「収納計画」のススメ
収納王子コジマジック直伝!
「収納計画」
のススメ
収納計画って何だろう?
「収納計画って、どこに何をしまうかを考えることでしょ?」と思ったあなた、それは半分だけ正解です。私、収納王子コジマジックが皆さんにご提案する「収納計画」は、家づくりの一歩手前のこと。
家は、ただ寝て、起きて、食事するだけの場所じゃなく、家族がコミュニケーションし、子どもが成長し、みんなの思い出を紡いでいく、「家族のステージ」です。つまり家づくりは、単に家を建てることじゃなく、「暮らしを創る」こと。ライフスタイルのプランをきちんと立てて、それを実現するためには、どんな収納が必要なのかを考えること ― それが、「収納計画」です!
家づくりは家族のことを知るチャンス!
まず一番大切なのは、自分の家族のことを知ること!仕事柄、これまでにたくさんのご家族を見てきましたが、お互いのことをよくわかっているご夫婦ほど、相手が「きっとこう考えているはず」という思い込みで事を進めてしまい、家ができてから後悔するケースも多いんです。
私自身も今回の家づくりを通して、まず妻とじっくり話し合ってみたんですが、長年一緒に暮らしてきたのに、「えっ、そうなの?」とびっくりするような、妻の意外な一面を知ることも(笑)。普通は一生のうちに家を建てる機会はそう何度もないからこそ、家族でとことん話し合いましょう。
家づくりのテーマを決めよう!
こうして決めた我が家の家づくりのテーマは、”3つのK”。まずひとつめのKは”家族”。家族の会話や絆が自然に生まれる、そんな家づくりを第一に考えました。ふたつめは、”キッチン”。料理が好きな妻が、快適に使えて片づけも楽なキッチンを作ることで、彼女が輝けるステージを家の中に作りたいって思ったんです。最後のKは、”子育て”。健康や安全はもちろん、子どもたちが自分から片づけに取り組めて、賢く成長できる、そんな子育てが実現できる家をめざしました。
家で過ごす時間が長いのはやっぱり妻と子どもたちですから、自分ももちろんですが、やっぱり「妻と子どもが笑顔で快適に過ごせる家」、これがまずは基本でした。
こんな風に、我が家の家づくりを進めてきたわけですが、「でも、家族で話し合うっていっても、何を話し合えばいいの?」という方もいるかもしれませんね。そこで、もっと具体的な方法についてご説明します!
家族にアンケートを取ってみよう!
我が家では、なんと妻にアンケートをとったんです(笑)。わざわざ家族にアンケート用紙を作って渡すのはちょっと照れくさい気持ちもありましたし、渡された妻も「えっ?何これ?」と驚いていました。でも、話し合う必要があることを紙に整理し、客観的に考えることができるので、ただイメージだけで「こんな家具を置きたいね」、「あんな間取りがいいね」って話をするよりも、だんぜん具体的に家づくりが前進するはずです。
- アンケートのポイントは「未来」と「現在」
- アンケートを通して家族が共通認識を持つべきポイントは、主にふたつ!
まず、家族の「未来」のこと。これは、新しい家で始まるこれからの家族の暮らしに関することです。この機会に、思い切って少しわがままなぐらいの夢や理想を書き出してみましょう。肝心なのは、たくさんの「○○したい」や「○○が欲しい」に優先順位をつけること。書き出して整理すると、絶対に譲れないポイントが見えてくるはずです。それが、あなたの家づくりの最重要課題です!
そしてもうひとつは、家族の「現在」のこと。こちらは、未来のこととは少し頭を切り替えて、冷静に現状把握してくださいね。家にある衣類や靴の数、家具の数など、面倒でも一度きちんと数えてみましょう。中には、もう必要のないモノや、買い替えの必要なモノもあるはず。収納家具も、新しい家には必要なくなるかもしれません。 - 家づくりは家族の共同作業です
- こうして、アンケートによってイメージが具体化したことで、我が家の家づくりは大成功!
たとえば、2階のリビング学習机は、「リビングで勉強や習い事の練習をさせたい」、「キッチンに立っていても、子どもたちの様子を見られるように」という妻のリクエストに応えて設けたもの。「1階で全部の家事ができるといいな...」という要望は、ファミリークローゼットを作ってばっちり実現できました。「買い置き食材や調理器具をすっきりとしまいたい」を実現したのは、キッチン裏のパントリー。他にも、玄関のウォークイン収納に作ったスーツケース用の収納スペースは、家にあるモノの棚卸しをしたからこそのアイディアだといえます。
今回の家づくりは、家族の声を聴いて、家族の共同作業で完成したんだなあって実感します。だからこそ、家族みんなの達成感もありますし、絆がすごく深まりました。
家づくりは、暮らしを創ること。その第一歩は、家族のことをもっと知ることがスタートライン。皆さんも、家づくりの前にしっかりと収納計画に取り組んで、素敵なライフスタイルをプランニングしてくださいね!
家づくりアンケート
小島家の例 【家族の「未来」のこと】
- 天井が高くて明るいリビングがいいな
- シーリングファンを付けたい!
- 背の高いキッチン
- 少し深めのシンク
- 素敵な照明が欲しい
- 子どもたちにも個室があれば...
- 子どものおもちゃ類がゴチャゴチャしない家
- リビングで勉強や習い事の練習をさせたい
- キッチンに立っていても、子どもたちの様子を見られるように
- 1階で全部の家事ができるといいな...
- 買い置き食材や調理器具をすっきりとしまいたい
- 5年後、息子は10歳(小5)、娘は8歳(小3)
- 10年後、息子は15歳(高1)、娘は13歳(中2)
- 15年後、息子は20歳(大学3年)、娘は18歳(大学1年)
収納王子コジマジック コメント
実際には夫婦の年齢も含めて、25年後まで書き出しました!こうして改めて書いてみると、家族のライフステージが客観的に見えてくるので、暮らし方や家に必要な機能が、いつ頃変化するのかがよくわかりますよね。
小島家の例 【家族の「現在」のこと】
収納王子コジマジック コメント
これは、家族全員それぞれの、起床・就寝の時間、趣味、大切にしていること・モノなどを書き出しました。起床や就寝の時間は、家族構成によっては間取りの検討の際の重要な要素にもなるので、要チェックですよ!
収納王子コジマジック コメント
衣類や靴、本やカバン、コレクション類など、「たくさんあるモノ」をこの機会にきちんと棚卸し。他には、布団類やスーツケース、お雛様などの「大きなモノ」のチェックも大切です。ミキサーやホットプレート、掃除機などの収納する必要がある「家電」も、しっかりカウントして把握しましょう。このアンケートとは別に、実際の設計段階に入る前にはすべての衣類を種類ごとに数え、ハンガーも種類ごとに数えてリスト化しました。
収納王子コジマジック コメント
子どもの成長に伴って、衣類や靴などはサイズも大きくなり数も増えていきます。
教材類や子どもの趣味のアイテムなども必ず増えます。我が家は大人2人・子ども2人の4人家族ですが、今の段階から大人4人での暮らしを前提に家づくりをプランニングしました。
収納王子コジマジック コメント
妻からは、この他にもびっくりするぐらいたくさんの要望が出てきました(笑)。でも、こうしてアンケートを取って話し合ったからこそ、すごく具体的にその要望が実現できたと思います。「どんな家」「どんな暮らし」のイメージが具体的になってきたら、あとは優先順位を決めていけばOK!