”ふかし壁”で実現！ハッと目を引くおしゃれな空間作り

高級感のあるリゾートホテルのような意匠を凝らした空間に憧れる方は多いでしょう。特に間接照明の光が当たった壁面には、表面の凸凹に立体感のある美しい陰影が生まれ、部屋の雰囲気を華やかな格調高いものにしてくれます。
こうしたホテルライクな内装をマンションでも実現できるとしたら、お部屋作りはもっとおしゃれで楽しいものになるのではないでしょうか。

通常、マンションの部屋には白色のクロス（壁紙）が張ってあり、どの部屋を見ても同じような印象を受けます。空間づくりとしては定番ですが、個性的な表現をしたい場合や、インテリアにこだわる方にとっては、今ひとつ物足りないかもしれません。
そこで、ワンランク上の部屋を目指す方に、リノベーションのご提案です。クロスを張り替えたり、ウォールステッカーを張ったりするのも、雰囲気を変えるのに効果的ですが、思い切って「ふかし壁」で壁のデザインや、空間のイメージチェンジを楽しんでみませんか。

“ふかす”というのは壁の仕上げ面を前に出すことを指す建築用語で、漢字では“付加す”と書きます。建築業界では既存の壁面前に木材等で下地を組んだり、パネル状の建材を張ったりして、壁面のラインを前に出した施工を「ふかし壁」と呼びます。つまり、シンプルにいうと本来の壁より手前に壁をもう1枚付け足し、それによって生まれた厚みを利用して意匠性を高めることなのです。

ふかし壁を設けると奥行きのあるデザインができるため、ライティングで陰影を強調することで空間の面白みがグッと増すのです。

装飾性が高く、おしゃれな部屋作りに最適なふかし壁。リフォームで取り入れてみたい、と感じたら、まずはそのメリット・デメリットを把握するのも大切です。

●ふかし壁のメリット4つ
・空間にメリハリが生まれておしゃれに見える
ふかし壁がもたらす最大のメリットは、お部屋に立体感や奥行きを出し、おしゃれな空間にできることです。フラットな壁紙と比べても、異素材を取り入れた場合は、空間の面白みがグッと増します。

・間接照明を合わせたコーディネートが可能
厚みのあるふかし壁には、照明をプラスすることもできます。間接照明によって視線を壁面に誘導できるので、お気に入りのアートや雑貨を美しく演出することも可能です。光線の当たり方によって立体的な壁面が際立ち、その空間をドラマチックな雰囲気に変えてくれます。

・配線が隠せる
壁面の厚みを利用すると、テレビ裏面の配線なども隠すことができます。雑多に見えがちな配線を隠すことで生活感が払拭でき、すっきりと洗練された空間が演出できます。特にテレビを壁面にかけるような場合、照明と合わせてアレンジするのも昨今では人気の手法です。

・空間の目隠しや収納スペース、飾り棚にも使える
ふかし壁の厚みにはニッチな収納スペースや、飾り棚として楽しめるメリットもあります。お気に入りのアートや雑貨を飾れば、暮らしの満足度もグッと高まります。

ふかし壁は装飾性に優れているだけでなく、厚みを便利に活用できる利点もあります。間接照明や異素材を上手に合わせれば、オリジナリティ溢れるスペースを作ることも可能です。

●ふかし壁のデメリット3つ
おしゃれな部屋づくりに有効なふかし壁ですが、もちろんデメリットもないわけではありません。それを事前に理解しておけば、後悔のないリフォームができるでしょう。

・厚みの分だけ部屋が狭くなる
既存の壁に付け足す「ふかし壁」は、物理的にお部屋を狭くします。目視ではあまり感じませんが、お部屋のスペースや選ぶデザインによっては圧迫感を覚える方もいるかもしれません。

・コストがかかる
追加で壁を作るため、材料費や施工費がかかることは避けられません。また、間取りによってはコンセントの移動なども発生するため、詳細を施工業者にしっかりと確認しておくことも大切です。

・家具の配置を事前に考えておく必要がある
視線を集めやすく装飾性もあるふかし壁。そんなふかし壁の前に大きな家具などを置くと、せっかくの魅力が半減することも考えられます。そのためリフォームを計画する際には、ある程度のレイアウトや空間のバランスなど、配慮が必要な点があることも覚えておくといいでしょう。

