サーバールームとは?
知っておきたい!設置する上で重要な5つのポイント

サーバールームとは、サーバーやネットワーク機器などを設置する専用スペースです。重要な機器や情報が保管されている場所なので、新たに設置する際は場所の確保や設備の導入、セキュリティ対策などさまざまな準備をしなくてはいけません。今回は、サーバールームとは何かを踏まえ、設置時の重要なポイントやおすすめの設備を紹介します。
目次
サーバールームとは?
サーバールームとは、企業や組織の情報を管理するサーバーを
運用・管理しているスペースです
サーバールームとは、企業や組織が保有するデータなどの情報を管理するサーバーが置いてあるスペースのことです。そもそもサーバーとは、インターネットを通じて受け取った情報を処理して送ったり保存したりするコンピュータのことを指します。
大事な情報をサーバーで保管や運用をするため、サーバールームは企業のITシステム全体を支える心臓部ともいえ、安定した運用環境を確保するために、徹底した空調管理やセキュリティ対策が施されています。
サーバールームが必要な理由
- 一元的にデータ管理できるため、情報漏洩を防げるから
- システム障害などの発生時に、迅速に対応できるから
- 空調設備や電源供給などを最適化する設備を整えられ、効率的な運用が実現できるから
サーバールームは、データ管理やセキュリティ対策において欠かせない場所です。サーバールームを設けることで、空調管理や電気供給の安定化、電磁ノイズなどのトラブル防止や災害対策にも役立ちます。
デジタルインフラの安定性は企業の競争力に直結するといっても過言ではなく、情報漏洩などのリスク管理の面でも重要な存在です。ITインフラの安全性を高めることで、ビジネスの継続性が確保されます。
サーバールームを設置するうえで重要な5つのポイント
重要なポイント | 理由 |
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設置場所 |
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空調設備 |
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セキュリティ対策 |
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停電や地震対策 |
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保守・運用の手間 |
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サーバールームを設置するにあたって、上記5つのポイントをしっかりと考えることが重要です。詳しく解説していきます。
設置場所
- 【設置場所を考える際のポイント】
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- 建物内で、外部の影響を受けにくい場所に設置する
- 外部の人が近づけない場所に設置する
- 水道設備や危険物保管場所から遠ざける
- 出入り口は一箇所になるようにする
サーバールームの設置場所は、運用効率に直接影響を与えます。適切な設置場所を選ぶことは、メンテナンスの手間を軽減し、長期的なコスト削減につながります。
メンテナンスや万が一のトラブル発生時にアクセスしやすい場所であり、かつ外部環境の影響を受けにくい場所を選びましょう。水道設備や危険物保管場所が建物内にある場合は、そうした設備から遠ざけることもポイントです。
空調設備
- 【空調設備を選ぶ際のポイント】
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- サーバールーム全体に送風でき、効率的な排熱ができる空調を選ぶ
- 冷却効率を高める設計や最新技術の導入有無を確認する
サーバールームは空調管理がポイントです。温度や湿度が規定値を超えてしまうと機器に損傷が発生したり、結露が発生してサーバーが故障してしまったりするリスクが生じます。そのため、サーバールームの空調設備には惜しまずコストをかけましょう。
ひと口に空調設備といってもさまざまなものがありますが、冷却効率を高める設計が施されていたり、最新技術が導入されていたりする空調設備を導入できると安心です。
セキュリティ対策
【セキュリティ対策の具体的な例】
- ◼︎物理的な対策
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- 耐火性や耐震性を重視する
- 入退室管理システムを導入する
- 出入り口や重要エリアには監視カメラを設置する
- ◼︎ネットワーク的な対策
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- 直接的なアクセスを制限する
- 不要なトラフィックを監視・検知する侵入検知システムを導入する
- 定期的にセキュリティをアップデートする
サーバールームには、企業や組織の情報が集約されているため、セキュリティ対策が非常に重要です。セキュリティが脆弱だと情報漏洩やサイバー攻撃が発生するリスクが高まり、企業の信頼を損ねる事態になる恐れがあります。
サーバールームには物理的なセキュリティ対策とネットワークセキュリティ対策のどちらも不可欠です。2つの対策を徹底することで、サーバールーム全体の安全性を高められます。
停電や地震対策
【停電や地震対策の具体例】
- ■停電対策
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- 無停電電源装置(UPS)やバックアップ発電機の導入
- 自家発電設備の導入
- 電源系統の冗長化
- ■地震対策
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- サーバールームの耐震設計
- サーバーラックの固定
- 重要な機器への免震装置の導入
停電や地震といった自然災害に対する対策も、サーバールームの運用には欠かせません。
停電対策としては、無停電電源装置(UPS)やバックアップ発電機を導入することで電力供給の途絶を防ぐことができます。サーバールームの規模が大きい場合には、万が一の場合に備えて自家発電設備もあるとよいでしょう。
地震対策としては、サーバーラックの固定やサーバールーム自体の耐震設計が必要です。二次災害を防ぐためにも、サーバールームを火気施設や水道設備などから離れた場所に設置するようにしましょう。
保守・運用の手間
- 【保守・運用で重要なポイント】
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- 日常的かつ定期的なメンテナンスを行う
- 障害発生時の対応手順を明確にする
- 最新の管理ツールや監視システムを活用する
- 定期的にデータのバックアップを行う
- サーバールームの運用担当者を決める
サーバールームを効率的に保守・運用をするには、日常的なメンテナンスが不可欠です。定期的に点検や清掃を行ってトラブルの元を除去し、機器の状態を常に最適に保ちましょう。
保守・運用を全て人の手で行うのは工数・労力的に難しく、見落としが発生する可能性もあります。保守・運用の効率や正確性を高めるためにも、最新の管理ツールや監視システムの活用がおすすめです。人力では発見が難しい異常を早期に見つけ、トラブルを未然に防げるでしょう。
サーバールーム用システム天井をおすすめする5つの理由
サーバールームには、サーバールーム用システム天井がおすすめです。その5つの理由を詳しく紹介します。
天井吊り仕様で空調効率アップを実現

