

リモートワークの部屋から音漏れ? 防音対策しよう
自宅は誰にとってもプライベートな空間ですが、近年は在宅勤務をする人も増えてきました。
在宅勤務の際は家の中でもプライベートとオフィシャルを区別しなければなりません。同居する家族への配慮として不可欠な音漏れや騒音への対策について考えていきましょう。
様々なシーンでどのような防音対策をすればよいのか、一般的な住宅の事例を参考に具体的な対策方法をご紹介します。
目次
リモートワークに求められる音環境とは
最近は在宅勤務の広まりで「家」がプライベートな空間と言えなくなった社会的背景もあり、新築を検討する人の中には「書斎」をプランに組み込む方が増えています。
在宅勤務で行うリモート会議の会話が他の部屋に漏れ聞こえたり、家の中の生活音を仕事の相手に聞かれてしまったり…ということは避けたいものです。書斎のようなリモートワーク用の空間は、オフィシャルな場としての音環境が求められると同時に、声が反響したりしないようにすることも重要です。
リモートワークで求められる音に対する4つの「配慮」

リモートワークにおける音対策は、「リモート会議などの会話が部屋の外に漏れないこと」だけではありません。「部屋の周囲で発生する生活音や雑音が聞こえにくく、仕事に集中できること」も重要です。
一人でじっとPC作業などを行っていると、掃除機をかける音・テレビの音・お子さんが遊んでいる音など、意外と気になる音があるものです。
これと同時に重要視したいポイントが「部屋の周囲の生活音や雑音がリモート会議や通話の相手に聞こえないこと」です。職種によって、もしくは打合せの内容によって、生活音が聞こえてしまうと都合が悪い場面もあるのではないでしょうか。
そして、取り入れておきたいポイントとして最後に挙げられるのが「リモート会議や通話がスムーズに行えるよう、お互いの声が聞き取りやすいこと」です。
参考にしたい、オフィス・会議室の音環境

企業の会議室などは室内で話す内容が漏れないよう、または室内で会話しやすいよう、内装に遮音と吸音の工夫がされていることがあります。
遮音:空気中を伝わる音をさえぎること
吸音:音を吸収して反響(音の反射)を少なくすること
オフィスや会議室の音を内装材に吸収(吸音)させて音の響きを整えれば、お互いの声が聞き取りやすくなり、まわりへの配慮だけでなく仕事の効率も良くなるでしょう。
遮音と吸音でリモートワークの音環境を整える
在宅でも効率よく仕事をするには、遮音と吸音で音環境を整えることが大切です。
リモート会議が頻繁にあるかないかで、設計すべき防音設備が異なるため、それぞれにおすすめの設計を見ていきましょう。
<リモート会議なしの場合の例・個室>

- ドア
- 音漏れ軽減機能のあるドア(開き戸または引き戸)
- 床
- 遮音マット(下地材)+吸音ウール(充填用)
- 壁
- 遮音シート(下地材)+吸音ウール(充填用)
- 天井
- 吸音天井材
リモート会議がない場合は、生活音の遮断が主な目的となります。
音漏れ軽減効果のあるドアは引き戸でも開き戸でもよいですが、高い性能を求めるなら開き戸がおすすめです。
<リモート会議ありの場合の例・個室>

- ドア
- 音漏れ軽減機能のあるドア(開き戸)
- 床
- 遮音マット(下地材)+吸音ウール(充填用)
- 壁
- 遮音パネル(下地材)+吸音ウール(充填用)+吸音パネル
- 天井
- 音響用天井材
リモート会議がない場合との大きな違いは、壁に吸音パネルを取り付け、天井材を音響用のものにすることです。
ドアは引き戸だと隙間が多いというデメリットによって音漏れに繋がりやすいため、リモート会議を行う前提であれば密閉度の高い開き戸がよいでしょう。
<オープンスペース>

リビングなどの家族と共用する場所の一部をワークスペースにしている場合でも、対策は可能です。
気密性の高い現代の住宅は、音の逃げ道がなく反響音が大きくなってしまいやすい環境ですが、天井材を吸音効果のあるものにすることで、不快に感じる反響音を和らげることができるでしょう。
防音リフォームは遮音と吸音のセットで
音の対策と聞くと「遮音」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実は、防音は「遮音」と「吸音」のセットで考えるのが基本です。
遮音だけで部屋を囲ってしまうと、部屋の中で音が反響して不快に感じることもあります。
そのため、部屋の外から入ってくる音、もしくは喋っている声や作業している音を外に漏らさないための「遮音」に、内部の音を落ち着かせる「吸音」を組み合わせます。
このような効果のある吸音材を天井や壁に用いれば、リモート会議の声が聞きやすく、伝わりやすくなります。

部屋の音漏れ対策は新築の住宅だけでなく、リフォームでも対策をすることができます。
室内ドアをはじめ、壁、天井、床など、防音する目的と用途に応じた遮音や吸音の機能を持つ建材がありますので、音に関するお悩みをお持ちの方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。
※ここに掲載されている情報は2023年1月17日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
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