冷たい床への対策方法とは?
床暖房へのリフォームも効果的

冬の寒い時期、エアコンなどの暖房を入れても「どうしても足元が冷える」、「床が冷たい」といったことはありませんか?
足元を冷やしながらの家事はつらいものですし、頭寒足熱というように健康面でも足元を暖めることがよいといわれています。
そこで、家の中で床が冷たい・足元が冷える場合の対策方法や、手軽で部分的に導入できる床暖房や、断熱工事など効果的な解決策を紹介していきます。
床が冷たい場合の対策について考える
まず、床が冷たいときにできる対策方法をみていきましょう。
カーペット+床用断熱シート

フローリングやクッションフロアにカーペットやラグを敷くことで、床の直接的な冷たさを防ぐことができます。
さらに効果的な手段は、カーペットなどの下に床用断熱シートを敷くことです。
床からの冷たさを、カーペットなどで作る層に加えて、床とカーペットの間に断熱シートを敷くことで、保温効果もアップするでしょう。
ホットカーペットには、専用の断熱シートがありますので、専用品を使いましょう。
ただし、断熱シートの使用には何点か注意点があります。
- ・段差でのつまずきに注意
- 厚いほど断熱効果がありますが、あまり分厚いと歩きにくくなったり、段差で高齢者やお子さんがつまずいたりする原因になりかねません。
- ・滑りやすくなることもあり注意
- 滑り止めがついていない断熱シートでは、カーペットなどがズレやすくなってしまいます。
別途、滑り止めを下に敷いておくと良いでしょう。 - ・結露・カビに注意
- カーペットやラグ、断熱シートと床の間に結露する場合があります。カビの発生には注意が必要です。
部屋の換気をこまめに行うことや、定期的に敷物をはずして掃除機をかけたり、水拭きのあとは乾燥させ清潔に保ちましょう。
原因は床だけじゃない?コールドドラフトとは

つづいて、そもそも床が冷たい原因を探っていきましょう。
1つ大きな要因として考えられることが、コールドドラフトと呼ばれる現象です。
コールドドラフトとは、部屋の中で暖められた空気が、断熱性能の低い窓の付近で、冷やされて足元に降りてくる現象のことです。
空気の特性として、暖かい空気は上にあがっていき、冷たい空気は下におりてきます。
そして冬場においては、部屋で暖められた熱の約半分が窓サッシから伝わる外気によって抜けていってしまうこともあり、床が冷える原因が実は窓サッシにある、ということも考えられます。
特に、エアコンを入れているのに足元が冷える、窓がシングルガラスやアルミサッシの場合、コールドドラフト現象が起きている可能性も高いです。
コールドドラフト現象の解決策

1番効果的な解決策は、内窓などを設置して窓サッシの断熱性能を上げることで、根本的な原因を軽減します。
ただし窓サッシの性能を向上させても、どうしても熱は窓から逃げやすいことから、サッシのリフォームに加えて、下記のような対策を併用するとより効果的でしょう。
- エアコンの吹出し口を下向きにすること、もしくはファンヒーター等は床面を暖めやすい暖房器具を使うこと
- 窓の下に暖房器具を設置すること
- サーキュレーターで室内の空気を動かすこと(特に上下の温度差を解消させるよう、風を上向きにすると効果的です)
やはり床暖房へのリフォームが効果的

窓サッシの断熱性能を上げたとしても、冷たい空気は下におりていくため、冬場はどうしても床が冷たくなりがちです。
冬の床の冷たさは、冷え性の方には深刻な問題でもあります。
その場合は床暖房にすることも対策の1つです。
床暖房へのリフォーム
床暖房へのリフォームですが、必ずしも既存の床材を剥がして工事をしないといけない訳ではありません。
条件が限定される場合がありますが、床材と床暖房が一体化した製品で、既存の床に重ね貼りできるタイプもあります。
重ね貼りする製品であれば、工期も比較的短くてすみます。
工事が大変そう、という印象で諦めていた方も一度、床暖房リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
自分自身の身の回りの環境から暖かく

皆さんが普段使用する地べたの冷たさは、冷え性の方にとっては解決したい事柄ですよね。
今回の記事では、床が冷たくなる意外な原因や、ご自身でできる対策に加えて、リフォームでできる根本的な解決方法をお伝えしました。
リフォームでは、どうしても住みながらの工事になることが多いため、工期が短いことが重要になってきます。
リフォーム業者へ、最適な製品のタイプや施工方法まで含めて相談していただくとよいでしょう。
※ここに掲載されている情報は2023年11月10日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。