自然との共生:化学物質の管理

DAIKENグループでは化学物質による人や環境に与える影響を最小限に抑えるため、関連法令・規制に則り、適切な管理および排出量削減に取り組んでいます。

PRTR制度対象化学物質の排出量・移動量の削減

PRTR制度により、人の健康や生態系に有害なおそれのある化学物質について、環境(大気、水、土壌)への排出量及び廃棄物に含まれる事業所外への移動量を、事業者自ら把握し届け出を行うよう定められています。DAIKENグループでは、対象となる物質について、排出量・移動量の把握と削減に努めています。

※ PRTR制度(Pollutant Release and Transfer Register、化学物質排出移動量届出制度):「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(通称:PRTR法、化管法)に基づき、事業所から環境中への化学物質の「排出量」および廃棄物等としての事業所外への「移動量」について、事業者が都道府県経由で国に届出する制度。
2023年4月1日より、PRTR制度の対象物質は462物質から515物質となりました。

PRTR制度対象化学物質の取扱量、排出量・移動量の推移報告範囲:国内グループ生産拠点

PRTR対象化学物質の使用量 排出量・移動量の推移

塩化メチレンの使用量の推移報告範囲:国内グループ生産拠点

新規グループ化に伴う使用が発生しましたが、2025年度には0となるよう取り組みを進めています。

塩化メチレンの使用量の推移

2024年度 PRTRデータ

2024年度にDAIKENグループで使用したPRTR制度対象物質のうち、全社で取扱量1t以上の物質の排出量と移動量は下表のとおりです。

PRTR集計結果(kg)報告範囲:国内グループ生産拠点

PRTR対象化学物質 政令
番号
取扱量 環境への排出量 事業所外
への
移動量
大気
排出
水域
排出
土壌
排出
ジクロロメタン 186 5,236 5,236 0 0 0
トルエン 300 1,146 270 0 0 0
フェノール 349 26,112 391 0 0 0
フタル酸ビス(2-エチルヘキセル) 355 31,103 0 0 0 0
ヘキサン 392 2,348 2,104 0 0 0
ホウ素化合物(化合物群衆約物質) 405 498 0 0 0 0
四ホウ酸ナトリウム・10水和物 405 7,655 0 0 0 0
ホルムアルデヒド 411 1,133 0 0 0 0
メチルナフタレン 438 6,364 32 0 0 0
メチレンビス(4,1-フェニレン)=ジイソシアネート 448 194,256 0 0 0 0
アジビン酸・(N-(2-アミノエチル)エタン‐1,2‐ジアミン
又はN,N’-ビス(2-アミノエチル)エタン-1,2-ジアミン)と
2-(クロロメチル)オキシランの重縮合物(化合物群衆約物質)
566 3,424 0 0 0 0
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート 585 263,050 0 0 0 0
エチレングリコールモノブチルエーテル 594 10,070 5,176 0 0 0
シクロヘキサン 629 2,589 2,589 0 0 0
塩化ジデシルジメチルアンモニウム 642 1,488 0 0 0 0
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 693 20,578 0 0 0 0
ヘキサンジヒドラジド 727 12,571 0 0 0 0
メチルイソブチルケトン 737 1,342 1,331 0 0 0

(取扱量の合計が1トン未満の物質については掲載省略)

安全管理の徹底

使用している原材料について、供給元から安全データシート(SDS)を入手、リスクアセスメントおよびリスク低減措置を実施したのち、適切な保管や取り扱い、緊急時の対応等について従業員への周知を行っています。

フロン排出抑制法への対応

2015年4月1日に改正フロン法(フロン排出抑制法)が施行され、フロン類を使用する機器等の点検、漏えい量の把握などの体制を構築し、対応しています。

フロン排出抑制法への対応

第一種特定製品の区分 対象製品の規模 台数
エアコン 7.5kW未満 911
7.5kW以上 50kW未満 38
50kW以上 1
冷凍・冷蔵機器 7.5kW未満 224
7.5kW以上 2
1,176
2024年度のフロン類算定漏えい量 32.9t-CO2

PCB廃棄物の適正管理・処理

低濃度PCB廃棄物も含め、PCB廃棄物は、PCB特措法に基づき、適正に保管管理を行うとともに、廃棄物処理法に従い、処理業者に委託して適正に処理を行っています。