テレワークの椅子の選び方 疲れないチェアのポイントを紹介 テレワークの椅子の選び方 疲れないチェアのポイントを紹介

テレワークの椅子の選び方
疲れないチェアのポイントを紹介

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、急速に広まりを見せたテレワークですが、「テレワークだと効率が下がる」「在宅だと自宅の環境に中々集中できない」など思っている人は少なくありません。作業効率低下の原因は、使用している椅子が自分の身体にフィットしていないからかもしれません。椅子を変えるだけで業務の効率化や長時間作業しても集中できることも。今回はテレワークに取り組む上で重要な椅子の選び方をポイントとともにご紹介します。

目次

テレワークの椅子を選ぶ時の4つのポイント

テレワークの椅子を選ぶ時の4つのポイント

テレワーク用の椅子は、おしゃれなものからキャスター付きや回転するものなど種類が膨大で何を選んだらいいか分からない人も多いです。デザインから機能までテレワーク用の椅子を選ぶポイントを4つご紹介します。

①自分に合った背もたれ

テレワークの椅子を選ぶ際は、幅や奥行きも大切ですが背面の高さを確認しましょう。背面のクッションの位置によって保護される部分が違うので自分の身体に合ったタイプを選ぶ必要があります。背面の高さは大きく以下の3つに分かれます。

ローバック
ローバックとは、背面が腰まで支えのあるタイプになります。事務用椅子では最低限ローバックが必須です。背当てがない椅子だと腰や背中を自身の筋肉で支える必要があり、長時間のデスクワーク業務では疲れてしまいます。作業椅子の条件としては、背もたれが腰のあたりをしっかり支えるような構造が望ましいとされています。椅子の試し座りをする際は、腰の部分の背もたれの当たり具合を確認しましょう。コンパクトな見た目になっており、場所を取らず圧迫感がないことが特徴です。
ミドルバック
ミドルバックとは、ハイバックの高さが少し低いタイプになります。ハイバックには座り心地は劣るものの、大きさがないので存在感を軽減でき価格を抑えられるのも特徴です。ハイバックとローバックの特徴を合わせ持っており、自宅のワークスペースに不安がある方や部屋に圧迫感を与えたくない方にオススメです。
ハイバック
ハイバックとは、背中の中程まで支えるタイプになります。製造元によって多少異なりますが、腰以上肩甲骨までの高さを支えるものが基本となります。リクライニング構造の椅子の場合は寄りかかることができるので、快適に業務に取り組めます。身体の負担もローバックより軽減され、長時間座っていても疲れないことが特徴で、腰痛などお持ちの方にはオススメです。

②集中力を左右する素材

椅子を選ぶ上で素材選びも重要なポイントとなり、座り心地にも影響してくる素材。各素材のメリット・デメリットをご紹介します。

メッシュ素材
メッシュ素材のメリットは、なんと言っても風通し良さと涼しさです。座った時、寄りかかった時にトランポリンのような浮いた感覚はメッシュ生地ならではの特徴です。身体への負担が少ないため、長時間のデスクワーク業務の方にはオススメの素材です。デメリットは、座面メッシュ構造など体重のかかる部分へのメッシュ構造を実現するには高度な技術が必要で、高価格になるケースが多い点です。
ファブリック素材
ファブリック素材のメリットは2つ挙げられます。一般的な椅子であれば、長時間座っていると蒸れてしまいがちですが、ファブリック素材は通気性が良く蒸れにくい特性があります。続いて、経年劣化しにくいといったメリットがあります。一般的な椅子は使用年数に応じてひび割れや擦れなどがでてきますが、ファブリック素材は経年劣化が遅いです。汚れに弱い部分を上手にカバーしながら使い続ければ数年間使用可能です。
デメリットは、汚れが付くと落ちにくい点です。シミになりやすく汚れが目立ってしまうため、ファブリック素材の椅子での飲食はおすすめしません。静電気が発生しやすい素材になっており、ホコリが蓄積しやすいので定期的な掃除が必要です。
レザー素材
レザー素材のメリットは、なんといっても高級感があり汚れに強いのが特徴です。毎日使用する椅子になるので良い素材ほどモチベーションに繋がります。PUレザー素材であればウェットティッシュで軽く拭くだけで手入れが可能で清潔感ある状態を保てます。
デメリットは通気性がないため長時間座っていると蒸れやすい点です。勤務時間が数時間に及ぶ方は定期的に立ち上がらなければいけません。ファブリック素材同様、経年劣化しにくいものの素材表面が割れることもあります。

③こだわりたいデザイン

座り心地や素材などをご紹介しましたが、自宅でテレワークをする上では部屋の雰囲気やインテリアに合ったデザインかどうかも重要です。テレワーク用の椅子は大きいものが多く、部屋に圧迫感を与えることが多いため、カラーや素材、形など工夫して選ぶ必要があります。

④デスクとの相性

テレワーク用の椅子を選ぶ際はデスクとの相性の見極めが必要です。どれだけ高性能な椅子を購入しても、デスクに向かった時に違和感を持てば業務の遂行に支障をきたします。椅子を選ぶ際はダイニング椅子を選ぶよりも、座高の高い椅子を選ぶとバランスが良くなります。オススメのデスクとの差尺は23cm〜25cmです。横から見た時に腕がデスクと水平になる高さが丁度良い組み合わせになります。

テレワークの椅子の注目すべき機能とは?