空間のイメージを変える方法としては、クロスの張り替えがお手軽です。しかしながら、クロスのみでは空間に深みを与える立体感や質感、そこから生まれる陰影などを表現するのは難しいでしょう。

こうしたお悩みを解決するのが「ふかし壁」の活用ですが、設置するには壁を取り付けるための工事が必須となります。ふかし壁には様々なデザインのものがあり、間取りや見せようとするイメージによって選ぶことができます。

●様々なふかし壁のデザイン

一口にふかし壁とひと言っても、デザインは様々。例えば「横通し型」はテレビやアートを壁掛けにしたり、「門型」や「額縁型」は照明と合わせたりして取り入れるのが一般的です。

そんな「ふかし壁」をよりおしゃれに見せるのが、美しい色や高級感をまとった壁材。DAIKENではデザイン性と機能性の高さを備えたおしゃれな部屋づくりに最適の壁材を豊富に取り揃えています。中でも『グラビオエッジ』『ハピアウォール』は、より印象的なふかし壁作りにぴったりの壁材です。詳しくご紹介していきましょう。

●石のリアルな質感を感じられる壁材『グラビオエッジ』

石調、タイル調のデザインを施した『グラビオエッジ』は、シートや塗装では表現できないリアルな質感を持つデザインが特徴の不燃壁材です。シャープな深彫り調のエンボス加工が施されていることで生まれる陰影は、まるで本物の石材やタイルのような表情や質感を再現してくれます。空間に新たな表情美を描き、ハッと目を引く部屋が作れるでしょう。

『グラビオエッジ』の基材は耐熱性、防火性、軽量性に優れたロックウール（鉱物繊維）と、火山性ガラス質の堆積物（シラス）を主な原料とした「ダイライト」を採用。表面は上質かつ重厚に仕上げてありながら、大判で切断性が良く施工性にも優れています。そのため、通常のタイルを使った施工に比べ、約30％の施工時間短縮が可能に。その分だけ施工コストが抑えられるのも見逃せない魅力です。

●陰影の変化や素材感が楽しめる壁パネル『ハピアウォール』
部屋の雰囲気に合わせやすい柄を豊富に取り揃えた壁パネル『ハピアウォール』もおすすめです。

『ハピアウォール』には、ペットによるひっかき傷に強いハードタイプや、板張り調のデザインが美しい羽目板タイプなど、様々なカラーバリエーションと質感、機能のものが揃っています。そのため、上記の『グラビオエッジ』と組み合わせるなど、オリジナリティ溢れるふかし壁も作れます。

ふかし壁は建材や合わせる照明によっても、様々なデザインを生み出すことができます。ここでは、ふかし壁を使ったお部屋の実例をご紹介しましょう。

●木の風合いに癒される。ふかし壁を使ったリビング

額縁型のふかし壁に木目柄の『 ハピアウォールベーシックタイプⅡ　壁パネル＜トープグレー＞』を採用した例です。隣接する壁面には、石材調のデザイン壁『グラビオエッジ フルッソ＜ベージュ＞』を合わせることで、モダンな中に木の温もりが感じられるくつろぎの空間を表現しています。

また、壁掛けのテレビをウッド調のふかし壁に設置することで、無機質になりがちな家電も違和感なくお部屋になじみます。目障りな配線コードも壁の裏に隠せるので、見た目もスッキリと整えることができますね。

●ふかし壁×照明で雰囲気アップ！ 幻想的でおしゃれな寝室

光の陰影で空間に奥行きをもたらす間接照明は、心を落ち着かせたい寝室に取り入れたい手法です。

上記の写真は額縁型のふかし壁にLEDの間接照明を設置した例。壁には寝室にピッタリの布目調デザイン壁『グラビオエッジ カーヴァ＜アイボリー＞』を使用し、凹凸の表面に美しい陰影が浮かび上がるラグジュアリーな空間が出来上がっています。

LEDの間接照明は色味や明るさの調節も可能。就寝時には暖かな電球色、起床時は爽やかな昼白色にするなど、状況に合わせてライティングできるのも魅力です。

「ふかし壁」はスペースに限りがあって個性的な空間をつくることが難しそうなマンションでも有効に活用できます。既存の壁を利用してリフォームすると、今までと全く異なる印象的な空間が作れます。リフォームでよりおしゃれな空間を作りたい方、オリジナリティ溢れるお部屋作りに挑戦してみたい方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。