天井の壁紙選びのポイントは?
よく使われる色やアクセントクロスについて解説

天井の壁紙選びのポイントは?よく使われる色やアクセントクロスについて解説

天井は、部屋の中で大きな面積を占めている部分です。壁や床に比べて、近くで見たり触れたりする機会が少ない分、なんとなくで選んでしまいがちですが、天井の色が部屋の印象を大きく左右すると言っても過言ではありません。
そのため、天井の壁紙にどのようなものを選ぶかは重要です。

では、天井の壁紙はどのように選んだらよいのでしょうか。
本記事では、天井の壁紙選びのポイントをご紹介します。
さらに、天井の壁紙としてよく使われる色やアクセントクロスについても解説しますので、天井の壁紙選びに迷う時は、参考にしてください。

目次

天井の壁紙選びのポイント4つ

天井の壁紙選びのポイント4つ

最初に、天井の壁紙選びのポイントを4つご紹介します。

  • ①:どのような部屋にしたいかイメージする
  • ②:床や建具類とのバランスをチェックする
  • ③:照明器具との相性を確認する
  • ④:生地の厚みと質感に気をつける

それぞれ解説します。

①:どのような部屋にしたいかイメージする

1つ目は、どのような部屋にしたいかイメージすることです。

天井の壁紙を選ぶ際に部屋のイメージがあれば、壁紙だけでなく床材やインテリアなどもスムーズに選ぶことができますが、部屋のイメージが人によって違うことも少なくありません。

例えば、「ナチュラルテイストな部屋」は北欧のインテリアを使い、青や黄色などの色味を用いたコーディネートをイメージする人もいれば、モノトーンを組み合わせて、落ち着いたナチュラルテイストな部屋をイメージする人もいるでしょう。

イメージに迷う場合は、雑誌やカタログ・SNSなどで写真をピックアップしてみるとよいでしょう。

どのような部屋にしたいかイメージする際に具体的に写真を用いれば、依頼する業者に説明する場合でもイメージしている内容を明確に伝えることが可能です。

②:床や建具類とのバランスをチェックする

2つ目は、床や建具類とのバランスをチェックすることです。

天井と同じように床も部屋の中で面積が広い部分なので、床の色を決めておくと空間全体をイメージしやすくなります。

まず床の色を決め、窓やドアの枠など建具類の色を考慮しながら天井の色を決めていくという順序が、バランスを取りやすい流れでしょう。

一方で天井は、隣り合う4面の壁との違和感が出ないよう、バランスを取りながらデザインを決めていく必要があります。

造り付けの収納扉やキッチンの扉など、アクセントになるような装飾性の高い建具がある場合は、注意が必要です。

バランスに迷う時は、デザイナーや依頼する業者などと打ち合わせを密に行うことをおすすめします。

③:照明器具との相性を確認する

3つ目は、照明器具との相性を確認することです。

天井の見え方は、照明によって変わることも多いです。

例えば、天井に埋め込んで下方を照らすダウンライトは、天井に光が当たらないため実際の天井の色よりも暗く見えます。

また、コードやチェーンなどでつり下げるペンダントライトは、限られたスペースを照らすのに効果的ですが、ランプシェードが付いたペンダントライトは、天井に光が当たりにくくなるためダウンライトと同様に暗く見えます。

一方で、天井に取り付けて全体照明になるシーリングライトの場合は、天井面にも光が当たるため明るく見えます。

このように、照明器具との組み合わせを考慮して、天井の壁紙の見え方を想定しておくとよいでしょう。

④:生地の厚みと質感に気をつける

4つ目は、生地の厚みと質感に気をつけることです。

天井は照明との距離が近く凹凸の影が付きやすいため、下地が粗いと薄手の壁紙は凹凸が目立つ傾向にありますが、1mm以上の厚手の壁紙を選ぶと下地の凹凸が目立ちにくくなります。

また、エンボス加工がされたタイプは、壁紙表面に凹凸があるため下地の形状が気になりにくいです。

それでも下地の凹凸が気になる場合は、天井に壁紙ではなく板状のものを使うのもおすすめです。

例えば、DAIKENの『クリアトーン』シリーズは、ロックウールを原料としている天井材で、種類によって消臭・調湿・吸音などの機能をもっています。

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以上が、天井の壁紙選びの基礎となる部分です。
では、実際にどのような色を選んだらよいのでしょうか。

天井の壁紙としてよく使われる色

天井の壁紙として最も一般的な色は、白色です。
白色では部屋のデザインとして物足りないと感じる場合、アクセントクロスを活用することが多いです。

また、床や壁とのバランスを考慮し、木目柄を採用するケースもあります。

それぞれ解説します。

①:白色系

①:白色系

天井の壁紙で最も使われることが多いのは、無地の白色系です。

天井の色を白色系にすると弱い光でも反射しやすく、光が入りにくい部屋でも明るくなります。

また、白色は物を膨張させて大きく見せる「膨張色」です。

そのため、天井の壁紙に白色系を使用すると部屋が広く感じる効果も期待できます。

一方で、無地の白色系は床や建具類の色と合わせやすい反面、無難なコーディネートになり物足りないと感じる場合があります。

その際は、柄で個性を出す方法があります。

例えば、DAIKENの『クリアトーン』シリーズは、壁紙ではなく板状の天井材ですが、表面の凸凹に光が当たることでできる陰影で天井材の模様が浮かび上がります。さらに種類によっては調湿・消臭・吸音などの機能もついています。
『クリアトーン』シリーズの各柄の空間イメージは下記から確認できます。

