【第3回】設計前に押さえておきたい 現役保育士さんが感じる室内ドアの「困りごと」

室内ドア

室内ドアに関する「現場の困りごと」

●子どもが毎日触れるドアに潜む感染リスク

保育施設の室内ドアには、指はさみや衝突などの危険のほか、ウイルス感染に関するリスクが潜んでいます。子どもたちは手を洗わないままドアの取っ手を触ったり、その手を口にいれたりしてしまうことがあるため、新型コロナをはじめ、さまざまなウイルスによる感染リスクへの配慮が必要です。

●室内ドアに関する最も多い困りごとは「衛生対策」

幼保施設の室内ドアに関する「困りごと」について、現役の保育士・幼稚園教諭へDAIKENが独自調査を行ったところ、最も多かったのが「衛生対策が大変である」であり、41.3%の方が負担を感じていました。

◎室内ドアについての「困りごと」を教えてください。

室内ドア

感染症に対する免疫がついていない子どもは、集団生活をすることでさまざまな病原体にさらされます。RSウイルスやノロウイルス、手足口病など、一年を通してさまざまな感染症が流行する可能性がある幼保施設は、常に衛生対策と真剣に向き合ってきました。そして2020年からは新型コロナウイルスの感染拡大によって、拭きとり作業などの衛生対策の作業にますます追われることに。保育士さんの貴重な時間が、どんどん奪われてしまっています。

●見た目や衛生面についての困りごとも発生

次いで、25.0%がドアの「凹み・キズ」について、19.2%が「食べ物や土などの汚れ」がドアにつくことについて困っていることがわかりました。椅子やおもちゃがぶつかった際の凹み・キズ、そして食べこぼしや外遊びの泥汚れがついてしまうのは、好奇心旺盛で元気いっぱいの子どもたちが集団生活をする場である以上、ある程度は仕方のない困りごとだと言えるでしょう。

●子どもならではの困りごと「落書き」

そして、13.5%の保育士さんからは「子どもが落書きをする」ことに困っているという声も上がりました。赤ちゃんのうちは、絵を描いて良い場所・ダメな場所がわからず、あちこちに描いてしまうことがあります。また、同じモチーフを繰り返し書けることが楽しかったり、成長してドアや床に描いてはいけないことを理解していても、興奮してついダメであることを忘れてしまったりすることもあるようです。

また、「その他」の回答には、子どもが勝手にドアを開け閉めする、鍵をあけて園庭にでてしまうのが困る、といった声が寄せられました。

【設備面でできる「困りごと」対策の例】
現役保育士さんから挙げられた「困りごと」を軽減する方法として、抗ウイルス機能付きの設備を選ぶのは選択肢のひとつとも言えます。実際の感染リスクはもちろん、消毒作業などの負担を軽くすることが可能になります。また、ウイルス対策へ真剣に取り組む園へわが子を通わせているという保護者の安心感や、保育士さんたちの心的負担を減らすことへと繋がるでしょう。

また、硬いものが当たっても凹み・キズがつきにくい、食べこぼしや外遊びの汚れが落としやすいドアを選ぶことで、保育士さんが対応するメンテナンスやお掃除の負担も軽くできます。

・衛生対策に配慮したドア
・汚れや凹みキズに強いドア
・汚れ・落書きが落ちやすいドア

保育施設の設計者として上記のような「困りごと」に目を向け、ドア選びにも配慮することで、保育士さんの労働環境そして業務効率の改善にも貢献できるのではないでしょうか。

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