北米木質素材事業への展開

目的および背景

当社は、2019年6月、長期ビジョン「GP25」で目指す海外市場での拡大、素材事業の強化を目的に、資本業務提携関係にある伊藤忠商事(株)の連結子会社で、カナダブリティッシュコロンビア州の単板工場CIPA Lumber Co. Ltd(. CIPA社)、および米国ワシントン州のLVL工場であるPACIFIC WOODTECH CORPORATION(PWT社)のそれぞれ51%の株式を取得し、グループ化しました。

CIPA社は1968年、伊藤忠商事(株)と現地資本とのジョイントベンチャーにて、製材工場として創業。その後、1978年に伊藤忠商事(株)の100%出資となり、事業転換を経て、1993年より現在の単板事業を開始。PWT社は、1998年にCIPA社が製造する単板を有効活用するためのLVL製造拠点として設立されました。CIPA社とPWT社のさらなる事業拡大と生産性改善による利益拡大のために、製造面、開発面を強化したいという伊藤忠商事(株)の方針と、海外事業拡大に向けた新たな商材の獲得と新たな市場への進出の検討を進めていた当社の方針が一致し、このたび北米市場にて共同事業展開を進めることに至りました。

北米市場

事業内容と今後の展開

CIPA社は、強度に優れたダグラスファー(米松)を原料とするLVLおよび合板用の単板を生産しています。PWT社は、CIPA社などから単板を購入し、LVLを製造しています。さらには、LVLを加工した構造材「I-Joist」を製造しており、これらの製品は木造建築の床板や屋根を支える梁や根太など、北米および豪州の木造住宅に幅広く利用されています。 当社にとっては、両社を長年経営してきた伊藤忠商事(株)との共同事業展開により、出資リスクをコントロールしながら安定した成長が見込める北米の木造住宅市場に進出できるというメリットがあります。このたびのCIPA社とPWT社のグループ化により、LVLという新たな“商材”が加わり、世界最大の木造住宅市場である北米市場という“商圏”に進出することになります。 今後、これらの事業を北米市場での拡大の起点とし、積極的な事業展開を行うことで、素材事業のグローバル化と、海外市場での販売拡大を飛躍的に進めていきます。また、素材に技術を注入し、付加価値を高めることで事業を拡大してきた当社の強みを活かし、北米素材事業においても、その付加価値を高めること、また、日本国内で手掛けてきた木造住宅向けの内装建材との親和性を活かし、建材事業への展開も視野に入れることで、今後の事業拡大の可能性を追求していきます。

海外市場および北米市場 売上目標

事業フロー

単板製造(CIPA社)

単板:丸太を桂剥きの要領で切削した木材の薄板(厚さ2~4mmの薄板:ベニヤ)。LVLや合板の製造、家具や建材の表面化粧材に使用される。原材料には、持続可能な木材供給を確実にするために適切に管理された森から切り出されたダグラスファー(米松)を使用。蓄積量も豊富で、幹が通直で均一性に優れ、耐久性が高いため、より強度の高いLVLの製造が可能となる。

単板製造

LVL製造(PWT社)

LVL(Laminated Veneer Lumber:単板積層材):単板を、繊維方向にすべて平行にして積層・接着して製造される木材加工製品。寸法の安定性と精度に優れる、長尺材が得られる、品質が安定している、用途に応じた寸法の製品が提供できる、などの特長があり、用途としては住宅の柱や梁、家具の枠材、階段セット、ドアの枠・芯材などに使用される。

LVL製造

I-Joist製造(PWT社)

I-Joist(I型ジョイスト):OSB(Oriented Strand Board:原木から切削された長方形の薄い木片を表面層とコア層で繊維方向に直交するように重ねて高温圧縮した構造用木質ボード)とLVLや製材の複合による構造材。OSBの補強板の両端に角材を組み合わせた構造で、PWT社では、自社製造のLVLを角材に使用。複合部材化することで、同じ寸法の無垢材よりも高い強度と精度に加え、軽量で施工性にも優れており、主に床組み・屋根組みなどの構造材として使用される。

I- J o i s t製造

北米住宅市場での主な用途

北米住宅市場での主な用途