火災警報器が誤作動する原因は?
止め方と対処法、交換時期、火災報知器との違い

火災警報器が誤作動する原因は?止め方と対処法、交換時期もチェック

現在は一般住宅においても火災警報器の設置が義務化されています。しかし警報器を設置したことに安心し、ずっと放置しているという方も多いのではないでしょうか。
火災警報器は様々な要因により誤作動する可能性があります。突然火災警報器から音が鳴り出せば、誰でも慌ててしまうもの。
そこで今回は、火災警報器が誤作動で鳴り出した場合の対処法を具体的にご紹介していきます。誤作動する原因とその予防法、火災警報器と火災報知器の違いについてもまとめていますので、火災警報器への理解を深めるのにお役立てください。

火災警報器が誤作動により鳴ったときの対処法

火災警報器が誤作動により鳴ったときの対処法

ある日突然、自宅の火災警報器が大きな警報音を発し始めた場合、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、火災警報器が誤作動により鳴った場合の対処法を具体的にご紹介します。

火災警報器は、害虫駆除用の燻煙剤・料理の煙・ホコリや虫などに反応して誤作動する場合があります。火元が見つからず火事以外の煙に反応しているとわかった時は、部屋の換気を行ってください。

また火災警報器は、電池切れや機器の故障が原因で警報音を鳴らすこともあります。このような場合には、電池や警報器の交換が必要です。

火災警報器の止め方

誤作動の警報音をすぐに止めたいときは、火災警報器についている停止ボタンを押す、またはヒモが付いている場合はそれを引きましょう。それでも止まらない場合は、火災警報器の取扱説明書をご確認ください。

火災警報器と火災報知器の違い

火災警報器と火災報知器の違い

ある日突然、自宅の火災警報器が大きな警報音を発し始めた場合、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、火災警報器が誤作動により鳴った場合の対処法を具体的にご紹介します。

火災警報器の誤作動について分かったところで、火災報知器と火災警報器の違いについてみてみましょう。

実は火災を検知する装置には様々なものがあります。

消防法第九条の二第一項には、住宅に設置が義務化されている「住宅用防災機器」という言葉が登場します。そこで消防法施行令第五条の六では、「住宅用防災機器」とは「住宅用防災警報器」もしくは「住宅用防災報知設備」のことである、と明らかにされています。

「火災警報器」という言葉は、この「住宅用防災警報器」と同じ意味でよく使われます。

住宅用火災警報器は、一つの機械の中に火災発生を検知する「感知部」と火災が起きたことを周りに音などで知らせる「警報部」が含まれています。先に紹介したのは、この住宅用火災警報器が誤作動したときの対処の仕方です。

一方、学校や病院など一定以上の規模を持つ施設は、消防法第十七条で「消防の用に供する設備」の設置が義務付けられています。また消防法施行令第七条では、この設備の中の一つとして「自動火災報知設備」の名前があがっています。

自動火災報知設備には、火災発生を自動検知する「感知器」、検知器の信号を受信して音響装置を鳴らしたり、防火シャッターを下ろしたりする「受信機」など様々な種類があります。ボタンを押して火災を知らせる「発信機」も自動火災報知設備の一種です。

火災報知器の具体例は消防法には登場しませんが、「火災報知器」はこれら「自動火災報知設備」の機器を指す言葉として使われることが多いです(※)。

住宅用火災警報器が設置された部屋の中で火災を検知し警報音を発するのに対して、自動火災報知設備は、建物全体の防火を担います。建物内の感知器や受信機、音響装置は連動しているのが特徴です。

火災報知器の誤作動は建物内の住民、利用者すべてに影響します。火災報知器の誤作動による警戒音の止め方は受信機の停止スイッチを押せばよいのですが、誤作動が頻繁に起こるなら早急に対応しなければなりません。火災報知器が誤作動を起こした時は設備の管理会社など専門家に修理を依頼しましょう。

※消防法では火災報知「器」ではなく、火災報知「機」になっています。

火災警報器と火災報知器の違い まとめ

【火災警報器】
・基本的に警報器単体で使用
・警報器本体が煙や熱を感知した際に、本体から警報音が鳴る
・主に一般的な住宅(戸建て住宅)に設置されている

【火災報知器】
・基本的に、感知器、受信機、発信機で構成される
・建物内に設置された感知器が煙や熱などを感知した場合、その信号を別の場所に設置された受信機に送り、受信機から建物各所に設置された発信機に信号を送ることで警報音を鳴らす(発信機のボタンを押すことで、手動で建物内に警報を鳴らすことも可能)
・主に一定以上の規模をもつ施設(学校、病院やマンション、ビル等)で設置されている

火災警報器が誤作動する原因

火災警報器が誤作動する原因

火災警報器が誤作動する原因は、以下のようなことが考えられます。

  • 機器の電池切れ
  • 経年劣化による機器の異常(火災警報器は10年を目安に交換をおすすめしています。)
  • ゴミ(ホコリや小さな虫など)の侵入
  • 料理や殺虫剤の煙・湯気
  • 結露
  • エアコン・ストーブなどによる温度上昇

火災警報器には「煙感知式」と「熱感知式」がある

火災警報器には、煙に反応する煙感知式と温度に反応する熱感知式があります。
ゴミの侵入、料理・殺虫剤の煙は煙感知式火災警報器の誤作動原因になります。また熱感知式火災警報器は、エアコンやストーブによる温度上昇で誤作動を起こすことがあります。

火災警報器が誤作動する場合の対処法

火災警報器が誤作動する場合の対処法

火災警報器の誤作動を防ぐには、まずこまめに感知部を掃除機で掃除することです。ホコリなどのゴミが貯まらないよう、半年に1度は掃除を行うと良いでしょう。

火災警報器の交換時期目安は10年

火災警報器は10年を目安に交換をおすすめしています。

経年劣化による火災警報器の誤作動がおこる場合は、機器本体の交換が必要です。電池切れの場合も同様です。火災警報器自身に誤作動の原因がある場合は、買い替えを検討してください。

火災警報器の誤作動を予防するには、定期的な動作確認を行うことも重要です。定期的にボタンを押したり、ヒモを引いたりして火災警報器の警報音が正常に鳴るかどうかを確かめてみてください。

また、自宅の火災警報器の音を聞いたことがない人はかなり多いと思います。万が一のときのために家族全員が警報音を知っておくことも大事ですので、動作確認の際は、みんなで警報音を聞いてみてください。

※ここに掲載されている情報は2024年6月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。