【第2回】自営業のヘアサロンオーナー108名に聞いた「新店舗オープン時の内装工事にかけた費用」

美容院 内装費用

2022.11.16

自営業のヘアサロンオーナーが内装工事にかけられる予算感

ヘアサロン開業費用のうち、多くの割合を占めるのが内装工事費です。ヘアサロンの内装はオーナーのセンスやこだわりを表現する重要な要素であるだけに、どれくらいの予算を見積もっておけば良いかイメージしづらいかもしれません。内装工事を行う業者側も、お客様がイメージしている予算感について予め把握しておくことで、コミュニケーションがとりやすくなります。

そこでDAIKENは、自営業で美容院・理容院・ヘアサロンを営む方108名に、新店舗オープン時にかかった内装工事費について独自調査を行いました。

お店の広さは「20坪未満」が6割半、スケルトン物件を契約したオーナーがやや多い傾向あり

内装工事にかかる費用は、お店の広さや状態によっても大きく変わります。今回のアンケートに回答してくださったオーナーの約4割が、自らが営むヘアサロンの広さを「20坪未満」と回答。「10坪未満」「50坪未満」がいずれも約2割で、50坪を超える大型店舗はごく少数でした。

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契約時の物件の状態については、「居抜き物件」が約2割で、「スケルトン物件」の方が約3割と多い結果でした。飲食店の場合は居抜き物件を選ぶオーナーの比率が高かったこともあり、これはヘアサロンならではの傾向かもしれません。

内装工事の費用は坪単価20万円未満から100万円超までさまざま

内装工事の費用が坪単価でいくらかかったかという問いへの回答は、かなりバラつきが見られます。最も多かったのが「20万円台」「30万円台」「100万円以上」ですが、いずれも1割弱で、ヘアサロンをオープンしてから20年以上経つ方が多く回答されていることもあり、「覚えていない/わからない」という方が約半数いらっしゃいました。

美容院 内装費用

デザインへのこだわりや予算で内装工事の費用は上下する

飲食店を新規オープンさせる場合、お店の広さが20坪未満の物件は内装工事費を30万円以下で収めるオーナーが多い傾向※にありました。しかしヘアサロンでは、お店が10坪以下の居抜き物件でも10~50万円と大きな幅があります。

【第2回】自営業の飲食店オーナー104名に聞いた「新店舗オープン時の内装工事にかけた費用」

一方、20坪以上50坪未満の居抜き物件で20万円未満の方、50坪以上100坪未満のスケルトン物件で40万円台に費用を抑えた方もいらっしゃいました。
今回のアンケートからは、必ずしも広いお店やスケルトン状態の物件だからといって内装工事の費用が上がるという関係性は見られませんでした。

ヘアサロンの内装はお店のイメージを決める大切な要素だけに、たっぷり予算をかけて理想を実現したいオーナーもいらっしゃるでしょう。これは飲食店の内装にも共通することですが、オーナーのこだわりや物件の状態、内装工事にかけられる予算の都合で費用が上下していることが伺えます。

ヘアサロンの内装工事で一番費用がかかるのは什器

ヘアサロンの内装工事で一番費用がかかった場所は「什器」という結果でした。飲食店の場合は面積の広い壁や床に費用がかかっていたケースが多く、これはヘアサロンならではの特徴かもしれません。

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ヘアサロンの什器にはレジカウンター、ロッカー、ワゴン、ドレッサー、椅子などがあります。おしゃれな世界観を実現するために、什器には予算をかけるというオーナーが多いのかもしれません。

特殊素材や高級素材の使用によって費用がかかる

一番内装費用がかかった場所について、その理由を聞いてみたところ「特殊加工を施した」「高級素材だった」と回答された方が目立ちました。これもヘアサロンならではの特徴と言えるかもしれません。

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オーナーのこだわりを叶えられるような提案を

ヘアサロンの内装工事では、予算金額を重視はするものの、理想のイメージを実現するための趣向も大切にするオーナーがたくさんいらっしゃることがわかりました。建築士や内装工事業者は、美にこだわりを持つオーナーの世界観を打ち合わせでキャッチアップし、細かな要望に応えられるようにSNSやインターネットでリサーチするなど、内装のトレンドにもアンテナを張っておくことが望ましいでしょう。