猫のためのキャットウォーク(キャットステップ)を
壁に設置する方法・メリットを簡単解説

部屋のインテリアにもなり、猫と快適に暮らすための重要なアイテムにもなるキャットウォークキャットウォークの人気は年々上昇傾向にあります。一方で、キャットウォークの設置を考えている方の中には、設置の流れや費用のイメージが湧かない方も多くいます。本記事では、キャットウォークを設置するメリットから設置方法、費用について詳しく解説します。ぜひ、キャットウォークの購入を検討されている方は参考にしてください。

目次

猫のためにキャットウォークが必要な理由とは?

猫のためにキャットウォークが必要な理由とは?

キャットウォーク(キャットステップ)とは?

家の中において、猫が自由に上り下りできるような棚などを「キャットステップ」、高所に設けられた猫の通り道のことを「キャットウォーク」といいます。

キャットウォークが必要な理由

猫が本来持っている本能としては、室外で狩りをしたり、高いところに登って外敵から身を守ることなどです。高いところが好きな習性や障害物を避ける習性から、猫にとって家の中だけでは窮屈に感じることがあります。猫の本能にストレスを与えないためにも、猫専用の通り道であるキャットウォークが必要です。

猫がいる家庭でキャットウォークを設置するメリット3選

1.猫の運動不足の改善とストレス解消になる

室内にいることで活動スペースは外より限られてしまうため、運動不足による体調不良やストレスを感じる可能性があります。キャットウォークを設置し、活動スペースを確保することで運動不足が改善され、太りすぎの予防やストレス解消になります。

2.爪研ぎやイタズラの防止になる

キャットウォークを設置すると猫が夢中になり退屈を感じることが少なくなるため、ストレスによる爪とぎやイタズラの防止に繋がります。修繕の手間が省けるため、お互いに住みやすい環境に近づきます。

3.オシャレなインテリアになる

キャットウォークは独特な形をしているため、設置している部屋の全体レイアウトをみた時にオブジェのような雰囲気でおしゃれなインテリアにもなります。さまざまな形があるため、猫の通り道としての用途をおさえた上で、インテリアとしてのバランスもチェックしてみましょう。以下では、インテリアとしての例を紹介します。

猫のキャットウォークをおしゃれに取り入れた事例

猫のキャットウォークをおしゃれに取り入れた事例

1.床の素材と合わせた作り

壁と天井を利用したキャットウォークで、既存のとの色柄やテイストを統一した素材を選んで設置すると、部屋の雰囲気を崩さず、綺麗なレイアウトにできます。反対に、シンプルな空間にアクセントを加えたい場合は、第三者からの客観的な意見を取り入れつつ、雰囲気をイメージしながら色柄などを決めていくことが大切です。

2.収納も兼ね備えたアイデア

キャットウォーク動線の中で、デッドスペースになりやすい部屋の端などの板を箱型にして小物を収納したりすると、より好みの空間ができたり、収納不足の解消にもなります。しかし、貴重品などは猫が移動すると衝撃が加わって破損してしまう可能性があるため、避けるようにしましょう。

3.アート風の配置

真っ直ぐの板のみ使用するのではなく、部屋の雰囲気に合わせて曲線の面も作ってみましょう。猫のお気に入りになったり、レイアウトがより一層オシャレな空間を演出します。

キャットウォークを選ぶ時のポイント3つ

1.キャットウォークの幅

猫は高い位置を好みますが、逆に高いところから下へ降りてくることは苦手です。高いところに行っても安全に降りられるような無理のないキャットウォークの幅での設置を心がけましょう。最低15cm以上、猫どうしがすれ違うのであれば25㎝以上必要です。

2.キャットステップの段差

キャットステップの段差も同じく降りるために適切な段差で設置するように心がけましょう。ステップ同士の間隔の推奨は12cm~28cmの間で設計すると、高すぎず低すぎず、猫にとって登りやすい段差となります。

3.キャットウォークの素材

キャットウォークの素材を選ぶ際は傷がつきにくく、強度があるシナランバー材などがオススメです。柔らかいパイン材などは傷がつきやすいため劣化が早くなってしまう可能性があります。安全のためになるべく長持ちして強度がある素材を選びましょう。硬いもので長持ちすると余計な修繕費用などもかかってこないため、費用を抑える一つのポイントにもなります。

キャットウォーク(キャットステップ)を設置する際の注意点6つ

1.出入口を二つ以上作る

キャットウォークを設置する際は、出入口を二つ準備しましょう。猫は後ろ向きに歩くことが苦手です。方向転換も得意ではないため、キャットウォークの出入口は2つ以上作り、歩いているうちに抜けられる構造をおすすめします。特に、日中に家を空けることが多い人は、留守中に猫がキャットウォークから出られなくなってしまう危険性がないかチェックしておきましょう。