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②:木目柄

②:木目柄

床や壁とのバランスを考慮し、天井に木目柄を採用するケースもあります。

まず、木目のデザインには、大きく分けて柾目(まさめ)と板目(いため)の2種類があります。

柾目は、木目が平行に縞模様のようになっている状態、板目は、木目が波のようにうねったり山型に見えたりする状態のことです。

真っ直ぐに流れるような柾目は、すっきりしたモダンな空間にしたい場合に適しています。
節が強調された板目は、素材感のあるワイルドな空間にしたい場合に適しています。

どちらも、明るい空間や落ち着いた部屋など、木目柄の色の濃さによって雰囲気が変わります。

例えば、キッチンの天井を明るいライトな柾目の木目柄とすれば、白いレンガ調の壁紙と合わせてナチュラルな印象のカフェスタイルにすることが可能です。

また、床がフローリングの場合は床と天井の木目柄の色味を合わせると、まとまりやすくなります。

参考として、床と天井を中心に木目柄の割合を空間全体の8割程度にすると、重くなりすぎずにコーディネートがしやすい空間となります。

木目柄以外にアクセントとして黒色を取り入れることで、空間を引き締めることができるでしょう。

黒色は窓の枠や手すりのほか、壁紙や建具類、家具や家電などで取り入れやすいです。

反対に木目柄を2割程度に少なくした部屋は、高級感のあるモダンな印象となります。

床をブラックのタイル仕上げとする、天井はウォールナットのような濃い色を採用するなどが、木目柄とバランスの取れる合わせ方です。

また壁紙のほかに、天井への木目柄の取り入れ方として羽目板という板材を張る方法があり、板材ならではの立体感が魅力です。

DAIKENの「グラビオ羽目板V/グラビオ羽目板R」や「グラビオ羽目板V 古木柄」は、板材ならではの立体感ある風合いが魅力の天井材です。不燃性にも優れており、天井材だけでなく壁材としても採用することができます。気になる方はこちらを参考にしてみてください。

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ここまで、天井の壁紙としてよく使われる色を紹介しました。

木目柄を使うだけでも十分ではありますが、「もう少しアクセントが欲しい」と感じる方もいるのではないでしょうか。

そこで、部屋にアクセントを加えるような色や柄のあるクロスを、天井の壁紙に用いる時のポイントを紹介します。

アクセントクロスを選ぶ時のポイント

アクセントクロスを選ぶ時のポイント

部屋にアクセントを加えるような色や柄があるクロスのことを、「アクセントクロス」と呼びます。

アクセントクロスを用いる場合は、飽きるのを防ぐ工夫が必要です。

身の回りにあるものに慣れてくると飽きを感じるのは、人の性質の1つと言えます。

例えば、リビングの常に見える部分にアクセントクロスがあると、視覚的な刺激に慣れて飽きることがあります。

そのため、部屋で常に見える部分にアクセントクロスを使いすぎないのがポイントです。

天井は常に目を向ける部分ではありませんので、天井の壁紙にはアクセントクロスを用いやすいと言えるでしょう。

また、部屋全体の5%程度までの面積に抑えてアクセントクロスを用いれば、配色のバランスも良くなります。

ただ、アクセントクロスは想像していたイメージと仕上がりにギャップを感じるケースがあります。

特に、柄物のアクセントクロスは手元で見た印象と、天井に用いた時とで差を感じることが少なくありません。

サンプルは、大きめのものを取り寄せて確認するとよいでしょう。

可能であればモデルハウスや見学会などで実物をチェックするとギャップを防ぐことができます。

アクセントクロスの効果と実例

アクセントクロスの効果と実例

最後に、アクセントクロスの効果と実例をご紹介します。

たとえば間仕切りが少ない住宅では、アクセントクロスを使って視覚的に引き締めることが可能です。

例えば、リビングから直接アクセスできる小上がり和室の天井に、アクセントクロスを用いる方法があります。

4畳程度までの小上がり和室の場合は、アクセントクロスを用いれば間仕切りを使用することなく、空間を区切るように見せることが可能です。

他にも、カラフルな花柄クロスをウォークインクローゼットの天井に用いたり、リーフ柄のボタニカルパターンを洗面の上に使用したりする例があります。

存在感のあるアクセントクロスも、限られたスペースで用いれば新鮮なコーディネートになります。

ただし、アクセントクロスは色や柄で視覚的な印象を与える効果があるため、家具の色彩が豊かな場合や、部屋から見える外の景色を楽しみたい時にはアクセントクロスの使用を控えるとよいでしょう。

天井の壁紙を色や柄に注目して選んでみよう

以上、天井の壁紙選びのポイントについて解説しました。

天井の壁紙は、好きな色や柄を選ぶことができるのはもちろんのこと、時には部屋を広く見せたり、落ち着きを持たせたり、部屋全体の印象に大きく影響する要素です。

一方で、壁や床とのバランスを仕上がり以前にイメージするのは難しく、一歩間違えると部屋が想像と異なる印象となってしまう可能性もあります。

壁紙を選ぶ際は、しっかり下調べをし、場合によってはデザイナーや依頼する業者へと相談もすることで、あなたの理想の空間を作ってみてください。