床のリノベーション方法は?おすすめの床材や費用・リフォームのポイントを解説

床をリノベーションしたいけれど、方法がわからないと悩んでいませんか。リノベーションをする前に知っておきたいおすすめの床材や費用、工期などについて分かりやすく解説します。また、リノベーションのポイントについてもご紹介しますので、正しい情報を知り、理想のリノベーションをしましょう。
床のリノベーション方法と費用・工期の目安
床をリノベーションする方法として、大きく「張り替え工法」と「上張り工法」の2種類があります。それぞれの特長や費用などについて紹介します。
張り替え工法
特長 |
現在の床材を撤去し、床材を張り替える工法 |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場 |
上張り工法に比べて高い |
工事期間 |
上張り工法に比べて長い |
張り替え工法では、今ある床材を完全に取り除き、新しい床材を張りますが、下地の状況により下地合板、床根太、大引、土台の補修・交換が必要になる場合があります。そのため、手間がかかりリノベーション費用は高くなりやすい点がデメリットです。
しかし、既存の床を解体する際に下地の状態の確認ができるため、必要に応じて下地を修繕することもできます。
上張り工法
特長 |
現在の床材の上から、新しい床材を上張りする工法 |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場 |
張り替え工法に比べてリーズナブル |
工事期間 |
張り替え工法に比べて短い |
上張り工法は、今ある床の上に新しい床材を張るリノベーション方法です。床材をはがすことがないため解体費用がかからず、張り替え工法に比べるとリーズナブルな費用でリノベーションできます。今の床に新しい床材を上張りする方法なので、張り替え工法よりも工事期間は短めです。リノベーションの範囲によっては、最短1日で完成することもあるでしょう。
しかし、既存の下地が劣化している場合、修繕が必要であるため上張り工法は選べません。また、今の床材の上に新しい床材を張るので、床の高さが上がってしまうのをデメリットと感じることもあります。
リノベーションにおすすめ!床材の主な種類5選

床材の種類は、ご自宅をリノベーションする際にとくに迷いやすいです。どんな床にするかお悩みの方に向けて、おすすめの床材を5種類紹介します。
無垢フローリング
無垢フローリングは、1本の木から切り出した天然の木材でできた床材です。1枚1枚木目が違う天然木だからこそ持ちうる質感や肌触りが魅力で、温もりが感じられます。経年変化も風合いとして楽しめる人におすすめの床材です。
ただし、天然木であるがゆえにメンテナンスに手間がかかる点はデメリットといえます。傷や水分に弱く、日焼けや変色が生じることが多いので、きれいに保つためのメンテナンスの手間が気にならない人に向いているでしょう。
無垢フローリングは、とくにリビング・ダイニングなど家族が集うスペースや、ゆったりと過ごすプライベートの空間をリノベーションしたい場合に向いています。
【無垢フローリングの特長】
おすすめの設置場所 |
リビング、ダイニング、寝室、廊下 など |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場(8帖)※ |
張り替え工法:20〜26万円程度 |
※費用相場は「材料費(使用する床材の費用)+張り替えまたは上張りの工事費用」の目安です。選ぶ床材の種類やグレードによって費用は変動します。
また、選択する工法や既存の床材の状況によって、上記費用の他に「解体工事費用」「既存床材の撤去費用」「下地の補修・施工費用」などが別途かかります。
複合フローリング
複合フローリングは、基材となる合板やMDFの上に薄くスライスした天然木や化粧シートなどを張り合わせた床材です。大きく分けて、以下の3種類があります。
挽き板 |
天然木を2〜4mmの板状に切り出した木材を合板やMDFなどの基材に張った床材 |
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突き板 |
シート状にスライスした木材を合板やMDFなどの基材に張った床材 |
化粧シート床材 |
木目を印刷したシートを合板やMDFなどの基材に張った床材 |
複合フローリングの中でも、挽き板と突き板は表面に天然木を使用しているため、木の温もりが感じられます。
また、化粧シート床材は木目などのデザインを印刷したシートを基材に張るため、デザインのバリエーションが豊富です。傷もつきにくいので、リビングやダイニングなど家族が集まって過ごす空間の床をリノベーションしたい方に適しているでしょう。