2.脱走の防止対策をしておく

キャットウォークのルートをの近くに設置するときは、外へ出てしまわないよう対策をしておきましょう。ネコは好奇心旺盛なので、少しでも隙間があると屋外へ出ていってしまいます。

3.猫に合わせた床材選び

付近から天井近くまでキャットウォークを設置していても、猫はその時の気分で高いところから飛び降りたりします。猫の性格にもよりますが、1.5m程度の高さなら平気で飛び降りてしまうため、防音や滑り止めについても考えておきましょう。

材がフローリングの場合は、防音性の高いタイルカーペットの設置やペット用に滑り止めと傷の防止が施された材を設置しておくと、怪我や騒音を防ぐことができます。マンションでは、に猫が飛び降りた際に発生する音が階下に伝わってしまいます。トラブルを防ぐためにも、マンションにお住まいの方は、キャットウォークと同時に防音を考慮しましょう。

4.滑り止めを設置しておく

キャットウォークを施工する際には、キャットウォーク自体に滑り止めがあると安心です。肉球のおかげで無垢材の上でも問題なく歩けますが、長毛種の場合は、肉球の隙間から毛が伸びてしまい、足を滑らせてしまうことがあります。長毛種は短毛種に比べて大型になる品種も多く、落下の衝撃も強くなってしまうため、布などの爪が引っかかる素材やゴム製の滑り止めをキャットウォークに貼り付けておきましょう。

5.生活動線を考えて設置する

一枚板タイプのキャットウォークの場合、壁から複数の板が飛び出した形になるため、設置場所によっては人間の通行の邪魔になってしまいます。キャットウォークを設置する際には、体をぶつけたり動線を妨げたりしてしまわないように場所をよく選ぶことが大切です。

6.猫のために構造を考える

猫が遊んでくれるために良かれと思って、創意工夫する方がいますが、ギミックが多すぎるとかえって動きづらくなってしまい、猫が全く遊んでくれないといったことが起きる可能性があります。あくまでも猫のためのキャットウォークということを忘れずに、シンプルさや空間の余裕、猫の動きやすさを設計段階で確認してみましょう。

キャットウォークを設置する際の8つのステップ

1.設置場所を決める
キャットウォークを設置する部屋数や取り付ける壁面の数などを決めます。
2.壁の材質を確認する
木材やコンクリートなど壁の材質によって取り付け方や費用も変動します。
3.壁に穴をあけるか否かの検討
戸建て住宅は、ほとんどの場合穴を開けても問題ない場合が多いですが、マンションは制限がありますので、マンションの規約を確認して検討しましょう。
4.レイアウトを決める
設置する板の数やレイアウトをわかりやすく簡単にまとめましょう。
5.レイアウトをもとに採寸を行う
採寸を行う際は市販のメジャーで測っても構いません。
6.必要な材料と工具を購入する
最適な素材を考えて材料と道具を選びましょう。
7.必要に応じて壁などを加工する
耐水性や消臭機能がない壁などに加工を施す必要があれば、このタイミングで行いましょう。
8.部屋にキャットウォークを取り付ける
取り付ける位置や材質をもう一度確認して一つずつ設置しましょう。

今までに家具や棚を作った経験があるなど、DIYに慣れている人なら取り付けも可能ですが、高い位置への取り付けには十分に注意して作業を行いましょう。一方で、あまりDIYの経験がない人にとっては、設計や材料の購入だけで一苦労です。その場合は、業者の方に依頼しましょう。

キャットウォーク(キャットステップ)の壁の種類別設置方法

キャットウォークの設置方法は壁の種類によって異なります。3種類の設置方法を詳しく以下で解説します。

コンクリート壁

コンクリート壁への取り付けは、専用工具などが必要ですので、業者の方に相談しましょう。

石膏ボード壁

石膏ボード壁にキャットウォークを設置する工事は、壁の裏にある間柱に直接木ネジで固定します。

木壁

キャットウォークを木壁へ設置する場合は、十分な強度を出すため、下地に厚さ12mm以上の合板、または、厚さ15mm以上の木材を使用しましょう。設置方法として、木ネジで直接固定します。

キャットウォーク(キャットステップ)設置はDIYするべき?業者に依頼するデメリット

キャットウォーク設置はDIYするべき?業者に依頼するデメリット

キャットウォークを設置する際はDIYで行う方法と業者に依頼する方法があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、理解した上で自分の技術や施工時間、予算をしっかりと相談して決めましょう。

