収納の基本講座

「片づかないのは、収納が足りないから!」「収納たっぷりの家に住みたい!」・・・・収納というのはモノを仕舞いこむ事だと勘違いしていませんか?
仕舞い込むためのスペースを増やしてもかえっていつも探し物をしている事になりかねません。
使いやすくモノを収めることが大切です。何が何処にあるのか一目で分かり出し入れしやすい収納、そんなスペースなら探し物も無くなります。
収納場所の決め方
生活動線を意識する
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家の中で人が行動する道筋の事を生活動線といいます。例えば玄関からリビングに行く、リビングから洗面所へ行くなど、様々な動線が張り巡らされています。
玄関近くにコートかけがあればリビングのソファーの上にコートを置いてしまう事も無くなります。動線を意識してモノの収納場所を決めましょう。
使う場所と収納場所をなるべく近くにする
使ったモノを元に戻す距離が長いと面倒になり散らかる原因となります。
そのモノをどこで使うのかを考えて収納場所を決めていきます。
ハサミや爪切りをリビングで使うのなら、リビングの棚などに収納します。
目線から腰高にある物は出し入れしやすい
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背伸びもしゃがむこともせず立ったままの姿勢でモノが取り出せる場所=「目線から腰高までの高さにある収納」が最も出し入れしやすい場所と言えます。
そこを「中段」とすると、しゃがんで物を取りだせるのは「下段」、背伸びしたり、台に上らないと届かないのは「上段」になります。
使いやすい高さの順は「中段→下段→上段」いつも使うモノが上段に入っていませんか。
めったに使わないモノなのに中段に置かれていませんか。
使いやすい中段を有効に使いましょう。
収納の方法(工夫)
スペースを区切る
1段の高さが高すぎる棚、奥行きのありすぎる納戸・・・収納スペースは広ければ良いというものではありません。スペースを区切ると使いやすくなります。
探していたモノが見つかったり、同じモノがいくつも出てきたりする事もあるかもしれませんね。
スペースの区切り方の基本は3つ。
これさえ覚えておくと広さにかかわらず使いやすい収納が簡単に作れるようになります。

毎日使うモノは取り出しやすい場所へ
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モノの使用頻度を意識した収納にすると取り出しやすさがアップします。
例えば、毎日使う食器、メニューによってはたまに使う食器、来客のときに使う食器と分けて毎日使うモノを一番取り出しやすい場所へ収納します。
グルーピング収納のすすめ
一緒に使うモノがまとまっていれば、一度に取り出すことが出来て、探し物が減るだけではなく手間も時間も省く事が出来ます。
例えばアイロンセット、お葬式セット、靴磨きセット、宅配荷造りセット、毎朝の身支度に使うモノ、朝食に使うモノ、来客客用の食器、クリスマスの飾り・・などなど
一緒に使うモノをまとめてグループを作って収納しましょう。
使用頻度の低いモノにも高いモノでもおすすめです。作ったグループは崩さないようにしましょう。

取り出しやすい仕組みを作る
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取り出すまでの動作の回数をアクション数といいます。踏み台に上り、扉を開けて、箱を下ろし、箱のふたを開けて、取りだしたモノは仕舞うのが面倒です。アクション数が多い収納は片付かない原因になります。
アクション数を減らすことはとても大事です。
他にも、ガゴに入れてまとめたり、持ち手やキャスターなどを付けて取り出しやすい仕組みを作りましょう。
ただし、頻繁に使うモノであれば使い勝手を優先して出しっぱなしでもOKです。
指定席とラベリング
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モノにも指定席を決めましょう。
すべてのモノに指定席があれば使いたいものを探す必要もなくなります。
指定席は、家族の身長や行動範囲を考えてそれぞれの家族が使いやすい場所に決めます。また、温度、湿気、安全、健康なども考慮しましょう。
そして、ラベリングの併用がおすすめです。ひと手間かけるだけで指定席が崩れにくくなります。幼稚園や保育園を思いだして見て下さい。
ラベルがあるだけで、小さな子供でもしっかりとモノの出し入れが一人で出来ています。
維持するための極意
余裕を持った収納・・
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基本は「取り出しやすく、戻しやすい」仕組みを作る事。
そして、「わかりやすく、手間がかからない」と維持しやすくなります。そのためには、空間に余裕を持つようにモノを配置しましょう。
目安は収納スペースに対して80%以下。
毎日使うモノの収納には余裕を持たせましょう。
見た目に配慮した収納
テイストや色や形を揃えるだけでも綺麗に見えます。
美しい収納は気分が良いだけでなく維持するためのモチベーションが上がります。
指定席は永遠ではない!
収納は、常に使いやすい状態になっていることが理想です。
衣替えの時に洋服、年末や年度末、ライフスタイルの変化、家族が増えた、身体的能力が変った時は整理収納の見直しの時です。一度決めた収納場所や収納方法も「使いづらい」と感じたら見直しましょう。