ただし、挽き板や突き板のフローリングは、使える木材の種類には限りがあります。低コストで木の風合いを感じたい方、メンテナンスの手間を抑えたい方におすすめです。
【複合フローリングの特長】
おすすめの設置場所 |
リビング、ダイニング、寝室、廊下 など |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場(8帖)※ |
張り替え工法:17~21万円程度 |
※費用相場は「材料費(使用する床材の費用)+張り替えまたは上張りの工事費用」の目安です。選ぶ床材の種類やグレードによって費用は変動します。
また、選択する工法や既存の床材の状況によって、上記費用の他に「解体工事費用」「既存床材の撤去費用」「下地の補修・施工費用」などが別途かかります。
フロアタイル
フロアタイルとは、塩化ビニル樹脂やセラミックなどの素材でできたタイル状の床材で、“塩ビタイル”と呼ぶこともあります。デザイン性が高く本物の素材のように見えるものもあり、施工しやすいことがメリットでしょう。
比較的硬めの床材で、耐久性や耐水性を持ち合わせた製品が多いため、キッチンや洗面所などの水回りにもおすすめです。ただし、硬めの床材である分音が響きやすいため、2階や3階のお部屋の床をリノベーションしたい場合にはやや不向きでしょう。
【フロアタイルの特長】
おすすめの設置場所 |
キッチン、洗面所 など |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場(8帖)※ |
張り替え工法:8~15万円程度 |
※費用相場は「材料費(使用する床材の費用)+張り替えまたは上張りの工事費用」の目安です。選ぶ床材の種類やグレードによって費用は変動します。
また、選択する工法や既存の床材の状況によって、上記費用の他に「解体工事費用」「既存床材の撤去費用」「下地の補修・施工費用」などが別途かかります。
クッションフロア
クッションフロアは、塩化ビニル樹脂で作られたシート状の床材です。フロアタイルよりもクッション性があり、水を弾く特性があるため、洗面所やトイレなど水回りの床のリノベーションに使いやすいものが多くあります。
デザインが豊富ですが、プリントされているので高級感を出したい場合にはやや不向きです。そのため、一戸建てでは居室で採用されることは少なく、ワンルームマンションなどで採用されることが多いでしょう。
【クッションフロアの特長】
おすすめの設置場所 |
洗面所、トイレ等の水回りなど |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場(8帖)※ |
張り替え工法:6~12万円程度 |
※費用相場は「材料費(使用する床材の費用)+張り替えまたは上張りの工事費用」の目安です。選ぶ床材の種類やグレードによって費用は変動します。
また、選択する工法や既存の床材の状況によって、上記費用の他に「解体工事費用」「既存床材の撤去費用」「下地の補修・施工費用」などが別途かかります。
畳
畳おもては、天然のいぐさを使ったものが主流です。和室は減少傾向ですが、和の雰囲気を取り入れて床をリノベーションしたい場合に向いています。
ただし、定期的な表替えの手間がかかり、湿気によるカビやダニ対策は必須であるため、メンテナンス面がデメリットとなるでしょう。
なお、『ダイケン畳 健やかくん』の「畳おもて」は機械すき和紙(※)でできており、カビの発生やダニの繁殖を抑えるため、畳のデメリットを解消してくれます。フローリングに置くことができるインテリア畳『ここち和座 置き敷きタイプ』は、手軽に畳を感じられるため検討してみるとよいでしょう。
※コウゾ、ミツマタを使用した、手すき和紙ではありません。
【畳の特長】
おすすめの設置場所 |
和室、リビングの一角など |
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メリット |
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デメリット |
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費用相場(8帖)※ |
新調:8~24万円程度 |
※費用相場は「材料費(使用する床材の費用)+張り替えまたは上張りの工事費用」の目安です。選ぶ床材の種類やグレードによって費用は変動します。
また、選択する工法や既存の床材の状況によって、上記費用の他に「解体工事費用」「既存床材の撤去費用」「下地の補修・施工費用」などが別途かかります。
理想の床リノベーションのために考えるポイント
ここでは、床リノベーションをする際に、考えておきたい4つのポイントについて紹介します。
どのお部屋の床をリノベーションするか
