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エコ事業の新用途展開として土木資材分野に参入

土壌改良材「DWファイバー」を発売~国土防災技術との共同開発で国産木材の新たな活用方法を提案~

大建工業株式会社(本社:大阪市北区、社長:億田 正則)は、主力のエコ事業における新たな用途展開として、国土防災技術株式会社(本社:東京都港区、社長:辻 裕)と共同開発した土壌改良材「DWファイバー」を新たに発売し、5月15日より提案を開始いたします。

 今回発売した「DWファイバー」は、国産の木材チップを解繊処理し、植物の生育促進効果のあるフルボ酸※を添加した土壌改良材です。防風林の客土形成、斜面の吹き付け緑化などの土木工事を行う自治体や工事業者の方々に提案を進めてまいります。

※フルボ酸とは
元来、森林や土壌の中に存在する腐植酸の一つ。植物の光合成を活性化し、生成促進に効果があります。国土防災技術株式会社がフルボ酸の人工生成技術に関する特許を取得しています。

DWファイバー

使用後の緑化イメージ

■背景及び目的

当社は、1945年に木材加工業から創業した歴史をもち、今回発売する「DWファイバー」を開発したエコ事業の中核拠点である岡山工場では、1958年より間伐材、解体古材、林地残材などの木材チップを有効活用した板材「インシュレーションボード」を製造するなど、木質資源を有効活用する事業を運営しております。このインシュレーションボードは、主に畳の芯材に使われるなど、住宅等の建築資材として利用されております。さらに同じく木質繊維を活用した「MDF」、木質資源以外の鉱物質の未利用資源であるロックウールや火山灰を有効活用した「ダイロートン」、「ダイライト」といった製品と合わせ、「エコ事業」としてセグメントし、当社の主力3事業の一つと位置付けております。
 また、2025年を見据えて策定した長期ビジョン「GP25」において、「限りある資源の有効活用を通じてサステイナブルな社会の実現に貢献する」を存在意義・志の一つとして再定義するとともに、本ビジョン実現に向け2016年度からスタートした3ヵ年の中期経営計画「GP25 1st Stage」の基本方針として改めて「国産材活用の積極推進」を、重点施策として「木材の総合利用」を掲げ、エコ事業のさらなる拡大に向けた新たな用途展開を図るべく、その可能性について検討を進めてまいりました。
 このたび国土防災技術株式会社と共同で開発した「DWファイバー」の発売は、国産木材を活用したエコ事業の新たな用途展開です。これまでの住宅などの建築資材への利用用途にとどまらず、「土木資材分野」への新たな事業展開として、防風林の客土形成や斜面の吹き付け緑化などの土木工事を行う自治体や、工事業者の方々に提案を進めてまいります。
 なお、「DWファイバー」の製造にあたっては、2016年11月に鳥取県日南町、日南町森林組合、地元LVL製造メーカーの株式会社オロチとの4者で立ち上げた『日南町「木材総合カスケード利用」事業化検討プロジェクト』による第一弾の事業化案件として、日南町森林組合が切り出した木材から株式会社オロチがLVLを製造する際に発生する端材を有効活用した日南町産の木材チップを使用いたします。

■「DWファイバー」の特長

1.「フルボ酸」により植物の生育を促進

原材料となる木質繊維に植物の光合成を活性化する効果のあるフルボ酸を混合しているため、植物の生育を促進します。

2.優れた通水・保水性

木質資源をランダムな繊維構造に形成しているため、高い通水・保水性能を発揮します。また、嵩(かさ)密度が低く空気を多く含むため、地温の変化を抑制するなど、植物が生育しやすい土壌環境づくりに役立ちます。

3.資源の有効活用・環境負荷が少ない

国策として利用促進が求められている国産木材の間伐材、林地残材、河川木などを利用しており、資源を有効に活用することができます。また、100%バージン木材の繊維を使用していることから、土の中で分解・土壌化するため環境負荷を抑えながらご利用いただけます。

■「DWファイバー」の製品仕様

原材料 バージン木材(バーク・葉を含む)
※建築廃材不使用、樹種は限定しない
外観 不均一な繊維状
嵩密度 350kg/m3未満
荷姿 1,000 L フレコン袋入り

<参考資料>

※ここに掲載されている情報は発表時のものであり、ご覧になられている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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