キャットウォークをDIYで自作するメリット・デメリット

メリット

キャットウォークDIYで設置する際のメリットは費用が抑えられる点です。業者に依頼すると、人件費や設計費がかかってくるため費用が多くかかります。猫が遊んでくれないとなった場合、自分のペースでいつでも修繕可能な点もメリットです。手間はかかりますが、気に入ってくれるまで試してみましょう。

デメリット

自分で設計から施工まで全ての工程を行うため、時間がかなりかかる点がDIYを行う際のデメリットの一つです。他にも、材料や道具をそろえる手間もかかります。またキャットウォークは猫が自由に動き回るため、崩れないようにしっかりとした強度が必要ですが、自分で制作しているので安全面の保証がない点もデメリットです。不具合があった場合も自分で全て修繕を行わなければなりません。

キャットウォークを業者に依頼するメリット・デメリット

メリット

キャットウォークを業者に依頼する場合、正式な設計図に沿って施工されるため安全面、強度不足の心配が少なくなります。仕上がり自体の綺麗さは、DIYによって全て自分で作るよりも、満足いく結果になります。また、設計なども動線を考えた作りやオブジェのようにインテリアの一部として綺麗な収まりに近づける点もメリットです。

デメリット

材料費に加え、人件費や設計費などがかかるため費用がDIYと比べて高くなります。使用する素材によって費用は異なります。素材を選ぶ際に予算を考えて費用を抑えましょう。

キャットウォーク設置の費用について

おしゃれなキャットウォークを簡単にDIYできるアイテム

猫の部屋にDIYキャットウォークを設置する際、白紙の状態からデザインを創り起こし、必要な材料を用意するのはなかなか骨が折れます。そんな時は以下のような市販のアイテムを利用することでDIY、おしゃれなキャットウォークを手軽にDIYできます。

柱を使った突っ張り棒

柱を使った突っ張り棒

天井からの長さのの両端に、ばねや調整ねじのキャップをはめて上下で固定します。ホームセンターなどでも販売されている木材と、を固定するアジャスターで簡単に設置できます。の間に棚板を階段のように設置し、猫が移動しやすいようにアレンジすれば、キャットウォークのできあがりです。

カラーボックス

カラーボックスの配置方法をアレンジしてもキャットウォークが作れます。例えば、高さが少しずつ違うカラーボックスを横に並べていくだけでも階段状のキャットウォークDIYできます。また、逆に同じ高さのカラーボックスを板などでつなげて猫が渡れるようにするという方法もあります。
カラーボックスは色数や素材が豊富なので、その分猫の部屋の内装に合った物を見つけやすく、DIYのアイテムとして利用しやすいインテリアです。扉を付けたり中に入れる収納用の箱にこだわったりすることで、よりおしゃれなDIYキャットウォーク作りを楽しめるでしょう。

これらのアイテムを有効活用すれば、壁や天井に穴をあけずにキャットウォークが作れます。賃貸物件に住んでいるけど、猫の部屋にDIYでおしゃれなキャットウォークを設置したいという人にも実現可能でしょう。

ただし、家具はもともと猫用に作られたものではないので、安全対策は十分に行いたいところです。例えば、転倒防止のストッパーを設置する、猫が乗っても壊れるようなことがないか、耐荷量を確かめるなどが考えられます。ジャンプする時の猫にかかる負荷は体重以上になる点も考慮してください。不安が残るなら無理にDIYすることは避けましょう。

また、キャットウォーク向けの組み合わせパーツや、キャットウォーク一式セットを使う方法もあります。DIYによるオリジナリティは少し薄れますが完成イメージが分かるので、おしゃれなキャットウォークをすぐに設置したいという人はこれらの製品を購入してみるのも良いでしょう。

キャットウォーク設置の費用について

DIYで自作した場合

DIYキャットウォークを作る場合、材料費と道具費のみで行うことができるため、比較的安価で行うことができます。

リフォーム業者に依頼した場合

リフォーム業者に依頼する場合、材料費に加えて人件費と設計費などの諸費用がかかります。部屋と部屋をつなぐレイアウトなど、広範囲の工事内容になると想像以上に高額な費用がかかる場合もあります。

まとめ|猫のためにキャットウォーク(キャットステップ)は必要?

まとめ|猫のためにキャットウォークは必要?

猫のためにキャットウォークは必要です。ストレスを感じにくくする効果や、運動不足などの解消も見込めるため、猫の健康状態にも良い影響をもたらします。キャットウォークを設置する際は、お互いに過ごしやすい環境を作るために、キャットウォークの安全性やレイアウトを考えた仕上がりの綺麗さを求めて業者への依頼をオススメします。

※金額は全て目安になります。実際の現場状況や時期によって価格は変動します。詳しくはお近くの施工店様にご相談ください。

※ここに掲載されている情報は2024年7月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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