テレワークの椅子の注目すべき機能とは?

椅子が合わないと腰痛・肩こりはほぼセットです。腰痛・肩こりといった症状は自宅作業用の椅子でも会社作業用の椅子でも同じです。腰痛・肩こりを防ぐため、自分の身体に合った椅子選びでポイントとなる機能をご紹介します。

アームレスト・ヘッドレスト

椅子に座って作業していると頭部と腕にそれぞれ5kg程度の重力がかかるとされています。重力が背中や腰、首にストレスを与えることになり、肩こりや腰痛の原因になると考えられています。身体へのストレス軽減のための機能で、首周りを支えるヘッドレスト、腕を支えるアームレストがあります。

ヘッドレストに軽く首をもたれさせることよって、首から肩へのS字カーブを維持しやすくなり、アームレストで両腕を支えれば背中から腰にかけてのS字カーブも維持しやすくなり、肩こりや腰痛を和らげる効果が期待できます。

リクライニング機能

リクライニング機能とは、途中で姿勢を変えながら長時間作業をすることを想定して設計されている機能です。背もたれが動く仕様となっており自分で角度を調整して休息を取ることも可能です。長時間作業していると、合間休憩を挟みたくなりますが、リクライニング機能がついていれば手軽に休息できるため業務効率化に期待ができます。価格としては高いものが多いですが、リラックスしてテレワークを望みたい方にはおすすめの機能です。

ロッキング機能

ロッキングとは、椅子の背もたれに寄りかかった際に背もたれが倒れる機能です。あまり知られていませんがロッキングには以下のように3つの種類があります。

背ロッキング
背もたれのみ倒れるロッキング機能で、一般的なタイプになりオフィス椅子などで多く使用されています。
背座一体型ロッキング
背もたれと座面が連動しており同じ角度で倒れるロッキング機能で長時間業務を行うオフィスで使用されています。
シンクロロッキング
座面と背もたれが個別に動くロッキング機能で快適性が良く高級な椅子などに使用されています。

調節機能

ロッキング機能付きオフィス椅子にはその他「ロッキング強弱調整機能」や「ロッキング固定機能」もあります。ロッキング強弱調整機能は、ロッキングを好みの硬さに調節できる機能で、座面下のネジを回して調整すると少しの力でロッキングが可能です。ロッキング固定機能は、リクライニング調整の感覚で好きな位置で固定ができる角度調整機能で、背もたれがロッキングしないように固定が可能です。

テレワークの椅子はお値段が気になる!価格帯をタイプ別に紹介

テレワークの椅子はお値段も重要!気になる価格帯をタイプ別で紹介

ワークチェア

一般的に事務仕事やパソコンなどワーキング時に使用される椅子です。座る立つといった動作がしやすく設計されており、長時間座っていても疲れないように座面にはクッションが入っていることも多いです。比較的に相場は安い傾向で人気です。
相場(5,000円〜10,000円)

ゲーミングチェア

ゲーミングチェアは、ゲームをする際に使用される椅子です。頭の先まで包むハイバックシートになっており、背中座面ともに身体がしっかり固定されるホールド感のある凹んだような形状をしています。腰への負担を軽減できるよう、背骨がS字カーブを描く理想的な姿勢になるようサポートしてくれます。
相場(20,000円〜50,000円)

プレジデントチェア

プレジデントチェアとは、日本では通常「社長椅子」とも呼ばれロッキング機能などが搭載された高価な椅子です。ほとんどの椅子にロッキング機能がついているので座りごこちがよく、アームレストも高さ変更などあるため自身に合った最適な座り心地が期待できます。
相場(40,000円〜100,000円)

エルゴノミクスチェア

エルゴノミクスチェアはエルゴノミクス(人間工学)に基づいて設計された椅子です。学術的な理論に基づいて設計されているため合理的で無駄がなく、着座に伴う疲労や負担が少ないのが大きな特徴です。
相場(15,000円〜40,000円)

テレワークで最も多い悩みは肩こり?

