フローリングのえぐれ、引きずり傷
3つの補修方法と補修の注意点 床の傷の根本対策とは?

フローリングの表面がえぐられることによってできてしまう床の凹み、床の傷。また、引きずり傷も位置によっては非常に目立つため、可能な限り補修をしたいものです。ただ、フローリングの傷を隠そうと誤った補修をしてしまうと、かえって目立つこともあります。
そこで、今回はフローリングの傷の原因や代表的な補修方法を紹介しつつ、補修の注意点と床の傷に対する根本的な対策方法をご提案します。

床の傷の種類 引きずり傷、床の凹み・えぐれ傷

フローリングの傷には直線状に傷がつく「引きずり傷」や、フローリングに穴が開いたように見える「凹み・えぐれ傷」などがあります。凹み・えぐれ傷は、ものを落とした時にできるほか、洗濯機などの重たい家電や家具を置いた時にも生じます。さらに床の表面がけばだっているのも、フローリングがえぐれている状態です。

傷があるフローリングは、見た目が美しくないばかりか、程度によっては衣服などを引っ掛けてケガをする可能性があり、大変危険です。ご家庭で安心してお過ごしいただくためにも、床の傷は早急に補修する必要があります。

フローリングに引きずり傷やえぐれ・凹み傷などがつく原因

身に覚えがないフローリングの引きずり傷、えぐれ・凹み傷は、どうして発生するのでしょうか。代表的な原因を把握して、日頃の予防に繋げましょう。

ものを落とす、ぶつける

重いものを落としてしまった、あるいは軽くても鋭利なものをぶつけてしまったことが原因で、床の表面がえぐれて傷ができてしまう場合があります。小さなお子様がいたり、ペットを飼っていたりするご家庭では、物理的な衝撃を制限しづらく、知らず知らずのうちに傷がついてしまうことがあるでしょう。

ものを引きずる

テーブルやいすなどの家具を移動する時に引きずると、引きずり傷の原因になります。また、ロボット掃除機を使用すると砂埃や小さなゴミが掃除機の底に付着し、それが引きずられることで床の引きずり傷ができることがあります。

小さい傷の悪化

当初は大きな傷ではなかったものの、日常的に人が歩いたり、ものが置かれたりする中で徐々に悪化して床の凹みが目立ってしまうこともあります。そのため、ものを落としたり激しくぶつけたりしなくても、時間の経過とともにえぐれていくことがあるでしょう。

経年劣化

フローリングの素材によっては、経年劣化で衝撃を与えられなくても自然とえぐれてしまうケースが見られます。また、そのような素材は時が経つにつれてもろくなるため、以前は耐えられた衝撃でも、凹み傷を生じることがあります。

フローリングの引きずり傷、凹み・えぐれ傷の対策

傷のない美しいフローリングを保つためには、いくつかの対策方法があります。5つの対策方法について紹介していきますので、フローリングを傷から守る手段として参考にしてください。

こまめな掃除

フローリングに傷がつく原因を取り除くためには、こまめな掃除が大切です。小さな傷の積み重ねは目立つ傷のもととなることがありますので、あまり目立たないような傷がつことも日頃から防ぐ必要があるのです。例えば、外から運ばれてきた砂や小石などを引きずることで、引きずり傷がつくことがあります。砂や塵の侵入を防ぐためにも、こまめな掃除は大変有効です。

さらに、ゴミを取り除くだけでなく、フローリングを濡れたままにしておかないことも大切です。水に強い加工がされている床材でも、長時間濡れたまま放置しておくと腐食の原因となります。特に、小さな傷の中に水が入り込むと悪化の原因になりますので、十分注意しましょう。

定期的なメンテナンス

定期的なワックスがけも有効です。既存の小さな傷や擦り傷を目立たなくして新たな傷からフローリングを守ってくれます。

ワックスは定期的にかける必要があります。
その時々の状況に合わせてメンテナンスしていきましょう。

ものを落とさない

ものを落とさないように生活することも大切です。手からものが滑り落ちることに気をつけるだけでなく、地震などによってものが落ちることを防ぐ必要もあります。家具類の上にものを置かないようにして、さらに落下防止用の金具やストッパーなどを設置しましょう。

どうしてもものを置く必要がある場合は、滑り止めのマットを活用するなど、対策を講じましょう。

小さな傷を早めに埋める

小さな床の傷は早い段階で埋めることで、悪化を防ぐことができます。補修キットや、定期的なワックスがけで床の傷を埋めることが可能です。小さな床の傷を埋めると同時に、新たな傷が増えないようにする対策を行うと、より効果的です。

カーペットなどを敷く

カーペットを敷くことで多少の衝撃からフローリングを守ることができます。特に小さなお子様やペットのいるご家庭には有効です。

カーペットは厚さによってもフローリングへの影響が変わるため、衝撃が頻繁に加わるようであれば厚手のものがおすすめです。

フローリングの引きずり傷、えぐれ、床の凹みなどの補修方法

フローリングの表面がえぐれてしまったり、引きずり傷、床の凹みが生じたりした時は、目立たないように見せる補修方法を試してみましょう。3つの方法を紹介しますので、気になる床の傷の補修に役立ててください。

自分で補修する

自分で補修する

床の傷がまだ浅いうちは、補修キットなどを使って自分で補修することができます。あくまでも床の傷を目立たなくする程度の補修になりますが、小さな傷に対しては十分効果的です。市販の補修キットは手に入りやすく、コストも抑えられるため、傷の応急処置におすすめです。

