目次
導入建材…ねこルート、ねこボックス、ねこステップ、ミセルねこ用カウンター、ねこシェルフ、ねこゲート
東京都杉並区にある保護猫シェルター「ネコリパハウス高円寺」では、もっと猫が遊んだり、リラックスしたりできる場所をつくるためにDAIKENの猫向け建材を設置しています。
今回は店長の内川絢子さんに、それぞれのアイテムを使った猫の過ごし方や感想などをお伺いしました。
保護猫カフェにやって来る前の猫たちが暮らす場所

──「ネコリパハウス高円寺」の事業内容を簡単に教えてください。
内川さん:「ネコリパハウス高円寺」は保護猫カフェなどを運営する「株式会社ネコリパブリック」による、非営利型の保護猫シェルターです。
ここにいるのは保護した後の検疫をしている猫が中心です。 保護したばかりの猫は検疫が必要で、すぐに保護猫カフェに連れて行くことはできません。お腹に寄生虫がいたり、病気にかかっていたりすることがあるからです。猫エイズ(猫免疫不全ウィルス感染症)や猫白血病(猫白血病ウイルス感染症)は潜伏期間が1ヵ月あるため、保護してから1ヵ月後に再検査を行っています。また、保護猫カフェで他の猫と生活するのが難しい子や、病気でケアが必要な子の世話をすることもあります。
──「ネコリパハウス高円寺」には常時、何匹くらいの猫がいるのでしょうか。
内川さん:常に15匹くらいいて、お店の方で譲渡して空きが出たときに移す形をとっています。
──今回、DAIKENの猫向け建材を設置した理由を教えてください。
内川さん:これまで簡易的なキャットタワーしか置いていなかったため、猫がもっと遊んだり、リラックスできたりするような場所にしたいと思ったのが設置の理由です。
ここには部屋が3つあるのですが、他の猫と生活するのが難しい猫が暮らしている1階の「和室の猫スペース」と、2階の「フリーの猫スペース」の2部屋にDAIKENの猫向け建材を設置しました。
隠れるスペースができて、よりリラックスした猫たち

──1階の「和室の猫スペース」に設置した『ねこルート』と『ねこボックス』、『ねこステップ』、『ねこ用カウンター』を、猫はどのように使って過ごしていますか。
内川さん:和室にいる猫は現在1匹なのですが、『ねこルート』は人と距離を保って休みたいときに使っているようです。『ねこボックス』も身体を隠せるので落ち着くようです。
『ねこステップ』は、『ねこルート』や『ねこボックス』に行くときの移動に使っていて、昇ったり降りたりと上下運動ができるので、よい気分転換になっていると思います。
『ねこ用カウンター』を設置した壁面収納『ミセル』には、オープンタイプと扉付きの収納棚を用意してもらって、オープンの方はよく猫が入って脚を伸ばしてくつろいでいます。扉付きの方は実際の収納としても便利に使えるので、猫がいたずらしないようにティッシュペーパーや文房具、ハサミなどをしまっています。
──2階の「フリーの猫スペース」に設置した『ねこシェルフ』や『ねこステップ』はいかがでしょうか。
内川さん:『ねこシェルフ』は、猫が穴をくぐって遊ぶこともありますが、扉の中にいることが多いですね。階段状になっている場所でゆったり過ごしていることもあります。オープンタイプの棚に猫用ベッドやサークル型の爪とぎを置いているので、よくその中でくつろいでいることもありますね。『ねこステップ』は、造作棚へのアプローチとして活用しているようです。
──実際にDAIKENの猫向け建材を設置していかがでしょうか。中でも特に設置してよかったと思うものはありますか。
内川さん:デザインがよいので、おしゃれな空間になったと思います。特に「フリーの猫スペース」の『ねこシェルフ』は、たくさんの猫にとってリラックスして過ごせる場になっています。多頭飼育のため、隠れるスペースや段差・高さが違う場所ができて、猫がより落ち着けるようになったと思います。 「和室の猫スペース」の方は、今までデッドスペースだった高い場所に『ねこルート』をつくれて、猫が喜んでくれているように感じます。
飛び出し防止の『ねこゲート』で安心できる環境づくり

──実際に『ねこゲート』は猫の飛び出し防止に役立っていますか。
内川さん:以前は高さ1mくらいの簡易的なゲートを付けていたのですが、猫が飛び越えてしまって2階から1階まで脱走することがあり、捕えるのが大変でした。『ねこゲート』を設置してからは、そういった心配が減り大変助かっています。
──今後、DAIKENの猫用製品に期待されることがありましたら、教えてください。
内川さん:収納タイプの猫向け建材は、扉付きで猫が入れない部分が1〜2つあると日常使いでも助かります。また、『ねこシェルフ』は、1番下の段が猫用のトイレを置きやすい仕様にできたらうれしいですね。
──ありがとうございました。
<プランニングのポイント(一級建築士 金巻とも子先生のコメント)>
「フリーの猫スペース」には子猫がいることが多いので、『ねこステップ』は遊びやすい高さに配置しました。特に黒猫は色が暗いことから譲渡がされにくい傾向があります。『ねこステップ』で遊んでいる黒猫を見た人が黒猫を飼いたいと思ってもらえるよう意識をしました。『ねこシェルフ』は、窓を眺めるためのステージとなり、穴は2段目の上に設けることが多いのですが、子猫も穴を通って遊べるように1段目の上に設けています。
「和室の猫スペース」は、里親を希望される方との面談室としても使われていて、猫と生活する空間づくりを実際に見ながら、学習していただく場ともなっています。高所に上がる通路は、行き止まりを設けず、両端に昇降路を設けるという基本と、ステップの途中に『ミセル』も併用し、途中Uターンするのに安全な踊り場とするなど、コンパクトでありながらも必須ポイントを覚えて帰られるようにしています。この踊り場が、猫がこの部屋で打ち合わせする人の表情を見やすい高さとなるよう配慮しました。
また、『ねこステップ』では、里親募集のプロフィール写真をとるステージにも使われることが多いため、汚れ防止に使われている円形パネルは、黒猫やサビ猫といった、プロフィール(お見合い用)写真を撮るのが難しい柄のコも引き立つよう、白系としています。プロフィール写真がそのコの可愛らしさが上手にとれているかどうかが、譲渡先が早く見つかるかどうかにも影響するためです。
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