床の張り替え・複合フローリングは
いつリフォームすれば良い?

一般的な床材である複合フローリングは、定期的にメンテナンスすることで、インテリアの美観を長期にわたって保つことができますが、時には張り替えが必要になることもあります。
ここでは、床材を張り替える目安となる時期や、どんな症状が見られたら部分補修でなく張り替えが推奨されるのか、張り替えるならどんな種類の床材が良いのかポイントをご紹介します。
床に張った複合フローリングを交換する時期

複合フローリングは集成材や合板の基材の表面に、突き板や挽き板と呼ばれる薄くスライスした天然木や化粧シートなどを貼り合わせて作る床材で、一般的な耐用年数は10~20年といわれています。
製品の品質や使用状態、環境、メンテナンスの状況によって異なりますが、10~20年ほど経つと日常生活の中で様々なキズや汚れが付いたり、経年で床材自体の変形が進んだりしてしまう可能性も考えられます。リビングの入口やキッチンの周辺など、頻繁に通る場所は擦れが多くなり、ダイニングなどのテーブルまわりは凹みやイスによる擦り傷などが目立ってくる頃なので、10~20年ごとにフローリング用のリフォームを検討したいところです。
耐用年数以前でもこんな時は張り替え検討を
耐用年数というのはあくまでも目安ですので、次のような場合は張り替えの検討をおすすめします。
キズ、色あせが目立つ

イスによる擦り傷が最も目立つキズになっているご家庭は多いのではないでしょうか。 複合フローリングは、表面に様々なコーティングが施されているとはいえ、日焼けもします。特にリビングなどの掃き出し窓に近い部分は、日焼けの進行が早いので、少し色が薄くなっているのではないでしょうか?そのような場合は、部分補修が難しいため、目立って気になるようになった時点で張り替えをした方が良いでしょう。
部屋のイメージを変えたいと思った場合
床材を変更すると部屋のインテリアを一気に変えることができます。壁紙との取り合い部分である巾木(はばき)も同時に交換することになるため、壁紙も一緒に張り替えることで部屋の模様替えにもなるのです。
新築時には子ども部屋としてコーディネートした部屋を、ご夫婦のどちらかが使うといった場合などにピッタリでしょう。
車椅子使用やペット飼育など、新たな用途が発生した場合

家というものは長年、家族と共に歩んでいきます。ご家族のどなたかに車椅子が必要となった場合や、ペットを飼い始めるというような変化が生じた場合、それに対応できる床材へリフォームすることをおすすめします。
・車椅子:キャスターによるキズや凹みに強いタイプや、タイヤの汚れが付きにくい床材へのリフォーム
・ペット(小型犬や猫):汚れやひっかきキズに強く、脚が滑りにくい加工を施してある素材
車椅子を使用するような場合は、キャスターによってキズが目立ちやすくなりますので、一般的な製品よりハイグレードな、耐キャスター性に優れたものを選ぶと良いでしょう。
ペット対応型としてはひっかきキズに強く、尿対策としてアンモニアによる変色に強い製品が販売されています。また、小型犬はツルツルの床材だと足が滑って脱臼する危険もあるため、滑りにくい加工が施された床材を選ぶことをおすすめします。
床の凹み、きしみ、沈みは構造躯体側に要注意
経年劣化として相談の多い「床の沈み込み」は、実を言うと床材の問題ではなく、その下にある基礎部分の大引(おおびき)や根太(ねだ)が劣化していることによって起きている可能性がありますので、メンテナンス業者か新築時に建てた工務店などに床下の確認と検査を依頼しましょう。
フローリングを張り替えるなら

フローリングを長持ちさせるためには、日頃のお手入れが大切ではあるものの、おおよそ4~5年に1回程度、床組の点検やメンテナンスをしましょう。沈み込みのような症状を予防しやすくなります。
フローリングの張り替え方法は「床材を剥がして張り替える方法」と「新しい床材を上張りする方法」の2種類があります。
既存の床材を剥がして張り替える方法
メリットは収まりが良いことと、選択できる床材の種類が多いことです。フローリングを剥がす張り替えリフォームなら、耐久性が高い製品への交換がおすすめです。耐久性が高くお手入れが簡単なフローリングにすると、日頃の拭き掃除などが楽になります。一方、デメリットとしては、工事のために1~3日程度部屋が使えなくなることや、費用面のコストが上張りに比べて高いことです。
既存の床材に新しい床材を張る方法
下地や床組に問題がなければ、既存のフローリングに上から重ねて張る方法があります。重ね張りには専用の製品があり、ドアや扉などに干渉しないよう薄いことが特長で、床暖房用の上張り製品もあります。部屋の大きさや条件によりますが、メリットは工期の短縮が可能で、コストも比較的抑えられることです。また、デメリットとしては、床材の選択肢が少ないことなどが挙げられます。
※金額は全て目安になります。実際の現場状況や時期によって価格は変動します。詳しくはお近くの施工店様にご相談ください。
※ここに掲載されている情報は2023年8月4日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。