ホーム > 公共・商業施設 > DAIKEN Architect News > DAIKEN Architect News vol.7 | 採用事例インタビュー

DAIKEN Architect News vol.7 | 採用事例インタビュー

強さと美しさを備えた床材が織りなす 黒部の大自然に溶け込むやさしい客室

黒部峡谷の大自然に抱かれた温泉旅館、「黒部・宇奈月温泉 やまのは」。
北陸新幹線の開通によって観光客が増加する中、ご年配や車椅子利用の方にもやさしい施設にしたいと一部客室のバリアフリー化が行われました。
床材にはキズや汚れへの強さと、周囲の自然と調和する意匠性を重視され、DAIKENの「コミュニケーションタフ FW」をご採用。
空間づくりへの想いや、製品採用の経緯などについてお話をお伺いしました。
【採用製品】コミュニケーションタフ FW ⟨メープル⟩ 特注色、健やかおもて清流 ⟨01 銀白色⟩

大成建設株式会社 設計本部 専門設計部 インテリアデザイン室 シニア・デザイナー 遠藤 太良 氏

お話を聞いた方 大成建設株式会社
設計本部 専門設計部 インテリアデザイン室 シニア・デザイナー
遠藤 太良 氏

長年通い続けてくれる方にもやさしい、バリアフリー仕様に

黒部・宇奈月温泉 やまのは 客室 イメージ
半年以上色選びにこだわった床材は、お部屋全体を落ち着きのあるやさしい空間に演出。

富山県・黒部市で、多くの人々に親しまれてきた「宇奈月 杉乃井ホテル」が、耐震補強工事を行い「黒部・宇奈月温泉 やまのは」としてリニューアルオープンすることになりました。工事は客室にも及ぶことになり、耐震化とともに客室のバリアフリー対応も同時に進めることが決まりました。
「ホテルに来られるのは県外からの観光客だけでなく地元のリピーターも多く、長年訪れてくださっているお客様の中にはご年配の方も。リニューアル前は、車椅子などでの館内の移動に課題がありました。また、もともとフローリングの客室はなく、カーペットか畳敷きのお部屋のみ。そこで今回、フローリングと畳を組み合わせた『和洋室』や、水まわりの使いやすさに配慮し、バリアフリーに対応した客室を設けることにしたのです。」
と、インテリアデザイン等を担当された大成建設株式会社シニア・デザイナー遠藤氏は語ります。

求められたのは「強さ」と、大自然と調和する「意匠性」

バリアフリーに対応した客室の洗面台 イメージ
バリアフリーに対応した客室の洗面は、車椅子のまま使えるデザインとし細部にまで配慮を。

「フローリングを使用する際に課題となったのが、床材の『耐久性』です。ご宿泊者が車椅子や杖などを使って室内を移動されることを考えると、キズや汚れへの強さは何より重要でした」
そしてもう一点、床材を選ぶにあたって欠かせない条件があったといいます。
「このホテルの魅力は、何といっても黒部峡谷の雄大な自然。ですから美しい風景を感じる時間を邪魔しないよう、できるだけ周囲に溶け込む“自然素材”の床材であることにもこだわりました。DAIKENの床材は天然木の風合いが楽しめますし、色のバリエーションも豊富。強さの面でも、木材組織にプラスチック樹脂を染み込ませて硬化させる『WPC加工技術』で高い強度が実現されている。これなら大丈夫だと確信しました」。
また、汚れや水濡れに強い清掃性、滑りへの配慮など、床材に求められる基本的な性能をしっかりと備えている点を評価していただいたそうです。

理想の色調を実現するまでなんども検討を重ねて

DAIKENの製品に決定してから、床材色の検討がスタート。当初オーナー様から明るい色調の床材を使いたいと希望があったそうですが、ご高齢の方や三世代のご家族旅行のお客様が多いことを考慮し、より落ち着き感のある深めの色調が良いと遠藤氏は考えていました。とはいえ、ひと口に“深め”と言っても木目や色調によって雰囲気は多種多様。DAIKENの開発担当者と、半年以上も理想の色味を求めて検討を続けたそうです。
「床材のサンプルを1㎡ほど敷き込んでもらい、何度も自分の肌感覚で確認しました。オーナー様にも、実際の空間の雰囲気や色柄が醸し出す自然の風合いなどを確認してもらい、落ち着き感のある深い色調に納得いただけました。きめ細かな要望にしっかり応えてくれるDAIKENの対応力のおかげで、理想の雰囲気を叶えられたと思います」。

自身でも「強さ」を実感した和紙畳※を、和洋室に採用

畳の空間は、横になったりできる、くつろぎに欠かせない空間 イメージ
畳の空間は、横になったりできる、くつろぎに欠かせない空間。汚れやキズに強く衛生的な和紙畳なので、いつまでも美しさを保てる。

和洋室の畳はフローリングと同じく強さにこだわり、DAIKENの「健やかおもて」をご採用。実は、この製品の耐久性については遠藤氏自身が経年変化を確認して実証済みとのこと。
「20年ほど前に担当した温浴施設の大広間に、『健やかおもて』を採用したんです。数年前にプライベートでその施設に行ってみたら、ほとんど傷みや焼けがなくて驚きました。これなら大丈夫、と今回の物件で採用する確信を得ましたね。実際、多くのお客様が訪れる旅館やホテルに最適な畳だと思います」。
※機械すき和紙です。(コウゾ・ミツマタ等を使用した手すき和紙ではありません。)

天然木床材で広がる施設空間の可能性

車椅子や杖の使用にも対応したフローリング敷きのバリアフリー対応客室 イメージ
車椅子や杖の使用にも対応したフローリング敷きのバリアフリー対応客室。

1年半のクローズを経て、2019年3月1日にリニューアルオープンした「黒部・宇奈月温泉 やまのは」。ホテルのスタッフ様などから、ノーワックスで美しさをキープでき、日々のメンテナンス性にも優れている点に高い評価をいただいているそうです。
「美しさを保つ『強さ』と、天然木の『意匠性』を兼ね備えたDAIKENの床材には、大きな可能性を感じています。例えば、石やタイルを採用することが多いオフィスエントランスに、天然木のフローリングを使うことで、おもてなしの企業姿勢も表現できるのではないかと思っています。また、天然素材のやさしさが来訪者をリラックスさせ、ビジネス上のコミュニケーションの活性化に繋がることが期待できます。ただ、そのためにも『素材の奥行き感』というものを、より一層追求した床材があるといいなと。天然木の良さは、何といってもその木目の深い味わいや立体感だと思うので、強さも維持しつつそういった『深み』が製品に加われば、ますます施設空間のデザインの幅を広げてくれる存在になると思います。」と遠藤氏は締めくくりました。

黒部・宇奈月温泉 やまのは 外観

黒部・宇奈月温泉
やまのは

PAGE TOP