サーバールーム内は、徹底した温度管理が必要です。サーバールーム用システム天井なら、冷気の通り道を邪魔しない配置を実現し、効率的な空調を可能とします。
サーバールーム用システム天井は、通信系ケーブルを天井ラックに配置するため、床下からの冷気が循環しやすく、サーバールームを安定的に温度管理できます。機器の過熱を防ぐことで、安定した運用とコストの削減につながります。
アルミフレームなのでウィスカ対策が万全

ウィスカとは、主に錫(すず)や亜鉛メッキなどの金属表面に自然発生する微細な結晶を指します。電子機器の故障の原因となるため、対策が必須です。しかし、ウィスカは発生メカニズムが解明されておらず、具体的な対処が難しいとされています。そのため、そもそもウィスカを発生させない材質の内部建材を使用することが確実な対策です。
サーバールーム用システム天井はウィスカが発生しないアルミフレームを使用しています。ウィスカの発生を抑えられるため、メンテナンスが簡便となり、長期的に安定した運用を可能です。
耐震ブレースで地震による天井の損傷を防止

地震をはじめとした、自然災害対策もサーバールームの設計において欠かせません。
サーバールーム用システム天井は高強度フレームと耐震ブレースにより、耐震性能に優れている点が特徴です。高強度フレームは、試験でもその強度の確認がされています。さらに、天井と壁の衝突を防ぐ構造となっており、機器の損傷を防ぎます。
耐荷重300Kgのメインフレームで保守点検しやすい配置が可能

サーバールーム用システム天井のフレームには高強度タイプの製品があり、ケーブルラック一か所あたりの吊り下げ荷重は約300kgです。耐震性能だけでなく、耐荷重性能も優れています。
メインフレームの溝を利用すると、配線や機器の配置が容易になります。防犯カメラの吊り下げも可能であり、セキュリティ対策にも役立ちます。
フレキシブルに吊り下げられるからレイアウト変更が容易

ケーブルラックのレイアウト変更がスムーズに行える点も、サーバールーム用システム天井がおすすめの理由の1つです。レイアウト変更のために、天井を解体する必要がありません。
ラックごとにケーブルの種類を分けられるため、管理やメンテナンスの効率化に役立ちます。メンテナンスのしやすい配置にできるだけでなく、サーバーを増設した場合にも柔軟に対応できます。
配置を自由に変更できるため、長期的な運用を見越した設計ができ、管理やメンテナンスにかかるコストの削減にも有効です。
サーバールームに関するよくある質問
ここでは、サーバールームに関するよくある質問にお答えします。サーバールームの設置やリニューアルを検討している方は参考にしてください。
Q. サーバールームの設置は必須ですか?
A. 事業や必要なITシステムの規模、扱うデータによってはサーバールームの設置が必須です。
企業内でサーバーやネットワーク機器を設置して管理・運用したり、大規模なITシステムの運用で多数のサーバーやネットワーク機器を設置したりする必要がある場合には、サーバールームの設置が必要です。
機密性の高いデータを扱う場合やシステム稼働の安定性が求められる場合には、必ずサーバールームを設置しましょう。
Q. サーバールームのメリットはなんですか?
A. サーバー・ネットワーク機器の安定的な稼働と高度なセキュリティが確保できる点です。
IT機器の安定的な稼働に必要な環境を整備できるため、サーバーや機器の過熱リスクを回避したり、データの送受信における高速レスポンスを可能にしたりします。また、物理的にアクセスを制限でき、社内でも高度なセキュリティを確保できます。
Q. サーバールームのデメリットはなんですか?
A. 設置にコストがかかる、また運用・管理の手間がかかる点です。
サーバールームは耐震設計や空調設備、セキュリティ対策が必要なため、設置に多大なコストがかかります。さらに、運用・管理には専門的な知識やスキル、定期的なメンテナンスが必要であるため、別途リソースを確保しなければなりません。
サーバールームはITシステムの中枢となる重要な設備!
サーバールームは、企業・組織のITシステムの中枢を担う重要なスペースです。データの保管・送受信を行うサーバーやネットワーク機器を設置するため、適切な環境を構築する必要があります。
サーバールームを設置する際は、設置場所の工夫や高度な空調設備の導入、徹底したセキュリティ対策や停電・地震対策が欠かせません。とくに、発生頻度が少なくない地震に関しては、二次災害も踏まえた徹底した対策をするようにしましょう。
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※ここに掲載されている情報は2025年02月28日時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。