専門家に依頼する

専門家に依頼する

フローリングに大きな凹み・えぐれ傷、引きずり傷がある、あるいはたくさんあって自分で対処できないという場合は、専門家に補修を依頼するという方法もあります。特に、床の凹みに引っ掛かってつまずいたりケガをしたりする恐れがある場合は、安全な生活を送るためにも速やかな補修が必要です。

ただし、専門家に依頼すると、床の傷がきれいに補修できる代わり、費用が高くつくデメリットが生じます。このため、予算に都合がつくのであれば、思い切って床材ごと取り換えてしまう方法もあります。

というのも、補修キットによるセルフケアと専門家による補修は、床の傷の根本的解決にはなりません。補修後に床の傷が再び出てきたり、悪化したりすることもあるためです。さらに、程度によっては、補修することでかえって床の傷を目立ってしまうこともあります。

床の補修は一時的な処置と捉え、将来的には床材を張り替えることを想定しておきましょう。

なお、賃貸物件は原状回復を求められることが多いため、床の傷ができてしまった場合は注意が必要です。自分で補修しても専門家の判断により、退去時に修繕費を請求されることがあります。

新しい床材に取り換える

新しい床材に取り換える

自分や専門家による補修は、あくまでも床の傷を目立たなくする程度であり、フローリング自体がきれいに直るわけではありません。根本的な解決をしたい場合は、床材を新しいものに取り換える方法もおすすめです。費用はかかりますが、たくさんの床の傷を一度に消すことができるメリットがあります。

最近では傷や凹みに強い床材も登場しており、これまでよりフローリングの美しさを保ちやすくなります。DAIKENでも、傷に強い床材を多数取り揃えております。既存の床の上に張る大掛かりな工事不要の薄物の床材もラインナップしていますので是非一度ご覧ください。

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床の傷に強い床材にはどんなものがある?

床の傷に強い床材にはどんなものがある?

ここで、床の傷に強いフローリング材の特徴をご紹介します。

フローリングに使われる床材には無垢材、突板、化粧シート加工を施した製品などの種類があります。

フローリングは床材の性質によって傷のつき方が変わってきます。

無垢材は天然木をそのまま切り出して作られている木材です。これに対して突板は天然木の表面を約0.2~0.3mmのシート状にして合板などの素材に張り付けたものです。化粧シート加工の床材には木目などの印刷されたシートが表面に張り付けてあります。

無垢材は元になる木の硬さがそのまま床材の強度となります。床の傷を避けたい場合は硬めのオークやチークなどで出来た無垢フローリングを選ぶと良いでしょう。床の凹みやえぐれ傷を未然に防ぐことができて補修の手間が省けます。また、無垢フローリングの引きずり傷予防には、傷に強い表面塗装をすることが対策となります。天然木の魅力を十分に味わえる無垢材は、床の傷に弱いという印象があるかもしれませんが、硬い素材を使って表面加工を施すことで、傷がつきにくい床材として使用できます。

突板は無垢材のような天然木の魅力を味わえる床材でありながら、傷つきにくい加工も施されている製品が数多く発売されています。例えば、DAIKENでは木材の組織にプラスチックを染み込ませて硬化させる独自の技術「WPC加工」が施された床材を発売中です。WPC加工は木材組織の隙間をプラスチック樹脂で埋めるため、傷、汚れ、水かかり、床の凹みに強いフローリングが出来上がります。

化粧シート加工の床材は表面のデザインが種類豊富なのが魅力です。模様にばらつきがなく美しい見た目を保てる木目調のもの、凛とした雰囲気に仕上がる石目調のものなどが販売されています。また、床表面に特殊加工を施したひっかき傷などにつきにくい製品や、ワックスがけ不要のお手入れしやすい製品も販売されています。

また、土足や車いすで使用されることが多い施設などでは凹みや引きずり傷がつきやすいと思われる施設などでは、最初から土足・車いす対応のフローリング床材を選んでおくのが良いでしょう。

フローリングの引きずり傷や凹み・えぐれ傷を補修する手間や費用を減らしたい場合は、このような床材を選んでみてはいかがでしょうか。

傷に強いDAIKENの床材

床の傷に対してはある程度の対策をとれますが、本来、リラックスするはずの自宅で神経質になるのも難しいものです。また、補修すると傷は目立ちにくくなりますが効果は限定的です。そこで、新築時やリフォーム時に傷に強い床材を採用して、気持ちの良い生活を送るのはいかがでしょうか。傷に強いDAIKENのバリエーション豊富な床材から厳選した3種類を紹介します。

床材の美しさを長く保つDAIKEN

床の傷は、いつの間にかついていたということも多いでしょう。いざという時にフローリングの引きずり傷、凹み・えぐれ傷の補修方法を知っておけば、すぐ対応できるので便利です。しかし、生活する上でフローリングが傷つかないに越したことはありません。フローリングを美しく保つなら、日頃からこまめにお手入れする必要があります。

さらに、もっと確実な方法は「傷に強い床材」をフローリングに採用することです。DAIKENでは傷に強い性能を持ちながら、おしゃれでお手入れしやすい床材をご用意しています。傷が少なく美しいフローリングを保ちたいなら、ぜひDAIKENの床材をご検討ください。

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