テレワークで最も多い悩みが身体の不調です。1000人にアンケートを実施した結果、約3割の人が肩こりや腰痛、精神的なストレスを感じていると回答しました。原因はデスクと椅子にあります。一般的なオフィスデスクの高さは72cmに対して、自宅のダイニングテーブルは65cm〜70cmとやや低め。オフィスの椅子の高さは40cm〜42cmに対し自宅用は45cmとやや高めになっています。つまり、自宅ダイニングはオフィスと比べて、テーブルは低く、椅子は高い環境下であります。

オフィス 自宅
テーブル 72cm(高い) 65cm〜70cm(低い)
椅子 40cm〜42cm(低い) 45cm(高い)

結果、姿勢自体が前屈みになって座ることになり、肩こりや腰痛の原因になります。男性・女性に関わらず多くの方がお悩みではないでしょうか?目線もパソコン業務など行っていると、画面に近づいていき前傾の姿勢で作業していることが多いので、肩こりや腰痛の原因になります。作業中も目線を水平線に保つことが重要で、画面の位置を高くすると良いです。目線を上げる方法として、外部モニターを使用したり、PCスタンドを利用してできるだけ目線を水平にすることがオススメです。

座面の高さが身体に合っていないと足が浮腫んだり痺れたりします。理由は、太ももの裏が圧迫され血液が滞ってしまうからです。自宅の椅子が自分の体格に対して高すぎる場合は座面の高さを調節できる椅子の用意が必要です。

出典:OMRON【テレワークとなった働き世代1,000人へ緊急アンケート】

疲れないためには座り方も重要?

テレワークの椅子で疲れないためには座り方も重要?

疲れにくい座り方4つのポイント

1.骨盤を立てて座る
疲れにくい座り方ですが、腰に負担のかからない座り方の維持が重要です。疲れにくいポイントは、座っていても背筋が、立っているときと同じような状態を保つことで、座面に対して垂直になることがポイントです。お尻が背もたれに当たるほど深く座り、そのまま状態を真っ直ぐ起こしお尻がしっかり座面についていることを認識しましょう。状態のキープが腰痛予防に繋がるため、骨盤を立てた状態を意識しましょう。
2.椅子と机の高さの調整
椅子に座っている際、足の裏が全面地面についた状態でないと、身体が不安定になり正しい姿勢でいるのが辛くなります。椅子が高すぎるなら足台を置くなど工夫しておくと安心です。
姿勢が前のめりになる傾向のある人は、目線が低すぎないかを確認して下さい。低いテーブルにノートパソコンを置いて作業するとどうしても目線が低くなり、前のめりになります。目線はなるべくフラットに水平に保つことが望ましいので、テーブルを高くすることやパソコン画面の位置を高くするといった工夫が重要です。
3.機能性クッション
骨盤を立てて座っていると骨盤に負担はかかりませんが、お尻が痛くなってきたり背中が緊張して疲れてくることがあります。改善策としては、インテリア用のリラックスクッションではなく機能性クッションをお尻に引くことで、長時間座っていても疲労感が軽減されます。
4.床座りでは座椅子やクッションを使用
どうしてもローテーブルで作業しないといけない場合は床に座ることになります。その際は、正しい姿勢を維持できるように骨盤をサポートするような座椅子を取り入れましょう。座椅子は骨盤が立ちやすく正しい姿勢をキープできるだけでなく厚みがあるので足の痺れも防げます。

疲れた時のおすすめストレッチ3選

1.肩こりが気になる方
肩こりが気になる方は定期的に首や肩を動かして緊張状態をほぐしていきます。
①ストレッチしたい肩を反対側の手で押さえ、脇はしっかりと締め、肘は身体に密着させます。
②肩を押さえながら、顔を上に向けて首を後ろに倒していきます。
③②の状態から手で押さえている肩の反対方向にゆっくりと頭を倒していきます。横の首筋が伸びていると感じられれば深呼吸して繰り返します。
④反対側も同様にします。
2.腰痛が気になる方
①足を肩幅に広げ、両手を伸ばし深呼吸しながら状態を後ろに反ります。2〜3回繰り返しましょう。
②骨盤股関節周りのストレッチを行いましょう。足を前後にしアキレス腱を伸ばす要領で前に体重を乗せていきます。
③その場でウォーキングをしましょう。仕事の合間なら1〜2分。時間がある場合は15分ほど行いましょう。
3.足のむくみが気になる方
①座ったまま、足首を伸ばし足のつま先を持ってグルグル足首を回します。足首の筋肉が解れ血圧アップになるためむくみ解消になります。
②座ったまま足の上げ下げをします。ふくらはぎの筋肉が動いていることを意識しましょう。
③ふくらはぎをさすったり揉んだりしてマッサージしましょう。
④足の人差し指の下側を指からかかとへくだっていくと少し凹んだところがあります。「湧泉」と呼ばれるツボになり押すことで水分代謝や血行の改善に有効です。

テレワークの椅子を選び方まとめ

テレワーク椅子には、長時間業務しても負担を軽減してくれる椅子や空間をスマートに見せてくれる椅子など様々な種類があります。そのため、自身の使用用途に合わせて選択しなければいけません。テレワーク椅子を選ぶ際は、具体的な条件をあげると商品が絞り込みやすくなり、健康にも考慮した自身の身体に合った最適なテレワーク椅子が選べるでしょう。

※金額は全て目安になります。実際の現場状況や時期によって価格は変動します。詳しくはお近くの店舗や施工店様にご相談ください。

※ここに掲載されている情報は2022年7月14日時点のものであり、ご覧いただいている日と情報が異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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