ニュースリリース

林野庁補助事業「令和3年度内装木質化等の効果実証事業」に採択された、当社実証実験が完了 ~「内装木質化等の効果実証事業成果報告会」にて成果を発表~

2022年03月22日

大建工業株式会社(大阪市北区、社長:億田正則)は、昨年8月に林野庁補助事業「令和3年度内装木質化等の効果実証事業」に採択された『シェアオフィスの内装木質化による生産性向上効果等の実証』について、3月18日開催の「内装木質化等の効果実証事業成果報告会」にて、成果報告を行いましたのでお知らせします。

成果報告会での当社発表の様子
成果報告会での当社発表の様子

当社は創業以来、限りある資源の有効活用を通じて、サステイナブルな社会に貢献するため、木材の積極的な活用を推進するとともに、木材の特長を活かした快適な空間づくりを追求しています。その取り組みの1つとして、林野庁の補助事業に採択された『シェアオフィスの内装木質化による生産性向上効果等の実証』を昨年8月にスタートし(2021/9/27リリース発信済み)、株式会社point0が運営する会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi」を活用した実証実験を進めてまいりました。
本実証では、東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 恒次祐子氏との共同研究として、オフィスにおける「内装木質化空間」と「非木質化空間」を比較し、ワーカーの作業生産性や心理・身体面に与える影響について検証を実施。この度、その結果について、3月18日に行われた公益財団法人日本住宅・木材技術センター主催の「内装木質化等の効果実証事業成果報告会」にて発表いたしました。
今後においても、取り組みの成果を製品開発や提案活動に活かしつつ、オフィス市場だけでなく様々な建築物の内装材として木材利用が促進されるよう、取り組みを継続してまいります。

【主な実証実験内容】

昨今、社会全体で働き方改革が推進され、業務効率化やワーカーの健康配慮が重要視されています。また、働き方の多様化によりシェアオフィス等の需要も増加していることから、今回、実際に運営しているシェアオフィスを活用した実証実験を行い、分析を進めました。

実証事業名 『シェアオフィスの内装木質化による生産性向上効果等の実証』
実証目的 無機質なオフィス空間の内装を木質化することで、ワーカーの作業生産性や心理・身体面に与える効果等の検証を行う
実証場所 会員型コワーキングスぺース 「point 0 marunouchi」
実証内容 「木質化」・「非木質化」の違いによる生産性や心理・身体面への影響(実証1)、および個室の予約・利用率の比較やアンケート結果から、内装木質化による選択性への影響(実証2)、を分析する。
実証結果 ワークスペースの内装木質化が、利用者が受ける心理的印象に影響を与えることが確認された。
・木質化個室の方が『また使いたい』との回答が多く、利用意欲の促進が示された。
・木質化する樹種や部位によって、利用者に与える印象が異なることが示された。
(詳細は下記、<参考>を参照)

<参考>実証実験概要

【●実証1 概要】

●実証1-①
(A) 非木質化 「壁:白色クロス、床:緑色カーペット」
(B) 木質化  「壁と床:オーク突板
(C) 木質化  「壁と床:ウォールナット突板
上記3室を用いて、被験者に個室内での作業性や印象評価を実施。(図1)

実証1-①のイメージ
図1:(A)非木質化ブース(B)全面オークの木質化ブース
(C)全面ウォールナットの木質化ブース

●実証1-②
(D) 非木質化 「壁:白色クロス、床:緑色カーペット」
(E) 木質化 「壁正面と床:オーク突板、壁左右:白クロス」
(F) 木質化 「壁左右と床:オーク突板、壁正面:白クロス」
上記3室を用いて、実証1-①と同様の方法で実証。(図2)

実証1-②のイメージ
図2:(D)非木質化ブース(E)正面オークの木質化ブース
(F)左右面オークの木質化ブース

※壁材:『グラビオUS』、床材:『コミュニケーション タフ FW』を使用。

結果概要

●実証1-①
・被験者の9%が(A)、41%が(B)、50%が(C)を「最も使用したい」と回答。
  →木質化により利用意欲が促進された。
・内装を木質化することにより、“あたたかい、自然な、重厚な、鎮静的な”印象が向上すること示された。
・ウォールナットの木質化では“高級な”、“フォーマルな”等、オークの木質化では“カジュアルな”、“アイデアがわく”等の印象が高いなど、樹種により与える印象が異なることが示唆され、仕事の効率に関する印象にも影響を与える可能性がある。
・ウォールナットの木質化では、だるさ感やぼやけ感などの主観的疲労感が軽減される可能性が示唆された。

●実証1-②
・被験者の14%が(D)、23%が(E)、63%が(F)を「最も使用したい」と回答。
  →木質化により利用意欲が促進された。正面と左右の比較では左右を木質化した個室が多く選択された。
・木質化の配置により印象が異なり、個室(F)では、木質化前よりも“重厚な”印象が得られることが示唆された。

【●実証2 概要】

実証1-①、②にて木質化した各個室について、木質化以前と木質化後のシェアオフィス利用者による個室の利用率の比較や利用者アンケートにより、内装木質化によるワーカーの利用意欲への影響を分析した。

結果概要

・シェアオフィスの個室全体の利用人数に対する、「内装木質化した個室の利用人数」の割合が木質化後に増加。内装を木質化することにより、ワーカーによる利用意欲が促進される可能性が示された。

※ここに掲載されている情報は発表時のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。