なオーダー壁面収納を実現するためのステップ
【ステップ①】好みのイメージを決める
カタログを見ながら、理想のリビングのイメージを探しましょう。オーダー壁面収納は、お部屋の表情をつくります。理想的な空間づくりを実現するために、機能やデザインを幅広くチェックしてみましょう。
間取り・壁面収納家具の設置場所にお悩みの方は、収納プランニングソフトをご用意しておりますので、ぜひお試しください。
【ステップ②】実際にオーダー壁面収納を見てみる
オーダー壁面収納を、カタログやシュミレーターを使ってイメージを膨らませた後は、やはり実際に製品を見て色や素材を確かめたいですね。ショールームでは、オーダー壁面収納をご覧いただけます。
ぜひ実際に触れて、品質の良さを確かめてみてください。
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