ウィスカ対策はなぜ重要?
発生原因や影響・サーバールームにおすすめの建材を解説

ウィスカとは、金属表面に生じる目には見えない微小の結晶です。ウィスカが発生すると電子機器が故障したり、最悪のケースでは火災を引き起こしたりするリスクがあります。電子機器や配線が密集するサーバールームでは、とくにウィスカ対策が重要です。今回はウィスカの特徴や対策が重要な理由、発生原因や具体的な対策をご紹介します。

目次

ウィスカとは?対策すべき理由

ウィスカとは?対策すべき理由

ウィスカとは、金属表面に自然に生成される針のように細長い結晶を指します。長さは10μm〜数mmと非常に小さい物質であり、肉眼での確認が難しい点が特徴です。

とくに、金属表面に錫(すず)や亜鉛のメッキ加工を施している場合、時間の経過とともにウィスカが発生しやすくなります。金属の内部・外部応力による影響や金属化合物の拡散、室温や湿度といった環境影響によってウィスカの発生・成長が促進されます。

ウィスカ対策が重要な理由

  • 電子機器のショートや接触不良の原因になるから
  • 電子機器を故障させる可能性があるから
  • 最悪の場合、火災を招く恐れもあるから

ウィスカ対策を怠ると、電子機器の内部に入り込みショートや接触不良を起こす危険性があります。ウィスカが原因で回路がショートすると、機器の故障や火災などの事故、故障に伴うデータの破損や消失を招くリスクが増加します。

電子機器だけでなく、人に影響を及ぼす可能性があるため、適切な対策が必須です。とくに、多くの機器を設置するサーバールームなどでは、ウィスカ対策が重要となります。

ウィスカが発生する主な原因

  • 金属の内部・外部応力による影響
  • 金属化合物の拡散による影響
  • ガルバニック腐食による影響 など

上記のような影響が、ウィスカが発生する主な原因として考えられています。しかし、根本的な仕組みはまだ解明されておらず、具体的な発生原因はわかっていません。

上記以外にも、温度や圧力などの環境要因がウィスカの発生・成長に影響するとも考えられています。

このようにウィスカは発生のメカニズムが未知であり、さまざまな原因が考えられます。それゆえ、原因の特定が難しく、本当はウィスカが原因で起こったトラブルであっても、一過性の障害として処理されてしまうケースも少なくありません。

ウィスカの発生を防ぐための2つの対策

ウィスカの発生を防ぐための2つの対策

発生原因の特定が難しいため、ウィスカ対策として具体的に何をすればいいのかわからないという方も多いでしょう。上記の方法なら、ウィスカの発生防止に有効とされています。

ウィスカが発生しない材質で内装下地の表面処理を行う

  • 溶融亜鉛メッキ
  • ニッケルメッキ
  • 銅メッキ
  • 熱処理を行う など

ウィスカの発生を抑制するには、内装下地に適切な表面処理を施すのが効果的です。

ウィスカは錫(すず)や亜鉛メッキといった材質に発生しやすい特性があります。すでにウィスカが発生しやすい材質を使用してしまった場合には、ウィスカが発生しにくい材質で内装下地の表面処理を施すことでウィスカの発生を防げるでしょう。

たとえば、ウィスカの抑制に効果的なニッケルメッキや銅メッキなどを下地の表面に施すことでウィスカの成長を抑えられます。また、メッキの上から150°の熱処理を30分から1時間程度行う方法もウィスカ対策として効果的です。

ウィスカが発生しない材質の内装建材を選ぶ

ウィスカが発生しない材質を内装建材に選ぶ方法もあります。たとえば、アルミの内装部材ならウィスカの成長を抑制できます。

電子機器を設置するサーバールームにおいては、アルミ製の部材を選ぶとウィスカ対策として有効です。とくに、天井は照明や空調設備があり、ウィスカの発生源となりやすい場所の1つとされています。

より効果的にウィスカ対策をするなら、天井のほか、壁材や床材にもウィスカが発生しない材質の建材を選ぶとよいでしょう。

ウィスカ対策も万全!DAIKENの「サーバールーム用システム天井」

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【サーバールーム用システム天井】の6つの魅力

  • さまざまな機器を直吊り可能
  • 工期短縮
  • 地震に強い
  • 建築コストの削減
  • レイアウト変更が容易
  • BIM対応、ウィスカ対策

DAIKENの「サーバールーム用システム天井」は、高い耐荷重性能と優れた耐震性能を兼ね備えたシステム天井です。

耐荷重は最大300kg/m(※)。3連ケーブルラックも吊り下げ可能です。縦横自由に吊り下げ可能なため、レイアウト変更もフレキシブルに対応でき、さらにウィスカ対策としても活躍してくれます。

耐震性能も備えているため、安心してサーバーの維持管理をすることができるシステム天井です。

※個別の検討により、300kg/m以上の対応が可能な場合がございますので、ご相談ください。

ウィスカ対策は電子機器の故障や火災などの事故を防ぐために重要!

ウィスカは具体的な発生原因が解明されておらず、対策が難しいものです。しかし、錫(すず)や亜鉛メッキといったウィスカが発生しやすい材質はわかっています。材質の選定はよく吟味してウィスカ対策をするようにしましょう。

とくにサーバールームでは、機器の故障やショートによるデータ消失といったトラブルを防ぐため、ウィスカ対策が欠かせません。最悪のケースでは火災に発展する恐れもあるため、ウィスカ対策を軽視せず、しっかり取り組みましょう。

DAIKENは公共商業施設向けに「サーバールーム用システム天井」を提供しています。レイアウト変更もフレキシブルにできるアルミグリッド型のシステム天井のフレームは、ウィスカ対策に適したアルミを使用。高強度で耐荷重性能や耐震性能も備えている「サーバールーム用システム天井」が気になる方はぜひ一度お気軽にお問合せください。

※ここに掲載されている情報は2025年02月28日時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。