DAIKEN

MENU CLOSE

イイくらしスタイル 快適な暮らし-リフォーム-

快適なくらし

おばあちゃんとの新しい暮らし 2018.05.25 テーマ:リフォーム 「おばあちゃんとの新しい暮らし」第4回 おばあちゃんと思い出の品々

車椅子生活に慣れてきたおばあちゃん。「以前の家を取り壊す」という気持ちを伝えてきた。せめて思い出の品を飾りたいところだ。

CHAPTER:04 おばあちゃんと思い出の品々

スライドドアに慣れてきた家族

「スライドドアってすごく便利ね!!」と、娘は今日も元気がいい。
おばあちゃんが引っ越してきて、もうすぐ1年経つ。
車椅子生活が始まって、ドアをスライド式に変えてみると、おばあちゃんの負担は大きく減ったみたいだ。
なにを隠そう、家族みんなが使いやすくなっていて、とくに私と娘が助かっているのだ。買い物の大荷物、たくさんの洗濯物を抱えているときなどは、このスライド式ドアに大きく助けられている。娘が「便利」というのも大賛成!
おばあちゃんは、部屋の移動やトイレなどもすべて自分でこなしているせいか、
「何でも、今まで通り、自分でできているよ」
と自信の発言。気落ちせず、前向きに暮らせているのはなによりだ。
「早めにリフォームしておいて良かったわね」と夫に話すと、満足そうにうなずいてくれた。
リフォームをきっかけにして、家族の輪が強まっているようにも思える今日この頃。

おばあちゃんから意外な発言が……

そんなある日、夕食時、おばあちゃんが深刻そうな顔で話を始めた。
「この家が私の居場所だからね……前の家は処分しようと思っているよ」
「えっ」と夫と顔を合わせる。
聞けば、「決して悲しい思い出を処分したいとかじゃないわよ。いまが充実しているから、片付けようと思ったの、それに誰も住んでないとすぐにあばら家になっちゃうからね」
とやや前向きな気持ちで言っているようだ。
むしろ「私の居場所」――そう言ってくれたおばあちゃんの気持ちが何より嬉しい。
そこで、週末に少しずつ家族みんなでおばあちゃんのお片付けを手伝うことにした。前の家にはたくさんの思い出の品があった。昔おじいちゃんと旅行に出かけたときに買った小洒落た帽子、おじいちゃんが大切に読んでいた書斎の本、今では手に入らないと思われる凝ったデザインの食器、そしてたくさんの写真たち。……これは、おばあちゃんの人生そのものだ。

思い出の品を、壁に飾ってみよう

「ねえ、この思い出の品、部屋に飾れないかしら」
「そうだな……、このまま段ボールにしまうのも悲しいなあ」
おばあちゃんの思い出の品を飾れるスペース、家の中に用意できないものかと夫と話し合った。
ちょうどそんなとき、以前お願いした工務店さんがスライドドアの点検にやってきてくれた。思い出のスペースについて相談すると、壁面収納を提案してくれた。
おばあちゃんの部屋には、使ってない押入れスペースがあるので、そこを壁面収納にして、『思い出の品を飾る棚+収納スペース』にしてはどうかという提案だ。
最近は「収納も見せて飾るもの」なのか……と、自分の城である台所をみて、これでいいのかと悩んでしまう。

そして、おばあちゃんの涙

システム収納である「MiSEL」を取り付けてもらうことになった。相談してから数週間、工事は2日間で押入れがすてきな収納スペースに。
おばあちゃんの思い出の品を飾る収納スペース……、その中央には、おじいちゃんと2人で写った結婚式の写真を並べている。嬉しそうに、でも、少し申し訳なさそうに「こんないいものもらってもいいのかねぇ」と照れて笑う。
それを見た娘が、自分の入学式の写真を持ってきた。それを結婚式の写真の横に置いて、
「これもおばあちゃんの大切なものでしょう?」と笑顔。
娘、あなたはやっぱりいい子に育っているわね。おばあちゃんはさすがに涙が止まらない様子だ。
私は、おばあちゃんの結婚式の写真、そして、娘の入学式の写真を見て、脈々と続く命の尊さを改めて感じた。ここにたくさんの写真を飾ることが出来るよう、楽しい想い出を作っていきたいな。(完)