お部屋によって、適する床材の種類は異なります。どのお部屋をリノベーションするのか、決めてから床材を選んでいきましょう。
たとえば、家族が集うリビングやダイニングであれば、心地よさを重視した床材を選び、落ち着いた環境で過ごせるようにするとよいです。洗面所やトイレなど水回りには、耐水性のある床材を選ぶとメンテナンスが簡単で、長く使用することができます。
どんなテイストのお部屋にしたいか
どんなテイストのどんな空間にリノベーションしたいか考え、床材の種類や色・デザインを検討しましょう。床材の種類だけに注目するのではなく、そのお部屋の壁紙や一緒に置く家具のテイストも踏まえて、合うものを選ぶのがポイントです。
ナチュラルな雰囲気、モダンなテイスト、落ち着いた空間など理想のイメージを膨らませておくと、統一感のある空間が作れます。
耐久性やメンテナンスしやすさを備えているか
床材は、毎日生活する中で接するものです。リノベーションを考えるときは、長く使用できるように“耐久性”にも注目しましょう。とくにペットや小さなお子さんがいるご家庭では、傷がつきにくく掃除がしやすい床材を選ぶと、より快適に使用できるでしょう。
ご家庭によって、ぴったりの床材は異なります。家族構成などを考え長く快適に使えるよう、ライフスタイルに合う床材を選ぶことがおすすめです。
床暖房対応やマンション直張タイプなど求める機能があるか
床材の中には、機能性に優れたものも多くあります。たとえば、リノベーションの際に床暖房を設置したいと考える場合には、対応している床材を選びましょう。
また、マンションのコンクリートスラブに直接施工できる防音タイプのフローリングもあるため、検討してみるのもよいでしょう。(防音タイプのフローリングは、上張り工法はできません。)
マンションの床はリノベーションできる?

マンションの床も、リノベーション自体は可能です。ただし、一戸建てに比べると制約があり、注意が必要なこともあります。
マンションの床をリノベーションするときの注意点
- マンションの「管理規約」を確認する
- 「管理規約」で定められた遮音等級の床材を使用する
- 改修規模により管理組合や近隣住民からの承諾が必要な場合もある
マンションでも、床のリノベーションは可能です。まずはマンションの“管理規約”を確認し、リノベーションに関する規定の詳細をチェックしましょう。
「床材の遮音等級がL-40」などと決められていたり、床暖房の工法が指定されていたりすることもあります。また、改修する規模やマンションの管理規約のルールにより、管理組合や近隣住民に承諾を得てからリノベーションしないといけない場合もあるでしょう。
マンションにお住まいの場合は、一戸建てに比べると住人の都合に合わせて対応できないケースも存在します。あらかじめこのような注意点を知っておき、準備を進めることをおすすめします。
DAIKENのマンション用防音床材『トリニティオトユカ』

DAIKENの『トリニティオトユカ』は、無垢と見まがうほどの立体感のある木目を再現した、マンションのリフォーム・リノベーション用の防音床材です。表面の足触りにもこだわり、歩行時の沈み込み感に配慮した防音性能を備えています。
すり傷が目立ちにくくつきにくい仕様で、汚れの落としやすさも備えているため、メンテナンスがしやすい床材をお探しの方にもぴったりでしょう。また、床暖房に対応できるタイプもご用意しています。
【『トリニティオトユカ』の魅力】
- 歩行時の沈み込み感に配慮したマンションリフォーム・リノベーション用の防音床材
- 表面の質感にこだわった立体感のあるデザイン
- 144mmの幅広デザイン
- 床暖房対応タイプもご用意
床リノベーションで心地よい空間へ。DAIKEN『トリニティ』

DAIKENの床材『トリニティ(Trinity)』は、化粧シートでありながら、無垢と見まがうほどの意匠性を実現しました。比較的リーズナブルな価格で美しい空間を演出でき、耐久性にも優れ、メンテナンスの手間も抑えられます。
業界初の技術を採用!DAIKEN『トリニティ』の魅力
- 特殊強化フィルムを四周木口面に巻き込む仕上げで細部まで美しい
- 美しく素材感ある178mm幅の広幅デザインをご用意
- 優れた耐久性を実現
- 好みに合わせて選べる豊富な色柄ラインナップ
表面の特殊強化フィルムを四周木口面に巻き込む仕上げで、美しい質感にこだわった『トリニティ』。178mmの広幅デザインで、上質な張り上がりを実現します。アッシュやオークなど多彩な10柄をご用意していますので、理想とするお部屋のイメージに合わせて選んだり、家具とのコーディネートを楽しんだりできるでしょう。耐久性にも優れておりメンテナンスもしやすく、さまざまなお部屋で長く愛用していただける床材です。
床のリノベーションに関するQ&A
- Q.DIYでも床のリノベーションはできる?
