ドアノブの消毒方法
市販消毒剤の利用の仕方や抗ウイルス機能付き製品も紹介

ドアノブの消毒方法 市販消毒剤の利用の仕方や抗ウイルス機能付き製品も紹介

ドアノブは、家の中でも頻繁に人が触れる箇所。そのため、ウイルス感染のリスクを減らすためには、接触感染の要因となりうるドアノブの消毒も重要です。このコラムの前半では、厚生労働省が推奨している消毒剤や消毒方法について、後半では、DAIKENがおすすめする抗ウイルス機能付きのドアノブをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ドアノブの消毒は必要?

参考)厚生労働省「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について
感染症は、主に飛沫感染と接触感染、空気感染の3つのパターンによって広まります。ウイルスが付いた手指で口や鼻、眼の粘膜に触れることで起こるのが接触感染です。ウイルスは、一定時間、物の表面上で生存するため、電車のつり革や手すり、飲食店のトイレなど公共の場が感染源になりやすいです。

そして、そのまま自宅の玄関や洗面所等のドアノブに手で直接触れるとウイルスを付着させてしまい、外出した本人だけでなく家族も感染させてしまう危険性が高くなります。そのため、人の手が頻繁に触るドアノブの消毒は大切なのです。

そもそも消毒と除菌の違いって?

消毒 菌やウイルスを無毒化すること。
薬機法に基づき、厚生労働大臣が品質・有効性・安全性を確認した医薬品・医薬部外品の製品に記されている。
除菌 菌やウイルスの数を減らすこと。
医薬品・医薬部外品以外の製品に記されることが多い。

消毒剤や除菌剤は、全ての菌やウイルスに効果があるとは限りません。塩素系漂白剤やアルコール消毒液など、新型コロナウイルスに有効なのは一部のアルコール製品に限られています。

ドアノブに適した消毒剤

ドアノブに適した消毒剤は上記の5種類です。次亜塩素酸ナトリウムは塩素系消毒剤の一つで、漂白剤に含まれます。一方で次亜塩素酸水は、食塩水や塩酸などを電気分解して作られる水溶液で、次亜塩素酸ナトリウムを水に溶かしても同じ成分にはなりません。次章でそれぞれを使用した消毒方法について詳しくみていきましょう。

アルコール消毒液を使用したドアノブの消毒方法

  1. 清潔な布を1枚用意する
  2. アルコール(濃度70~95%)を含んだ布でドアノブを拭く

70%以上のアルコール濃度が推奨されますが、60%でも一定の効果が認められています。ただし、アルコールの刺激に敏感な人はゴム手袋をはめるなど、注意して使うか、使用を控えてください。また、アルコールには引火性があるため、火元での使用や空間噴霧は絶対に避けましょう。

次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用のドアノブ消毒

  1. 汚れ除去用・消毒剤用・消毒剤の拭き取り用に清潔な布をそれぞれ1枚ずつ、計3枚用意する
  2. 市販の塩素系漂白剤を次亜塩素酸ナトリウムの濃度が0.05%になるように薄める
  3. ドアノブの汚れを汚れ除去用の布で除去する
  4. 薄めた塩素系漂白剤を消毒剤用の布に染み込ませ、ドアノブを拭く
  5. 拭き取り用の布でドアノブを十分に水拭きする

「次亜塩素酸」の酸化作用などにより、コロナウイルスを破壊し、無毒化する作用があります。刺激臭が強いため、使用する際は換気しておきましょう。酸性の液体と混ざると有毒ガスが発生するため、取り扱い方法には注意が必要です。また、塩素系漂白剤が手に付着したときは大量の水でよく洗い流すようにしましょう。目に入ると失明のおそれもあります。

界面活性剤(洗剤)を使用したドアノブの消毒方法

  1. 汚れ除去用・消毒剤用・消毒剤の拭き取り用に清潔な布をそれぞれ1枚ずつ、計3枚用意する
  2. ドアノブの汚れを汚れ除去用の布で除去する
  3. ウイルスに有効な界面活性剤を含んだ洗剤を薄めて消毒用の布に染み込ませ、固く絞ってドアノブを拭く
  4. 5分程度経ったら、拭き取り用の布でドアノブを水拭きする

界面活性剤は、ウイルスの「膜」を壊すことで無毒化させる作用があります。台所用洗剤は薄める必要がありますが、家具用洗剤は製品記載に従って、そのまま使用することができます。「独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)」の検証によって、新型コロナウイルスに有効であることが確認されている界面活性剤は以下の通りです。

新型コロナウイルスに有効な界面活性剤
  • 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
  • アルキルグリコシド(0.1%以上)
  • アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
  • 塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
  • 塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
  • 塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
  • ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸カリウム)(0.24%以上)
  • 純石けん分(脂肪酸ナトリウム)(0.22%以上)

