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産学連携プロジェクト[大建工業]×[日本音響エンジニアリング]×[武蔵野美術大学]

~ <豊かな音環境づくり>を目指した共同研究をスタート ~

大建工業株式会社(大阪市北区、社長:億田正則)は、本年7月、日本音響エンジニアリング株式会社(東京都墨田区、社長:山梨忠志)、および武蔵野美術大学(東京都小平市、学長:長澤忠徳)ソーシャルクリエイティブ研究所と、快適音空間の一般化や新規需要の創出などを目的とした実験・研究に関する契約を締結し、豊かな音環境づくりを目指した共同研究をスタートさせましたので、お知らせいたします。

産学連携イメージ

【プロジェクト発足の背景・経緯】

外部などから入ってくるざわざわとした雑音や残響音、話し声が聞き取りにくい環境等は心的疲労に影響しやすく、快適な生活空間を作り出す上で、音環境を整えることはとても重要な要素です。しかしながら「音の不具合」は目に見えないため潜在化されやすく、快適な音環境へのニーズが広く一般に顕在化するにはまだまだ時間を要する状況です。そのような中、昨今の新型コロナ禍を背景に、働き方や生活スタイルは急速に変化し、在宅勤務やオンラインを日常的に活用するスタイルが普及したことで、音環境に関心を持つ方々が急増しています。

一方、音響市場において、今回、共同研究をスタートする3社は、従来からそれぞれの強みを活かして快適な音環境の普及に向けた活動を進めておりました。当社は長年の建築音響製品の研究開発・製造・販売により、幅広い販売チャネルと材料調達力を持ち合わせており、「日本音響エンジニアリング」は音響測定や評価、設計技術を強みに音響空間エンジニアリング事業を得意分野としています。また、「武蔵野美術大学」は、ソーシャルクリエイティブ研究所にて市場マーケティングをはじめ、優れたデザイン空間の社会実装に向けた幅広い研究活動を行っています。
そしてこの度、これまでに音響協会の活動や建材デザインの分野で個々に接点を持っていた3社が情報交換を進める中で、音環境の重要性をより訴求するにはベクトルを共にする3社で連携を図り、力強い推進力を発揮することが重要であるとの思いが一致し、産学連携プロジェクトへの取り組みへと進展させることといたしました。
今後3年間を目処に、これまで培ってきた各社の知見やリソースを相互に活用し、コロナ禍における今だからこそ求められる豊かな音環境を生み出すための効率的な研究開発・共同実験を進めてまいります。また同時に、「豊かな音環境」や「新しいサウンドデザイン」の理解、浸透に向けた啓蒙活動にも取り組んでまいります。

音響パッケージブース イメージ図

音響パッケージブース イメージ図

【産学連携プロジェクト概要】

■<テーマ>

公共施設や住宅等、身近な空間における豊かな音環境構築とデザインの共同開発研究

■<目的>

価値向上による快適音空間の一般化、新規需要の創出、建築音響関連製品のさらなる普及

■<活動内容>

1、関係者による連絡会、および検討会を都度実施。
2、音環境の構築のための研究会、シンポジウムの開催。
3、アコースティックデザインフォーラム〈※〉等での成果発表。

〈※〉年3回程度、首都圏で不定期に開催する「音に関心のある方々の有志会合」。参加企業・団体・個人は業界を問わず、異業種交流の場となっています。

■<期間>

2020年7月~ 3年間を目処とする(年度更新を基本とし、都度更新検討を行う)

■<共同研究について>

3社の知見を持ち寄りつつ、それぞれの強みを活かした共同研究や共同実験に取り組み、まずはリモート配信者と視聴者(受信者)双方にとっての心地よさや臨場感、伝達力などの視点から、現状の音環境の実態を計測・評価して可視化します。その後、誰もが使いやすく快適な音響空間を実現する「音響パッケージブース」の製品化に向けて連携を進めます。

■<成果物イメージ>

テレワークやリモート配信が快適に行える空間として少人数での利用を想定した「音響パッケージブース」の製品化を目指します。将来的には、様々なイベントをはじめ、会議やセミナー、学校授業なども行える比較的大型のパッケージ空間や、個人利用を目的とするモバイルスタジオなどへの展開も検討いたします。

音響パッケージブース イメージ

快適な音響空間を実現する
「音響パッケージブース」 イメージ図

【当社としての取り組み】

本プロジェクトで得た成果について、当社が2017年より販売している、国産木材を有効利用した木質化空間パッケージ「ウッドキューブ」のバリエーション展開に活用することも想定しております。国策により利用促進が求められている国産木材・地域木材の積極的な活用にもつながる提案活動を進めてまいります。

【製品に関するお問い合わせ先】

大建工業株式会社 市場開発部 03-6271-7873

【ご参考:木質化空間「ウッドキューブ」】

公共施設や商業施設向けに当社が2017年より販売している、国産木材・地域木材を活用したユニット型の木質化空間パッケージです。建築躯体に固定する大掛かりな工事を必要としないため、短工期かつ低コストで設置でき、国策により利用促進が求められている国産木材・地域木材の活用にも貢献できる製品です。木材で構成された立方体を基本構造として、床、壁、照明などの部材を自由な発想で組み合わせることができるため、お客様のニーズに合わせた多彩な用途展開が可能です。

ウッドキューブ構成図
イメージ図:高齢者施設内の「小上がりスペース」

イメージ図:高齢者施設内の「小上がりスペース」

イメージ図:商業施設内キッズスペースの「木育ひろば」

イメージ図:商業施設内キッズスペースの「木育ひろば」

※ここに掲載されている情報は発表時のものであり、ご覧になられている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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