- Q.床のリノベーションを考えるタイミングは?
- Q.床のリノベーションを予算内で進めるには?
- Q.最近のトレンド・人気の床材はどんなデザイン?
- Q.床材の種類が多くてなかなか決められないときは?
床をリノベーションする際には、さまざまな疑問が浮かんでくるもの。リノベーションに関するよくある質問についてお答えします。
Q.DIYでも床のリノベーションはできる?
A.DIYでもできますが、床の状態を見て決めましょう。
DIYが一般的となり、今の床の上に敷き詰める床材やはめ込み式の床材などを使用すれば、セルフリノベーションも可能です。
しかし、張り替え工法は、既存の床材を撤去して下地の補修などを行うため難しいでしょう。現在の床が劣化している場合、状態が悪いままにしておくのはおすすめできません。プロに依頼する方が賢明でしょう。
Q.床のリノベーションを考えるタイミングは?
A.経年変化による床のきしみが気になるときや、ライフスタイルが変化したときなどがおすすめです。
床のきしみや沈み込みが起こったり、築年数が長くなって経年変化を感じたりする場合、リノベーションを考えるタイミングとなるでしょう。床材の耐久年数は、種類によって異なります。また、ライフスタイルの変化に応じてリフォームを検討することもあるでしょう。
Q.床のリノベーションを予算内で進めるには?
A.見積もりを複数業者から取り、総費用で考えましょう。
床リノベーションにかかる費用は、選ぶ床材の種類や施工方法、使用場所によって大きく変動します。工法や床材について知り、床材のサンプルだけでなく実物を見てよく検討するとよいでしょう。
また、複数の業者から見積もりを取るのも忘れずに。予算をある程度決め、リノベーションにかかる総合的な費用から考えるのもおすすめです。
Q.最近のトレンド・人気の床材はどんなデザイン?
A.ナチュラルなウッド調や、グレージュなど淡い色味のものが人気です。
インテリアを選ばず落ち着いた空間を演出できる、オークやナラなどのナチュラルなウッド調は定番の人気の床材といえるでしょう。カラーは、グレージュやベージュ系など淡くやさしい色味がトレンドですが、お部屋の雰囲気によっては、ブラック系やグレー系も選ばれています。
Q.床材の種類が多くてなかなか決められないときは?
A.床だけではなく、空間をイメージしてみましょう。
床だけに注目してしまうと、種類が多く迷ってしまうものです。まずは今のお部屋・床の悩みをもとに、“どんなテイストのどんな空間にしたいか”を考えてみることをおすすめします。
たとえば、ペットと過ごすために今よりも傷が目立ちにくい床材にしたい、など、リノベーションの理由はさまざまです。床材の特長を確認し、お部屋の雰囲気や目的によって、予算も見ながら決めていきましょう。
床材の特長を知り、理想の床リノベーションをしましょう!
床をリノベーションするには、「張り替え工法」と「上張り工法」の大きく2種類があります。選ぶ床材の種類や工法によって費用や工期は異なるため、どのようなリノベーションがしたいのか、目的をはっきりとさせて予算を決めて進めていくとよいでしょう。また、マンションの場合には、一戸建てと異なり管理規約を確認する必要があります。
DAIKENの『トリニティ』は高い意匠性と機能性をあわせ持つ床材で、業界初の技術を採用し、細部まで美しく仕上げています。無垢フローリングと見まがうほど高い意匠性を実現し、上質な空間を理想とするリノベーションにぴったりでしょう。比較的リーズナブルな価格でご用意していますので、理想の床リノベーションを叶えたい方は、ぜひチェックしてみてください。
※ここに掲載されている情報は2025年3月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。