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最近は、木造住宅でも免震工法が使われ始めましたが、果たしてどの工法がもっとも地震に強いのでしょうか。この問いについては、各工法は一長一短あり、また予算や地盤の条件もあるので、一概に断定することはできません。
「住まいは人の安全を守るだけではなく、財産としての住まいも守る必要がある」という考えからすると、地震が起きた際、たとえ軽微な損傷であってもない方が良いことになります。この観点からすると、予算があり、隣地境界線から1m近く離して建てる事ができる方には「耐震工法を基本にし、免震工法との複合工法」を、隣地境界線からあまり余裕のない場合は「耐震工法を基本にし、制震工法との複合工法」を、予算が多くない一般的な方には「耐震工法で建築基準法以上の耐震性能にし、家具は必ず固定しておく」ことをおすすめします。
この理由は、複合工法の場合、地震が起こった場合、建物にかかるエネルギーを軽減(免震=振動伝達軽減、制震=振動吸収)でき、建物への振動負担を少なくできるからです。したがって、建物の振動が少なくなることで家具などの振動伝達が少なくなり、その結果、家具などの転倒防止にも効果が現れるわけです。同時に建物自体の変形も少ないため(小変形化=耐震)、歪みが少なくなり、建物の損傷を少なく抑えることができます。とは言え、免震工法、制震工法の場合でも、家具を固定する必要がないわけではありません。自然の力は想像をはるかに超える場合もありますので、家具は必ず固定しておきましょう。
しかし、免震工法の場合は地震が起こった時、建物は最大±40cm程度動くので、隣地境界線の塀などの障害物からそれ以上離して建物を建てる必要があり、また地盤は第1種地盤または液状化のおそれがない第2種地盤であることなどの地盤条件もあります。費用も比較的高いので、免震工法は敷地と資金に余裕が必要な工法と言えます。
また、制震工法は建物に起こる歪みをダンパーなどで吸収し、振動を少なくする考え方であるため、地震が起こったとき、どの部分にどの様な歪みや力が働き、またどの程度エネルギーを吸収するのかといった各部分の応答加速度、周波数などのシミュレーション設計を行う必要があります。この設計を間違うと、耐力壁部分と制震ダンパー部分の振動負担がアンバランスとなり、本来の耐力が発揮できないこともあり得ます。
一方、耐震工法の場合、耐力壁を必要な量を建物に合わせてバランス良く配置すれば、十分地震から建物を守ることはできます。しかし、地震による地盤面の加速度は建物に2〜3倍の応答加速度として伝わるために建物が大きく振動し、家具にも振動が伝達する事になり、家具などの転倒防止などには対応できません。そのため、耐震工法のみで対応する場合は、家具を固定するなどの配慮が必須となります。
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