次亜塩素酸水を使用したドアノブの消毒方法

  1. 汚れ除去用・消毒剤用・消毒剤の拭き取り用に清潔な布をそれぞれ1枚ずつ、計3枚用意する
  2. ドアノブの汚れを汚れ除去用の布で除去する
  3. 次亜塩素酸水(有効塩素濃度80ppm以上、またはジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを水に溶かした製品の場合は100ppm以上)を消毒剤用の布にひたひたに染み込ませ、ドアノブを拭く
  4. 20秒ほど時間を置く
  5. 拭き取り用の布でドアノブを水拭きする

次亜塩素酸水は、「次亜塩素酸」を主成分とする酸性の溶液で、酸化作用が新型コロナウイルスを無毒化します。次亜塩素酸水は少量では効果がないため、たっぷりと使うのがポイント。また、空間噴霧で人が吸引すると危険なため、周りをよく確認して使用してください。塩素系漂白剤と混ぜると塩素が発生し、危険なので十分注意しましょう。

亜塩素酸水を使用したドアノブの消毒方法

  1. 消毒剤用・消毒剤の拭き取り用にペーパータオル等を用意する
  2. 遊離塩素濃度25ppm(25mg/L)以上の亜塩素酸水をペーパータオル等に染み込ませて拭く
  3. 拭いた後、数分以上放置する
  4. 新しいペーパータオル等で水気を拭き取って乾燥させる

亜塩素酸水は有機物が存在する環境下での使用が想定されている消毒方法です。使用する際は必ず換気し、目や皮膚への付着、吸引や誤飲に気を付けて作業しましょう。また、酸性の製品や、その他の製品とは混合、併用しないよう気を付けてください。

ドアノブを消毒する際の注意点

  • 消毒液が目に入らないよう注意する
  • 手指専用でない製品は皮膚に使用しない
  • 小さなお子さまやペットが消毒液を飲用したり、吸い込んだりしないよう注意する
  • 希釈用の製品は正しく希釈して使用する
  • 塩素系の製品は酸性の製品やその他の製品と混合・併用しない
  • 最後に水拭きする際は水滴が残らないようにする
  • 使用期限等を守る

消毒液は体に有毒なものもあるため、説明書きをよく読みましょう。特に、お子さまやペットの手が届かない場所に保管することが大切です。水滴に残った消毒液が、ドアに付着したままでは、製品の劣化や健康被害を招く恐れがあるため、水拭きする際は完全に拭き取りましょう。

DAIKENおすすめの抗ウイルス機能付きドアノブ

DAIKENがおすすめするドアノブをご紹介します。以下のドアノブ製品は、抗ウイルス機能が付いていると同時に、前述のアルコール消毒液・次亜塩素酸ナトリウム・塩化ベンザルコニウム(界面活性剤)による消毒が可能です。次亜塩素酸水・亜塩素酸水・その他の界面活性剤は使用できないため、ご注意ください。

詳しくはこちら

レバーハンドル 85デザイン〈Tシルバー〉抗ウイルス仕様

レバーハンドル 85デザイン〈Tシルバー〉抗ウイルス仕様

ウイルスを減少させる効果を持つ抗ウイルス機能付きレバーハンドル。2022年より「SIAA抗ウイルス加工」が付きました。

抗ウイルス効果の実験では、SIAA抗ウイルス加工した製品に付着したウイルスは、加工なしの製品に比べて24時間後に99%以上もの減少が認められました。

引手 角座〈Tシルバー〉抗ウイルス仕様

引手 角座〈Tシルバー〉抗ウイルス仕様

抗ウイルス機能を持つ引き手で、2022年より「SIAA抗ウイルス加工」が搭載されました。洗面所やリビングなどの引戸タイプの室内戸に設置できる引手です。往来が頻繁な場所への設置をおすすめします。

引戸タイプの室内戸はこちら

スリムにぎりバー

スリムにぎりバー

DAIKENの『スリムにぎりバー』は抗ウイルス機能が付帯された「SIAA抗ウイルス加工」仕様です。持ち手が長く掴みやすいにぎりバーは、高齢者や障がいを持つ方でも扱いやすく、快適な暮らしを支えてくれます。

ドアノブ消毒と合わせて抗ウイルス建材も活用しよう

ドアノブの消毒方法について詳しく解説しました。基本的な消毒剤を家に置いて、ドアノブなど、よく手で触れる箇所はいつでもスプレーなどで消毒できるように準備しておきましょう。

さらに、日常的に消毒する習慣と合わせて、抗ウイルス機能が付いた建材を導入すると、よりリスクを減らすことができます。SIAA抗ウイルス加工が搭載されたドアノブにご興味のある方はぜひ一度、DAIKENへお問い合わせください。

※ここに掲載されている情報は2023年5月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。