ニュースリリース

「セルロースナノファイバー技術を利用した内装建材の開発」がNEDOの助成事業に採択

2020年09月04日

大建工業株式会社(大阪市北区、社長:億田正則)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」)が公募した助成事業 「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー (以下、「CNF」) 関連技術開発」 において、利昌工業株式会社(大阪市北区、社長:利倉幹央)を共同提案者として「CNFを利用した住宅・非住宅用内装建材の開発」を提案し、採択されましたのでお知らせいたします。
尚、助成期間は2023年2月28日までとなります。

※利昌工業(株):〈事業概要〉電子材料・電気絶縁材料・工業用材料等の製造・販売など、〈資本金〉450M、〈従業員〉約1000名
          http://www.risho.co.jp/kaisha/brief_introduction/index.html(ホームページ)

【セルロースナノファイバー(CNF)とは】

木材などから抽出される細胞壁主成分の一種であるセルロースを、幅15ナノメートル程度(ナノメートルは100万分の1ミリ)にまで細くした繊維がCNFです。繊維素材として結晶化しやすく、軽量・高強度・高弾性率など多くの利点があります。CNFの利用は、間伐材などの森林資源や、産業廃棄物を含むさまざまな植物資源の有効活用につながることから、持続型資源として注目されています。

CNFイメージ画像

【背景・目的】

CO2排出量の増大が進み、世界的な温暖化問題に直面している中、環境負荷が低く、優れた強度特性を持つCNFは、自動車や家電等の多分野において、樹脂やゴムなどの他素材に添加する原料として積極的な用途開発が進んでいます。一方、CNF原料価格は、1kgあたり数千~数万円と非常に高価であることから、市場を拡大するには幅広い用途開発とともに、さらなるコストダウンが切望されています。
当社においても、生産技術面もさることながら、コスト面での折り合いが大きなハードルとなり、CNF活用に向けた本格的な検討には至っておりませんでした。そのような中、今回の共同提案者である利昌工業(株)が、比較的安価なCNFを主原料とした成形体を製造する技術を開発中であることから、2社連携による住宅・非住宅向け建材の共同開発を進めることが、CNF市場における新たな用途展開につながり、また、当社においては従来と同程度の価格を維持しつつ高強度で軽量化した、新しい価値を持つ建材の創出につながるものと判断しました。
そこで今回、共同開発のさらなる推進を目的に、NEDOが公募した助成事業「炭素循環社会に貢献するCNF関連技術開発」に対し、利昌工業(株)との共同提案を実施した結果、「量産効果が期待されるCNF利用技術の開発に係る取り組み」として採択され、助成を受ける運びとなりました。
CNFの成形体を建材に活用できれば、他素材に数%程度を添加するこれまでの一般的な活用方法以上に、大量のCNF需要が創出され、将来的なコストダウンが見込めます。また、建材製造時や資材運搬ならびに施工時を含めた製品ライフサイクル全体でのCO2排出量の総合的な削減も期待できます。
今後、約2年半を目処として助成金を活用した2社連携による研究開発に取り組み、CNFの特長を活かした軽量かつ高強度な建材製品の量産を目指してまいります。

【NEDO助成事業について】

助成事業プロジェクト名 「炭素循環社会に貢献するセルロースナノファイバー関連技術開発」
実施期間 2020年度~2024年度 (予定)
研究開発項目 1.革新的CNF製造プロセス技術の開発
2.量産効果が期待されるCNF利用技術の開発
3.多様な製品用途に対応した有害性評価手法の開発と安全性評価

【助成事業に採択された研究開発テーマ】

■<採択テーマの名称>

『セルロースナノファイバー技術を利用した住宅・非住宅用内装建材の開発』

■<研究開発の概要・目的>

CNFを主成分とした、軽量で高強度のCNF成形体を用い、高品質・高付加価値の内装建材を開発し、実証評価を行う。室内用ドアをはじめ床材や壁材など、内装建材分野における新規用途の開拓により、CNFの大量需要を創出するとともに、建材製造時や資材運搬ならびに施工時を含めたCO2排出量の総合的な削減を目的とする。

イメージ画像
CNFイメージ画像

■<研究体制>

  • 事業代表者:「大建工業(株)」は、利昌工業(株)が製造したCNF成形体を構成部材とした「室内ドア、床材、壁材」などの内装建材を設計・評価し、実装検証を行う。
  • 共同提案者:「利昌工業(株)」は、これまでの製造技術やノウハウを活かし、CNFのみ、もしくはCNFを主成分としたCNF成形体、複合体の製造・成形加工技術の開発を行う。
  • 本事業の中で、秋田県立大学木材高度加工研究所、筑波大学大学院生命環境科学研究科とそれぞれ共同研究を行い、基礎的な研究も推進する。

■<助成期間>

2020年9月 ~ 2023年2月28日

■<研究開発予算>

助成金を含めた事業費総額:2.8億円 (尚、助成金交付額は非公開となります)

当社は、中期経営計画にて「事業活動を通じた社会課題の解決」を方針に掲げております。この度のCNFを利用した建材製品の社会実装やCNF市場の拡大を目指す取り組みなどを通して、今後においても引き続き、SDGs(持続可能な開発目標)の課題解決に貢献する研究開発活動を進めてまいります。

【事業内容に関するお問い合わせ先】

大建工業株式会社「R&Dセンター」 086-264-5671