トップメッセージ

株主・投資家の皆様へ
当社グループは、創立70周年を迎えた2015年に、10年後の2025年度に向けた長期ビジョン「GP(Grow/Glow Plan)25」を策定し、「建築資材の総合企業」へと成長することを“目指す企業像”として掲げ事業活動を展開しています。2021年度は、この長期ビジョン実現に向けた第2ステップとなる中期経営計画「GP25 2nd Stage」(2019~2021年度)の最終年度にあたり、基本方針である「成長戦略の加速」と「経営基盤の強化」に基づき、各種施策を推し進めてきました。
「GP25 2nd Stage」の3年間においては、成長ドライバーと位置付ける海外市場での拡大に向け、M&Aによりグループ化した北米の木質素材事業が全体の業績を大きく牽引し、利益目標として掲げた営業利益120億円、純利益70億円を上回る、営業利益173億円、純利益78億円を達成することができました。この結果、海外市場の売上高構成比は、長期ビジョン策定当初、2015年度の6%から32%に高まり、国内の新築住宅市場に偏重していた市場ポートフォリオの見直しも着実に進展しました。
2022年度よりスタートした中期経営計画「GP25 3rd Stage」(2022~2025年度)は、長期ビジョン実現に向けた最終ステップ、総仕上げの4年間となります。コロナ禍に、地政学的リスクや急激な資源価格の高騰などの要因も加わり、不確実性が高まる中、これまで以上にサステナビリティを経営の軸に据え、社会課題に当社の技術力で解決策を見いだすCSVを切り口とした「成長戦略の実行」と、あらゆる事業活動をサステナビリティ視点で見直し強化を図る「サステナビリティを軸とした経営基盤の強化」の2つを基本方針として掲げ、「建築資材の総合企業」としての姿を確立してまいります。
そして、これら成長戦略と経営基盤強化の実践に向けて積極的な投資を行うため、400億円の戦略投資枠を設定しました。引き続き成長ドライバーと位置付ける海外市場では、M&Aの活用も視野に北米、東南アジアを中心とした素材事業強化に向けた投資を、また、国内市場では公共・商業建築分野での拡大や新素材開発、DX対応などの投資を着実に実行し、2025年度の経営目標として掲げた売上高2,500億円、純利益100億円の達成を目指してまいります。
また、株主の皆様への還元も一層の充実を図るべく、中期経営計画「GP25 3rd Stage」の4年間の株主還元方針として、従来の配当性向30%から35%に還元率を引き上げるとともに、特に投資家の皆様から要望の強かった安定配当の基準を明確化するため、新たにDOE(自己資本配当率)3.5%を設定いたしました。
今後も当社グループが持つ「技術・発想・情熱」を結集し、事業を通じてサステナブル社会に貢献し続けることにより、持続的な企業価値向上を目指していく所存です。
株主・投資家の皆様におかれましては、今後も変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2022年7月
代表取締役 社長執行役員
