フローリングについて
ペットと快適に暮らすために考える

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、在宅勤務や外出自粛などの影響から、自宅で過ごす時間が増えています。

外出や旅行、レジャーが気軽に楽しめなくなった一方で、新しくペットを家族として迎え、自宅で癒やしや安らぎを求める方が増加傾向にあります。ペットを飼い始めると、マットやベットシーツ・消臭剤などの日用品のこと、散歩グッズ、しつけグッズ、美容メンテナンスのほか、ケガや病気の治療や予防接種といった医療のことなど、考えることはたくさんありますよね。内装もその一つでしょう。そこで、ペットも飼い主さんも、安全で快適に過ごすためにはどのような床材・フローリングの商品が適しているのかを考察していきます。

ペットに適した床材とは?

ペットに適した床材とは?

住宅の居室に使われる床材は、フローリングや畳、コルク、カーペット、クッションフロア、タイルなど多種多様ですが、ペットを家族の一員として家に迎え入れるとき、どのような床材が適しているのでしょうか?
和の床材である畳は、走ったり爪を研いだりすると傷みやすく、耐久性とメンテナンス費用で課題が残ります。一方、カーペットは抜け落ちた毛がからまったり、トイレに失敗したり、よだれや吐き戻しなど、汚れやニオイが残るので衛生面が悩ましいところです。
大事なペットには、ケガの心配がなく、「思い切り遊びたい」「体を動かしたい」というペットの習性を活かせる環境も作ってあげたいですね。
「ペットの安全」と「お手入れのしやすさ」「耐久性」を考慮すると、床材に求めるものは次のようなポイントが挙げられ、一般的にはフローリングを選ぶケースが多いようです。

<ペットに適した床材の条件>

  1. キズに強い
  2. 滑りにくい
  3. 汚れやニオイがつきにくい
  4. 引っかからない

フローリングにはさまざまな種類がありますが、どれがペットに最適なのでしょうか。フローリングは無垢フローリングと複合フローリングに大別され、それぞれの持ち味が異なりますので、もう少し深く掘り下げてみましょう。

無垢フローリング(単層フローリング)

無垢(単層)フローリングの良さと注意点

無垢フローリングとは、切り出した天然木の一枚板を加工したもので樹種によっての違いはありますが、空気を多く含んでいるため保温性や断熱性が高く、湿気の多い季節は余分な湿気を吸収し、乾燥しがちな季節は排出する調湿作用が特徴です。木の風合いと経年による色の変化も楽しめますが、複合フローリングに比べてコストがかかる傾向にあります。自然のものなので同じ樹種でも木目などにばらつきがあり、湿度によって膨張・収縮するので反りやゆがみが出ることも覚えておきましょう。また、無塗装のままだと水分や汚れに弱いため、ワックス塗装を施すなど、こまめにメンテナンスをする必要があります。

複合フローリングの良さと注意点

複合フローリングは、合板などの表面に化粧材を張り合わせたものです。無垢材に比べてコストを抑えられる傾向にあり、表面に傷や汚れを防ぐ加工が施されているなど機能性が充実している点も特徴的で、多くの人に選ばれています。

表面に貼り付ける化粧材は主に3タイプあり、樹脂やオレフィンなどの化粧シートタイプと、天然木を張り合わせた突板(つきいた:木材を0.2~1mmほどの厚みにスライスした板)タイプ、挽板(ひきいた:木材を2~3mmほどの厚みにスライスした板)タイプに分類されます。化粧シートタイプはお手入れのしやすさなど機能性に優れたものが多く、突板タイプはコストを抑えながら木の風合いを楽しめ、挽き板タイプは無垢材に近い質感が楽しめます。

フローリングに寝そべる子犬

ペットに適したフローリングは?

ペットにはどのフローリングが適しているの?

無垢フローリングと複合フローリングの特徴を見てきましたが、ペットとの暮らしを想定したフローリングを選ぶなら、傷に強く、汚れやニオイがつきにくい加工がされた複合フローリングの化粧シートタイプがおすすめです。

もしペットのことを第一に考えるのであれば、ペットの習性に配慮し、機能性に特化したペット用フローリングもありますので、そちらを選択するのも良いでしょう。ペットの体の負担を和らげる滑り止め加工をはじめ、傷や汚れに強く、掃除もしやすいうえにデザイン性にも優れている製品も提供されていますので、検討してみてはいかがでしょうか。

床は住まいのベースとなるところ。大切な「家族」を理解することで、お互いの快適な暮らしに繋げたいですね。「退屈を感じさせず、家をずっと好きでいてほしい」。その思いを実現しながら、家族全員にとっての素敵な住まいづくりをサポートします。

※ここに掲載されている情報は2023年4月時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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